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2021/01/26
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全5件 (5件中 1-5件目) 1 「計算の工夫」シリーズ
テーマ:中学生ママの日記(15442)
カテゴリ:「計算の工夫」シリーズ
こんにちは、坂本です。
前回まで、かけ算の工夫として3つの方法を学んできました。 第1回「3秒かけ算」 https://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/201709070001/ 第2回「分離かけ算」 https://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/201709200000/ 第3回「賢くなるかけ算」 https://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/201710020000/ 前回は、特に難しかったのですが、 がんばって実践してくれた方から質問や感想もいただきました。 1つ紹介したいと思います。 ----- > 「賢くなるかけ算」ありがとうございました。凄すぎます!! > まだマスターできていませんが、こんなことができるのだと > 思っただけでワクワクします!! > 「賢くなるかけ算」もマスターできたら、何より計算が楽しく > なりそうな気がします。 ----- はい、楽しくなります! 感想メールありがとうございます。 ただじつは、前回の「賢くなるかけ算」。 これは、マスターできなくても大丈夫。 「ああ、計算って何だか不思議だなぁ」 と思ってもらうだけでもOK。 で す が、 今日お話しする、かけ算の工夫は 絶対にマスターしてほしい内容です。 身につければ、計算スピードがアップし、 正確さも身につきます。 小3以上のすべての子ども、 大人、親、おじいちゃん・おばあちゃん、必修のテクニックです。 すでに知っている方も多いと思いますが、 その場合は、確認のつもりで読んでみてください。 (最後のおまけもぜひ読んでね) それでは始めます! ■必修 かけ算の工夫(1)5と偶数のかけ算 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ まずは基本となる、 「一の位が5の数」×「偶数」 の計算テクニックです。 一の位に5がある場合は、2などの偶数とくっつけることで 計算はとてもカンタンになります。 早速、練習してみましょう。 15×18 一の位が5の数と偶数とのかけ算ですので、 以下のようにカンタン化できます。 15×18 = 15×2×9 = 30×9 = 270 もう1つやってみましょう。 35×22 = 35×2×11 = 70×11 = 770 このように、5と偶数のかけ算を見たら、 そのまま計算せず、カンタン化してから計算をする クセをつけていきましょう。 では、早速練習です。 <練習1> 次の計算をやってみよう(できれば暗算で)。 15×12= 22×15= 16×35= 25×22= 26×35= 35×32= (答えは計算機で確認してね) ■かけ算の工夫(2)5と偶数のかけ算の応用 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 先ほどの工夫を応用すると、 いくつかカンタンな計算方法が見つかります。 ● 25,75,125, 175, 225 のかけ算の場合は、 4を取り出せるとさらにカンタンになります。 (下2ケタが、25か75の数字と覚えてもよいです) 25×36 = 25×4×9 = 100×9 = 900 48×75 = 12×4×75 = 12×300 = 3600 125×52 = 125×4×13 = 500×13 = 6500 28×175 = 7×4×175 = 7×700 = 4900 225×16 = 225×4×4 = 900×4 = 3600 ● 特に 125 の場合は8を取り出せると、 さらに、さらに、ラクになります。 24×125 = 3×8×125 = 3×1000 = 3000 <練習2> この方法で、次の計算をやってみてください(できれば暗算で)。 25×28= 44×25= 16×75= 125×28= 32×175= 225×16= 125×48= 96×125= (答えは計算機で確認してね) ■かけ算の工夫(3)小数のかけ算にも応用してみよう ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 小数のかけ算でも、0.5、1.5、2.5、7.5(0.75)、12.5(1.25、0.125)、 17.5(1.75, 0.175)、22.5(2.25, 0.225) などの数字を見たら、 カンタンに計算できることを覚えておこう。 0.5×18 = 0.5×2×9= 1×9 = 9 32×1.5 =16×2×1.5 = 16×3 = 48 (または、32×1.5 = 8×4×1.5 = 8×6 = 48 ) 4.8×2.5 = 1.2×4×2.5 = 1.2×10 = 12 12.5×7.2 = 12.5×8×0.9 = 100×0.9 = 10×9 = 90 (または、12.5×7.2 = 12.5×4×1.8 = 50×1.8 = 5×18 = 90 ) 0.175×32 = 0.175×4×8 = 0.7×8 = 5.6 2.25×36 = 2.25×4×9 = 9×9 = 81 いかがでしょうか。 ちょっとしたコツを知っているだけで、 鮮やかに、素早く、美しく計算ができるようになります。 では、練習してみましょう! <練習3> この方法で、次の計算をやってみてください(できれば暗算で)。 16×0.5= 1.5×28= 44×2.5= 28×7.5= 0.75×16= 0.125×56= 17.5×24= 0.225×320= (答えは計算機で確認してね) このように、「25、75、125、175、225」の数字を見たら 「目をピカリ!(☆_☆)」とさせて、4(125の場合は8)と 組み合わせることができないか、考えていきましょう。 数字に敏感になるのが、計算力アップの近道です。 ■かけ算の工夫(4)発展 かけ算の工夫 おまけ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 鮮やかに計算する方法を覚えてもらいましたので、 最後に、その発展型を少しご紹介したいと思います。 計算ミスに注意してもらえば、これも強力な武器になります。 「25、75、125、175、225」の数字とその前後の数字を見たら、 強引にカンタン化してしまう、裏ワザ的な方法です。 ● もう一方が奇数でも、強引にカンタン化してしまう。 25×17 = 25×16+25 = 25×4×4+25 = 100×4+25 = 425 ひとつ小さな数をかける場合は、足りない分をたし算でおぎないます。 ※注意※ かけ算とたし算があるときは、かけ算から先に計算します。 75×27 = 75×28-75 = 75×4×7-75 = 300×7-75 = 2100-75 = 2025 ひとつ大きな数をかける場合は、かけすぎたぶんをひき算で調整します。 → 75×(28-1)= 75×28-75×1 と考えても OK <練習4> この方法で、次の計算をやってみてください(できれば暗算で)。 25×19= 25×21= 75×13= 17×75= 125×17= 41×125= 175×17= 225×33= (答えは計算機で確認してね) ●「125×8 = 1000」の応用ワザ 125×8 が1000になることを利用すると、 8×125=1000 だから、 8×126=1008 8×127=1016 8×128=1024 8×129=1032 ・ ・ ・ というように、×125以降は、 「1000+8の段の答え」という数値で進んでいくことになります。 とすれば、これを応用すると、 8の倍数 ×「125~135の数」というかけ算であれば、 次のようにカンタン化することが可能です。 16×126 = 2×8×126 = 2×1008 = 2016 24×128 = 3×8×128 = 3×1024 = 3072 48×132 = 6×8×132 = 6×1056 = 6336 72×135 = 9×8×135 = 9×1080 = 9720 <練習5> この方法で、次の計算をやってみてください(できれば暗算で)。 8×126= 32×127= 129×24= 133×56= (答えは計算機で確認してね) さあ、今日の内容は以上となります。 要点を超シンプルにまとめると、 ・下一ケタが5 → 偶数と組み合わせてかけ算 ・下二ケタが25、75 → 4と組み合わせてかけ算 ・125 → 8と組み合わせてかけ算 ということになります。 うーん。 要点だけ書くと、何も面白みもないな~ やはり、くわしく解説をした方が いろんなことに気づけて勉強になりますね。 今日の内容はとても大切。 ぜひ、プリントアウトして、復習をして 普段から使えるようにしていきましょう。 それでは、また次回。 坂本 七郎 追伸: 日経DUALにて、私の取材記事が掲載されました。 (※購読には有料会員登録が必要です) 「5年秋に受験決意 サクラサク日へのロードマップ」 「受験しない6年生 卒業まであと半年の過ごし方」 初月だけなら無料で読めるようなので、 中身が読みたい方は、購読してみてください。 追伸2: 先日、「サクラサク高校受験」に 中3受験生を対象とした直前対策レポート、 『地獄の特訓講座2017』を配布しました。 毎年、このレポートで一気にやる気になって、 偏差値を5以上伸ばす生徒が続出している 定評のあるレポートです。 今なら「サクラサク高校受験」参加者全員に プレゼントしていますので、ラストスパートを かけたい中3受験生はぜひご活用ください。 サクラサク高校受験 http://www.koukoujuken60.com/ (※特典ページにレポートをアップしています)
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2017/10/20 03:11:44 PM
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2017/10/02
カテゴリ:「計算の工夫」シリーズ
こんにちは、坂本です。
前回までかけ算の工夫として 2つの計算方法を紹介しました。 ・3秒かけ算 https://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/201709070001/ ・分離かけ算 https://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/201709200000/ 今日は、ここからさらに一歩進めて、 2乗計算だけでなく、すべてのかけ算にも利用できる 驚きの計算ワザを紹介します。 名付けて「賢くなるかけ算」。 今回は、頭のなかで計算を行うと、 自然と頭が良くなる計算方法です。 速算というよりも、思考力が強化される トレーニングとなります。 数の不思議にも気づき、 集中力、記憶力もアップしていきます。 ぜひプリントアウトをしてご覧下さい。 ■計算の工夫(かけ算編3「賢くなるかけ算」) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本日のテーマ、 「賢くなるかけ算」を紹介していきます。 じつはこれ、前回紹介した「分離かけ算」とほぼ同じやり方です。 ほぼ同じなのですが、ある操作をするだけで、 「すべてのかけ算」に使用できます。 これまで紹介してきた方法をまとめると 次のような関係になります。 ┏━ 賢くなるかけ算 ━━┓ ← すべてのかけ算に使える ┃ ┏━ 分離かけ算 ━┓ ┃ ← 2乗計算のみ使える ┃ ┃ 3秒かけ算 ┃ ┃ ← 一の位が5同士の2乗計算 ┃ ┗━━━━━━━━┛ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━┛ では、「賢くなるかけ算」のやり方を紹介していきます。 ほとんど「分離かけ算」と同じ方法で計算できます。 ・キリの良い数まで2数を離して ・離した回数の2乗をたす(ここが少しだけ違います) 24×28 を例に解説していきましょう。 24×28 =22×30+2×6 ← この「6」の部分が違う =660+12 =672 今までの手順だと、 2回離したので最後に2×2を足していましたね。 ですが、この応用ワザでは、 離した回数 ×(離した回数+もともとの2数の差) を加えます。 上記の計算、24×28は、 もともとの2数の差は、28-24=4 です。 なので、最後に2×2ではなく、 2×(2+4)、つまり2×6を加えることになります。 この1つの操作変更だけで、 どんなかけ算でも正しい答えが導き出せるのです! じつはこれ、いろいろ計算していたら たまたま見つけた法則です^^ (書籍でも見かけない方法です) とってもオモシロイ法則だと思いませんか? ではもう1つ。 別の計算でもやってみましょう。 26×27 という計算であれば、 26×27 =23×30+3×4 =690+12 =702 となります。 32×35 という計算であれば、 32×35 =30×37+2×5 =1110+10 =1120 です。 ちなみに、前回の2乗計算(分離かけ算)は、 2数の差がない、0なので、 35×35 =30×40+5×(5+0) =1225 とすることができます(一応、念のため)。 ・・・いかがでしょうか? どうして、こんな方法で正しい答えが出るのか。 じつはこの計算方法、 面積図を使うとこの式が成り立つ理由がわかります。 中学受験で面積図を勉強した人はぜひ図を書いて 確認してみてね! ここで、1つ注意点。 確かに、この方法はどんなかけ算にも使えますが、 24×57のように、あまり2数が離れすぎると、 24×57 =21×60+3×36 というように、最後のかけ算の数値が大きくなるので、 計算が複雑になってしまうという弱点があります。 (でも、カンペキでないところがまた人間らしくて、 なんとも好きです私は。憎めないヤツ) ですので、この方法は、 かけ算をする2数があまり離れていない場合に 役立つ方法といえます。 よろしいでしょうか。 では、早速練習してみましょう! できるだけ暗算でチャレンジしてみてください。 ○練習 賢くなるかけ算 16×18= 21×23= 24×28= 27×29= 32×33= 33×39= (答えは電卓で確認してください) いかがですか。 この計算は結構アタマを使うと思いませんか? 「あたまを使う=賢くなる」、 だから「賢くなるかけ算」です。 ■「賢くなるかけ算」でも速算できる場合がある! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 最後に、おまけです。 (おまけですが、結構重要) ここまでがんばってついてきてくれた あなたにお得な計算方法をお教えします。 弱点はあるが個性的な「賢くなるかけ算」。 コイツを利用すると、 瞬間的に計算できるものが実はあるのです。 では、23×27を例に考えていきましょう。 23×27 =20×30+3×7 =621 どうでしょう! 何か気づいた人はいましたか? ・ ・ ・ はい!気づいた人は天才です。 実は、23×27 のように、十の位が同じで、 一の位がたして10になるかけ算の場合、 最後のたし算部分(+3×7)が 「偶然にも」もともとの一の位同士のかけ算になるのです! たとえば、21×29なら下のようになります。 21×29 =20×30+1×9 =600+9 ← 位に注意 =609 つまり、この十の位が同じで、 一の位がたして10になるかけ算に限り、 一瞬で計算ができるというわけ。 どんなケースかというと、 21×29、22×28、23×27、24×26、 31×39、32×38、33×37、34×36、 41×49、42×48、43×47、44×46、 ・ ・ ・ といった計算の場合です。 (かけ算なので、前後の数を入れかえてもOK) ちなみに、初回に紹介した「3秒かけ算」も じつは、25×25、35×35・・・というように、 十の位が同じで、一の位がたして10だから この法則とも合致します。 計算方法も同じになります。 こちらも強力な方法ですね。 強力な計算方法を見つけたら、 どうしたらよかったでしょうか? そうです、応用です。 たとえば、 23×28 というように、 一の位が、たして10にならない場合でも、 次のように工夫をして計算することができます。 23×28 =23×27+23 と変形して、 (23をかける回数を減らしているので たし算で補っている) =621+23 =644 と計算することができます。 他にも、 32×39 =32×38+32 =1216+32 =1248 短時間で、鮮やかに計算できますね。 それでは、この速算ワザと その応用技も少し練習してみましょう。 ○練習2○ 24×26= 41×49= 38×32= 85×85= 77×73= 22×29= 24×27 (答えは計算機で確認してね) 説明は以上となります。 少し難しかったと思いますが、 プリントアウトをしてじっくり読めば わかるはずです。 ぜひ、時間をとってゆっくり読んで、 問題を解いて、計算の不思議を体感してみて下さい。 坂本 七郎 追記: 「賢くなるかけ算」について以下の質問をいただきました。 --読者からの質問--- 賢くなるかけ算はすべての掛け算に使えるとのことでしたが たとえば 72×32=2304 キリの良い数まで2数を離して 離した回数 ×(離した回数+もともとの2数の差)を加える を適用する場合、2通りありますが、 以下のように結果があいません。 74×30+2×(2+40)=2304 70×34+2×(2+40)=2464 どのように理解したらよろしいのしょうか。 ----- <以下、坂本の回答です> こんにちは、坂本です。 メールありがとうございます。 72×32=2304 (1)74×30+2×(2+40)=2304 (2)70×34+2×(2+40)=2464 この計算の正しい答えは2304ですが、 (2)は2数を「近づけている」ので答えが異なります。 賢くなるかけ算は、分離かけ算で説明したように、 「2数を離した場合」になります。 ですので、できれば、左側に小さい数を 右側に大きい数を書いておくと間違いが防げます。 72×32 = 32×72 = 30×74+2×(2+40) = 2304 私も一度ここであれっと思ったことがありましたが、 上記が原因だと分かりました。 ここは注意が必要な部分です。 よろしくお願いいたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発 行 ドリームエデュケーション 坂本七郎 ホームページ http://www.dreameducation.co.jp ■オンライン家庭教師「まなぶてらす」 受験対策、テスト対策から将棋、そろばん、プログラミングまで。 無料体験レッスン受付中! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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2017/10/19 11:33:46 AM
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2017/09/20
カテゴリ:「計算の工夫」シリーズ
坂本です。
前回、かけ算の工夫として 「3秒計算」について紹介しました。 ・計算の工夫シリーズ 第1回(3秒で2ケタのかけ算ができる) https://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/201709070001/ 「オモシロイ!」 「勉強のやる気が出たようです」 「職場でも話題になりました!」 「当塾のブログで紹介させてください!」 などたくさん嬉しいメッセージをいただきました。 ありがとうございます。 好評でしたので、2つめの計算テクニックを ご紹介したいと思います。 今日紹介する方法は、少しハードル高めです。 たとえば、12×8のような 2ケタ×1ケタのかけ算が暗算でできる人であれば 非常にパワフルな武器になります。 外出先でも、計算用紙いらずで 難しい2乗計算がスイスイできます。 その計算方法は・・・ 名付けて「分離(ぶんり)かけ算」。 それでは、始めましょう。 ■計算の工夫(かけ算編2「分離かけ算」) ──────────────────────────── 前回の「3秒計算」は、 「1の位が5同士の2乗」(例:35×35) あるいは 「その1つか2つ違いの計算」(例:35×36、35×33など) についての効果的なテクニックでした。 今回は、ここからさらに使用範囲が広がります。 2乗計算であれば、どんな計算でも使えるワザです。 たとえば、38×38 2ケタ×1ケタの暗算ができれば、 9秒くらいで計算できるようになります。 前回ほど短い時間ではありませんが、 まわりの人に驚かれるレベルの時間で計算できます。 男子ならモテます!たぶん笑 女子なら一目置かれます! では、始めましょう! ■2乗計算は「分離かけ算」で攻略 では早速、分離かけ算の手順を紹介しましょう。 29×29を例に解説していきます。 29×29 <手順1> 一方がキリの良い数になるまで2つの数を1つずつ離していく 29×29 → 28×30 <手順2> 手順1の計算に「離した回数の 2 乗」を加えて計算完了 28×30 + 1×1 = 840+1 = 841 (1離したので1の2乗を足します) 別の問題でもやってみましょう。 32×32 ・一方がキリの良い数になるまで2数を離す 32×32 → 30×34 ・「離した回数の 2 乗」を加える 30×34 + 2×2=1024 もう1つおまけで。 36×36 ・キリの良い数まで2数を離す 36×36 → 32×40 ・「離した回数の 2 乗」を加える 40×32 + 4×4=1296 さあ、計算のやり方はわかりましたでしょうか? それではここで、あなたに質問です。 この「分離かけ算」を使って、 25×25 を暗算してみてください。 ・ ・ ・ 5つ離すから、、、 ・ ・ ・ ん? 何か気づきましたか? はい、じつは前回紹介した 「3 秒計算」と同じことをやっています。 25×25 = 20×30+5×5 = 625 同じ計算方法ですね。 つまり、こういうことです。 前回の「3秒計算」は、この「分離かけ算」の 応用ワザということになります! この「分離かけ算」が基本。 「3秒計算」はその中の1つという位置づけです。 関係性をしっかりと押さえておいてください。 さて、これで計算テクニック1つで 応用範囲がぐんと広がりましたね。 この方法は、どんなに大きな数字の2乗計算にも使える 万能の方法ですが、とくに、 21~99までの2乗計算に役立つ方法です。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 3ケタになると数字が大きくなり計算しにくいですし、 11~19までの2乗については、 暗記をしてしまうか、また後日紹介する方法で 計算する方が早いです。 では、この「分離かけ算」を練習してみましょう! ○練習 22×22= 24×24= 27×27= 21×21= 23×23= 26×26= 28×28= 31×31= 34×34= 49×49= 98×98= (答えは電卓で確認してください) どうでしたか? 計算は、ちょっとしたコツを知っているだけでも 楽しく、はやく計算できるようになることがわかりました。 ただ、この「分離かけ算」 どうしてこの方法で答えが出せるのでしょうか? 疑問に感じた人も多いはず。 では、計算の仕組みを見てみましょう。 下の計算はすべて、 1つずつずらした式をならべています。 最初の答えからくらべていくと、 ある法則が見つかるはずです。 4×4=16 5×3=15 6×2=12 7×1=7 7×7=49 8×6=48 9×5=45 10×4=40 11×3=33 12×2=24 15×15=225 16×14=224 17×13=221 18×12=216 19×11=209 20×10=200 同じ数どうしのかけ算から始めて、 数字を離していくと、同じように数字が小さくなっています。 最初の答えからくらべると、 1、4、9、16、...というように、 1,2,3,4,... の2乗の数ずつ数字が小さくなっている。 小さくなるなら、あとから足してあげればいい。 この数字の法則を利用した計算方法が、 「分離かけ算」というわけです。 21~99までの2乗の計算を見たら、 すかさず、この方法で計算しましょう。 ---- いかがでしたでしょうか? 「3秒計算」は、「分離かけ算」を使った 方法であることがわかりましたね。 次回は、この「分離かけ算」の方法をさらに進めて、 2乗でない普通のかけ算についても応用できるワザ 「賢くなるかけ算」を紹介したいと思います。 それではまた次回もお楽しみに~。 坂本 七郎 追伸: 計算の工夫第1回の感想の中に、 とても学びの多い内容がありましたので 皆さまにも紹介したいと思います。 --感想ここから----- さて、今回の計算の工夫。 私が読んでも大変楽しく。 印刷をして子供の机の上に 何も言わずにポンと置いておきました。 早速、食いつき・・(すみません。言葉が悪くて) でも、本当にそんな反応でした。 机からじ~っと動かずの状態で。 しばらくしたら、私の所に来て。 「35×36の答えが3秒で出せたよ!」って自慢げに。 内心「ふふふっ。やったぁ」と思いながら 「え~すごい。3秒で?」って返答すると 答えをすぐに言いだしました。(笑) それから、いろんな問題を出してって私に言うので 「問題を作るのも難しいのよ」って言うと 自分で問題を作り出して。 どんどんと私に教えるように、答え始めました。 その後、頂いた計算の工夫が楽しかったようで。 何故か、つるかめ算や出会い算、旅人算の説明を私に始めました。 子供も第1回とあったので、 次の楽しい工夫を心待ちにしているようです。 (小5男子の母) --ここまで-- 子供が興味を持ちそうなものであれば、 こうした「気づかせる」アプローチはとても有効です。 参考にしてください。 追伸2: 計算の工夫シリーズ2回目、いかがでしたでしょうか? もし気に入りましたら、以下のリンクから 「いいね!」や「ツイート」をしていただくと嬉しいです。 ではではまた次回。 ▽このような記事を無料メールマガジンで配信します。 右記HPよりすぐに登録できます。→ 坂本の無料メルマガ登録フォームへ
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2017/09/20 07:41:04 PM
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2017/09/07
カテゴリ:「計算の工夫」シリーズ
こんにちは、坂本です。
それでは早速、計算の工夫シリーズ、 はじめていこうと思います。 ぜひ、プリントアウトをして お子さんに取り組ませてみてください。 ■計算の工夫(かけ算編1) ──────────────────────── 第1回目の今日は、計算の工夫、というよりは テクニカルな方法を1つ紹介したいと思います。 まずは、次の計算を考えてみてください。 35×35= あなたはこれをどのように計算しますか・・・? もちろん、万能の計算方法である「筆算」を使って 計算してもよいのですが、この手の計算なら、 ふつう3秒でできるようになります。 ・・・本当です。 では、計算方法を解説しましょう。 じつは、 「一の位が5の数の 2 乗」の計算というのは、 カンタンに計算をする方法があるのです。 だから、他にも 15×15 = 25×25 = 45×45 = このような計算も3秒で答えが出ます。 方法はカンタン。 たとえば、35×35で計算してみると、 <手順1> 十の位の数とそのひとつ大きい数とをかける 3×4=12 <手順2> 出てきた数のうしろに5×5の答え25を付けます 1225 これで終了。答えは、1225 です。 ねっ、カンタンでしょ? そして不思議でしょう? なぜこうなるかは実際に筆算をしていくと 見えてきますので興味があれば試してみてください。 この方法、かけ算九九ができる子なら、 だれでもできます。 では、練習です。 いくつかやってみましょう。 ○練習1--------------- 15×15 = 1×2=2だから、答えは225です。 25×25 = 2×3=6だから、答えは625です。 では、その調子で計算していきましょう。 45×45 = 55×55 = 65×65 = 75×75 = 85×85 = 95×95 = (答えは計算機で確かめてね) 同じように、3ケタになっても同じ方法で計算できます。 105×105 = 10×11=110 なので 11025 が答え。 135×135 = 13×14=182 なので 18225 が答え。 ↑ (この計算も暗算でできます。いつか紹介しますね) ■応用編(少し難しくなります) ───────────────────────────── ここからは応用編です。 少し難しくなりますが、がんばってついてきてください。 先ほどの3秒計算のワザを使うと、次のような 「一の位が5の2ケタの数」×「1つ離れた数」の計算も 短時間でできるようになります。 たとえば、35×36 のような計算です。 では、やってみましょう! 35×36 = 35×35+35 = 1225+35 = 1260 (参考:4×7 = 4×6+4 = 24+4 = 28 ←この方法を利用しています) 105×106 = 105×105+105 = 11025+105 = 11130 ※ただし次のように、1小さい数字とのかけ算だと、 1つぶん引くことになり、くり下がりが発生し、 計算ミスが起こりやすくなるので注意が必要です。 75×74 = 75×75-75 = 5625-75 = 5550 ただ、この75を引くときも、 計算の工夫を使うと、ミスなく計算できます。 やり方はこうです。 <やり方1> 先に両方から25ずつ取ってからひき算をする方法 5625-75 = 5600-50 = 5550 (ひく数、ひかれる数それぞれ同じ数を足したり引いたりしても 答えは変わりません) <やり方2> キリの良い数字で引いてからあとから調整する方法 5625-75 = 5625-100+25 = 5525+25 = 5550 (100を引くと25多く引きすぎているので、あとから25を足している) では、この計算方法の練習もしてみましょう! ○練習2--------------- 25×26= 46×45= 85×84= 95×94= (答えは計算機で確かめてね) ■次に、やや複雑になりますが、2つ離れた数字の場合も、 5×2=10 が含まれてくるため、速算が可能です。 65×67 = 65×65+65×2 = 4225+130 = 4355 55×53 = 55×55-55×2 = 3025-110 = 2915 こちらも練習してみましょう! ○練習3--------------- 25×27= 25×23= 47×45= 105×107 このように「一の位が5の2ケタの数」×「 2つ離れた数」までの計算 であれば筆算をするよりも 速く計算可能です。覚えておきましょう。 ------- というわけで、応用技も含めて紹介してきましたが いかがでしたでしょうか? 後半は少し難しかったかもしれませんが、 まずは「一の位が5の数の2乗」。 これだけは覚えてくださいね。 これなら誰でも数秒で計算できるようになります。 (ご家族の方にもぜひ自慢してみてください^^) それではまた次回。 坂本 七郎 ▽このような記事を無料メールマガジンで配信します。 右記HPよりすぐに登録できます。→ 坂本の無料メルマガ登録フォームへ
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2017/09/07 12:42:13 PM
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カテゴリ:「計算の工夫」シリーズ
こんにちは、坂本です。
新学期もスタートしましたね。 皆さまいかがお過ごしでしょうか? 今日から、計算の工夫シリーズと題しまして、 不定期ではありますが、計算テクニックを毎回1つずつ 紹介していこうと考えています。 シリーズを通して学ぶことで、 お子さんの計算が速くなり、ミスも減るようになります。 ぜひ、プリントアウトをして お子さんに取り組ませてみてください。 ■「計算の工夫」を学ぶ意味 ────────────────────────────── まずは、計算の工夫を身につける意味について 考えてみたいと思います。 「計算の工夫を覚えても、使う機会はあまりないのでは?」 「たとえ使う機会があっても、気づくかしら...」 そんな風に思う方もいるかもしれません。 私も最初、計算の工夫やテクニックを学んだときは、 そう感じていました。 ですが、いくつかの計算テクニックを覚え、 練習し、応用方法を学んでいくと、 計算の幅が広がり、使う機会もどんどん増えていきます。 ちょっとしたお買い物、お釣り計算にも いろいろと活用可能です。 また、数に関しての感覚といいますか、計算のオモシロさにも 気づくようになります。 計算ミスが減り、計算スピードが上がるので 算数・数学に強くなり、興味や自信も出てきます。 計算力(暗算力)は、私たちの生活に欠かせない 基本スキルですよね。 そしてさらに。 「計算の工夫」を学ぶと、 ・問題発見力 ・問題解決力 を同時に身につけることにもつながります。 その場その場で数字の特徴をとらえ、 カンタンになる方法はないかな~と考える。 この思考過程は、問題発見&解決能力にも つながる重要な力だと私は確信しています。 だから、計算の工夫を学ぶことは、 とても便利でお得なスキルなのです。 さらに中学受験でも計算問題はよく出ますが、 すべて筆算すると絶対的に時間が足りなくなります。 計算の工夫を学ぶことは 日常生活にも、受験勉強にも必要な力と言えるのです。 また将来、どんな仕事をするにせよ 数字に強いことは、大きなメリットになります。 ぜひ、本シリーズで、 将来につながる計算の工夫、テクニックを身につけ、 算数に強くなって欲しいなと思います。 それでは第一回「かけ算1」にお進みください。 家庭学習コンサルタント 坂本 七郎 <<坂本七郎の本>> ☆ 出る順「中学受験」漢字1560が 7時間で覚えられる問題集(大和出版) ☆ 小学漢字1006が5時間で覚えられる問題集(大和出版) ☆ 中間・期末テストに強くなる勉強法(大和出版) ☆ 小学生の学力は「計画力」で決まる!(大和出版) ☆ ユダヤ式学習法―わが子の学力がグングン伸びる(大和出版) ■発行:株式会社ドリームエデュケーション
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2017/09/07 12:45:50 PM
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