家庭学習コンサルタント 坂本七郎のブログ

2008/07/14(月)01:30

割合が苦手な子への教え方

子供に勉強を教えるポイント(16)

                       7月14日(月) こんにちは、坂本です。 もうすぐ、夏休みですねー。 受験生のお子さんがいる家庭では、 とっても大事な時期に突入します。 夏休みに入る前に、 一度、この夏の目標を立てるといいですよ。 例えば、「この夏で苦手な○○の○○を克服する」のように。 そして、その目標をもとに計画を立てていくのです。 親子でがんばって、この暑い夏を乗り切っていきましょうね。 さて、先日発売を開始した、 「子どものやる気を高めるセミナーホームスタディ講座」 ですが、お陰様でたくさんの方に購入してもらい、 寄付額もどんどん貯まってきています(^^)/ こちらの教材の収益は全て児童養護施設の子供たちを ディズニーランドに連れていくための費用となりますので ぜひ、ご協力をお願いします。 それでは、今日も楽しく、 メール講座をはじめていきたいと思います♪ ───────────────────────────── ■割合の裏ワザ、教えます。 ───────────────────────────── さて、今日のテーマは、 ほとんどの小中学生が苦手としている「割合」について、 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ その解法の裏技をお教えしようと思います。 でも、その裏ワザを教える前に、 次のことを伝えておかなければなりません・・・。 私は、このような裏技のたぐいは【最終手段】として 使うだけにとどめています。 数学・算数という教科は、言ってみれば 「すでに自分が理解している条件をもとに思考し答えを導く学問」です。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ (企画力や発想力のベースとなる能力を育てる教科です) 【すでに自分が理解している条件】というのがポイントです。 つまり、ただやみくもに公式を丸暗記して使っていても、 一時的な点は取れるかも知れません。 しかし、それは表面上の理解にとどまり、 必ずどこかでボロがでてしまうのです。 つまりそれは、「脆(もろ)い理解」なんですね。 そしてこのことは、次のような例で説明できます。 ■台形の面積   公式:(上底+下底)×高さ÷2 例えば、この公式を教える方法としては2つのパターンがあります。 (1)公式+問題演習パターン   ひとつは、台形の面積を求める際に公式だけを教えてから   その後、たくさんの問題を解かせて公式の使い方を慣れさせ、   テストで高得点を取らせようとするパターン。 (2)すでに持っている知識から台形の面積を求めるパターン   もう一つは、公式を導いて理解させていく方法です。   台形は、斜めに補助線を引けば2つの三角形に分かれます。   このことから、2つの三角形の面積の合計が台形の面積になる。   そして、その公式を理解させる。その上で問題演習をさせて   さらに理解を深めていく。 これはほんの一例ですが、 教える側からしてみれば、どう考えても(2)の方が 時間がかかるし面倒臭いわけです。 しかし、(2)の方法でじっくり教えることで、 お子さんがもし公式を忘れたとしても 過去の記憶から補助線を引くことで 答えを導き出すことができますよね。 算数や数学における裏ワザはいくつかあるのですが、 このような【根本の理解】が長い目で見ると 非常に大切なことが分かるのです。 がしかし・・・。 これが大切なことを分かっていながら、 私はこの「裏ワザ」を使うときがあります(^^;) 例えばそれは、算数や数学が大嫌いで ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 理解できずに自信を失っている子を教える場合です。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ このような子に難易度が高めの「割合」を 教えたとしても、教える側に相当な力量がない限り 子どもには理解してもらえません。 このように、子供が泥沼に足をとられ もがき苦しんでいる状態の時、 勉強の「裏ワザ」が救世主になりえるのです。 また、子どもがその分野に対して自信を失いかけている時や、 もうすでに自信喪失してしまっている時に、私はこの 「裏技」を登場させるのです。 裏ワザとは、算数・数学が苦手な子に ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 少しでも「出来る!」という喜びを感じてもらい ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 自信を持ってもらうための最終手段なのです。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 以下の方法は、それを承知の上で読んでみてください。 ───────────────────────────── ■割合の裏ワザ→「はのに」の法則とは? ───────────────────────────── この裏ワザは、山内正さんという先生が 自身の本(『受験算数の裏ワザテクニック』文英堂)の中で 紹介している方法です。 まずは、次の問題を考えてみてください。 (問1)2は6の何倍ですか? (問2)1/2は2/3の何倍ですか?   ・ ・ ・   ・ ・ ・   ・ ・ ・  考えましたか? 答えは、問1が1/3倍、問2が3/4(0.75)倍です。 できましたでしょうか? 例えば、6は2の何倍?と聞けば「3倍!」とすぐに 答えられると思いますが、問1のように数字の大小が 逆になると、子供たちの正答率はとたんに低くなります。 また、問2のような分数の問題になると 出来ない子が続出します。 このような問題を理解させるためには、 それまでその子が培ってきた日本語に対する 理解が前提になってきます。 しかし、その日本語の使い方自体がでたらめだと、 この問題を子どもに理解してもらうことは とっても難儀なのです。 そしてさらに、 【割合=くらべる量÷もとにする量】だから・・・ なんて話を出したら、間違いなくその子は崩壊します(笑)  ジ・エンド。 そして今日もまた、 割合の恐怖症患者が増えていくのです (T T)/~~~ こんな時、最終手段として私が使うのがこの裏ワザで、 「とりあえず割合の問題が解けた」という実績(錯覚?)を 無理やり作ってしまうのです。 そして、この割合の分野で使う裏ワザが 「はのに」の法則なんです。 (は・の・に の順番だけは間違えずに覚えてね) 使い方は簡単です。 問題文の助詞の「は・の・に」の部分に 注目して、「は÷の」または「の÷に」に合うように 計算をすれば勝手に割合が出るという夢のような方法なんです。 では、早速先ほどの問題を使ってやってみましょう! (問1)2は 6の 何倍ですか? 「は÷の」を作ればいいので、「2(は)÷6(の)」  つまり式は、2÷6となり、答えは1/3倍。 また、この問題を少しひねった、  ・6の□倍は2です。 という問題でも同じように使うことができます。 助詞に注目して区切ってみると・・・、  ・「6の」□倍「は2」です。 つまり、「は÷の」なので、これも2÷6でOKですよね。 一方で、割合にはもうひとつの問題パターンがあります。 (問3)2の6に対する割合を求めましょう。 (問4)12に対する3の割合を求めましょう。 このような問題です。 この問題文では、助詞の「の」と「に」が使われていますね。 だから今度は「はのに」の法則の「の÷に」を使って式を作ります。 (問3)「2の」「6に」対する割合を求めましょう。  「の÷に」の順だから、2÷6=1/3    答え:1/3 (問4)「12に」対する「3の」割合を求めましょう。  同じく「の÷に」の順だから、3÷12=1/4 です。 あら不思議。 こんな風に「はのにの公式」を使うと 簡単に割合を求めることができるのです。 実は、このような割合を求める超基本問題では、 「はのに」の法則で言うところの、 「は÷の」と「の÷に」の2パターンを使うことがほとんどです。 どんなに割合が苦手な子でもこの方法を使えば 「もしかして、私にも割合が出来るかも」という ちょっとした自信の芽を育てることが可能です。 そうしたら割合の問題が出来たことをほめて、 そこを突破口に百分率などの関連問題の理解度を さらに広げていくのです。 子どもって基本単純ですから、少しでも自信が高まれば、 今までまったく出来なかった問題も不思議と出来るように なったりするんですよね。 そんな自信を失っている子を教える場合は、 こんな裏技も有効な方法です。 もし「割合は理解不能(笑)」と言っているお子さんであれば、 一度、お子さんに上の(問)を解かせてみてください。 そして、裏ワザを使ってやり方を教えてあげてください。 それだけで、割合に対する自信が高まり、 苦手意識が改善されるかも知れませんよ。 ぜひ、お試しを。 それでは、また次回。 坂本七郎より 追伸: 今日の割合の裏ワザ、早速試してみてください。 そして、もしあなたのお子さんに何か効果や変化が 見られた場合は、ぜひ私にも教えてくださいね。 あなたのお子さんが、少しでも割合に対して 自信を持ってくれたら嬉しく思います。 ▼ 私のメールマガジン(メルマガ)の無料登録はこちら   >> メルマガ登録ページへ進む

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