[本]の記事一覧 | Voice of Kikuko ～楽天 side

「フェイクフィクション」誉田哲也

好みの題材で、面白かった。カルト宗教と警察、その癒着。自爆したけど、最後の告発、カッコよかった。結末が切ない。完全なハッピーエンドというわけにはいかなかったが、一組だけ残ったのが救い。

2024/12/26

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「透明な螺旋」東野圭吾

東野圭吾の親子ものって泣ける。事件当事者の話と、湯川の話が、関連する。そうだったのか！の湯川の事情も「お母さん」と呼ぶところでぐわーっときた。嘘のまま、お互い本当のことを言わずに、事件は解決に向かうところは切ない。短編の「重命る」かさなる、もよく計算されている。じつに素晴らしい。

2024/10/28

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「神の悪手」芦沢央

将棋をテーマにした短編集でした。将棋は全然わかりません。小さいとき、将棋崩しや回り将棋で遊んだ記憶しかない。だから、ページめくって、将棋のマークが書いているのを見て、失敗したと思った。話についていけないのでは？という不安の中、将棋のマークを読み飛ばしてた。結論としては、将棋のことがわからなくても、話はわかった。どれもちょっとひねった終わり方だった。将棋がわかれば、もっと楽しめたかなあ。

2024/09/06

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「笑うマトリョーシカ」早見和真

ドラマは見てないのですが、翔ちゃんがこの役で、と顔を思い浮かべながら読んだ。興味深い話だった。いったい誰が黒幕なのか、絶対お母さんだろ、それを暴くのが記者なのか。そう思い込んでいたら、どんでん返しをくらった。いや、どんでん返しというのも違うのか。帯にある「どんなホラーよりも恐ろしい」という表現がぴったりだ。翔ちゃん、こえーよ（翔ちゃんじゃないけど）お母さんの生い立ちも、美和子の育ちも、鈴木の訳ありも、どのエピソードも濃い。それぞれの事情でそれぞれが操っていると思っていた一郎のキャラって実際はどうだったのか。最後にわからなくなったことが一番こわいのだ。

2024/08/08

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「白鳥とコウモリ」（上・下）東野圭吾

さすが、面白い。トリックというより、心情の奥深いところをついてくる。真犯人は意外なところにあり、そこへ行く着くまでの過程がヒリヒリする。殺人事件の被害者と加害者の家族が、それぞれ父親はそんな言動するとは思えないと考え、真実を知りたくて、禁断とも言える情報交換をする。過去の冤罪事件の真犯人も明らかになる。立場が逆転すれば一気に環境が変わってしまう。そんな怖さもあった。悪いのはいったい誰なんだろう。何がいけなかったんだろう。考えさせられるテーマが深い。

2024/07/15

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「名探偵のままでいて」小西マサテル

読み終わるまで時間かかった。謎解きが好きな人には面白いのだろう。きっと私は謎解き自体は好きじゃない。謎解きする祖父はレビー小体型認知症というところに、どういうこと？と興味を惹かれ手に取った本。何を期待していたのか、突飛なことはなく、病気のこともそのままだった。確かに祖父は名探偵ぶりを発揮した。

2024/06/24

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「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」東野圭吾

コロナ期間の小説が世に出るようになったんだなあ。コロナで観光客がめっきり減ってしまった町が、名もなき町。マジシャンであるおじさんがブラック・ショーマンってことか。なかなかの曲者であるおじさんが良い。痛快に真実を突き止めてくれる。終わり方も粋だ。

2024/04/23

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「お探し物は図書室まで」青山美智子

どのお話もハッとさせられた。こうなると、司書の小町さゆりさんが気になる。強烈なキャラかと思いきや、なかなか優しい人当たりで、とても好感が持てる。どうしたらこんなに的確な本を選んでくれるのか？どうしてこの本？が、読み手にしっくりくるから不思議。要は気の持ちよう、読み手がどう捉えるか、ってことなのだ。そう、決めるのは自分自身なのだ。続編希望。

2024/03/25

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「もう、聞こえない」誉田哲也

想像していた展開とは全く違った。まさか、霊という非現実的な素材だったとは！言霊と言い換えればいいんだろうか？それにしたって、ファンタジーのような展開には面食らった。この作家さんは、どちらといえばハードボイルドだと思いこんでいたから。不思議な読後感を味わっている。

2024/02/06

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「レモンと殺人鬼」くわがきあゆ

このミステリーがすごい！大賞の帯を信じて買った。確かにどんでん返し、というより二転三転、真相がどんどん裏切られた。それをすごいと感じたかといえば、ちょっと違った。それは、猟奇的な殺人だからなのだと思う。嫌ミスに近い。好みではなかった。

2024/01/21

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「夜明けのすべて」瀬尾まいこ

すっーと読めた。これを北斗と萌音ちゃんが映画で演るんだ。それだけで読み進められる。だけど、それだけじゃない。この二人の周りの人たち、さりげない存在感でありながら、読み終わった後に気になるのだ。きっと周りの人が素敵な人たちなのだ。途中から山添くんが、社長は鋭い、実は仕事のできる人だと気づくのだが、きっとそのとおり。どんな映画になるのか俄然興味がわいてきた。

2023/12/24

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「ノッキンオン・ロックドドア2」青崎有吾

最後までハマることできなかった。ドラマ見る前に読んだほうが良かったのか？登場人物の顔が浮かんできてしまう。それが楽しいことのほうが多いはずなんだけど。謎解きが好きな人には面白いのか？ドラマを求めてしまうと弱い。せっかく美影が出てきてワクワクするかと期待したが、盛り上がらなかった。やっぱりテレビで見て結末を知っているからなのか？うーん。

2023/12/19

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「ノッキングオン・ロックドドア」青崎有吾

推理好きには面白いのかな。若い子にも楽しめるのかも。テレビドラマでやったお話は、小説だとこんな感じなんだ、映像より読み応えある。でも年寄りには物足りない。次が楽しみ。ドラマの最終回の話たと思うとワクワクする。

2023/10/05

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「家族じまい」桜木紫乃

介護の話。別々の人物からの視点で5章に分かれているが、繋がっている。立場や環境が違えば、向き合い方も変わってくる。どれが正解とか、どれがいい人とか、そんなこと無意味だ。身につまされるといえばそうだが、それぞれでしょう。いつまでも自分のことは自分でできる自分でありたいと思う。が、ボケて分からなくなって、面倒見てもらったほうが楽なのかなあ、って考えたり。いや、そんなの嫌だ、そうなる前に死んでしまいたい。自分のしまい方を考えている。

2023/09/04

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「キリエのうた」岩井俊二

映画を観る前に読んでしまった。北斗は、こういう役だったんだ。広瀬すずはこれ、黒木華はこれか。どんな映像になっているのか、映画がとても楽しみだ。

2023/08/01

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「52ヘルツのクジラたち」町田そのこ

つらい境遇の主人公だけど、助けてくれる人がいた。アンさんのこと、思いもよらない形で亡くしてしまった。遠くへ逃げてきた主人公に、助けを求めてきた少年がいた。声を発しない少年を52と名付けた。クジラの52ヘルツの声が由来だ。その少年をめぐる家庭環境もまたつらくて、昨今の虐待のニュースも実際にあることなんだと現実って恐いと思う。それでも助けてくれる人はいる。支え合うって双方向なんだな。何回も泣いたけど、最後は前向きでとても素敵な終わり方だった。

2023/07/21

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「クスノキの番人」東野圭吾

なるほど、帯にあった「ナミヤ雑貨店の奇蹟」に通じるあったかいファンタジーだ。クスノキの番人になった玲斗と、いきなり名乗り出た伯母の千舟の関係が、徐々に築き上げられていく様子が素敵だった。佐治父娘のエピソードも良いが、壮貴のエピソードが好みだ。そんな捉え方もあるんだと感心したし、感動だった。続編も楽しみだ。

2023/06/19

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「クローズドサスペンスヘブン」五条憲男

本屋さんで若い女の子が迷いもなく手に取ったのを見て、興味を持った。帯には道尾秀介、湊かなえの推薦文もある。そしてミステリと書いてある。面白いのかな？と期待して読んだ。読み終わって、不思議なお話、ファンタジーだったのかな？というのが率直な感想だ。途中からは犯人探しと、この世界のからくりを解くのに読み進んだ。想像できない世界と犯人が現実離れしていた。こんな感覚は初めてかも。そういう意味では面白かった。

2023/05/02

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「ロストケア」葉真中顕

映画化される原作。どんな映画なのか全く知らずに手に取った。彼はなぜ42人を殺したのか。彼は誰なんだ？と読み進めたら、違う人へと導かれ、それは騙された。そして真犯人はこう来たかと納得。殺人を正当化するというより、社会に問いかけている。テーマが介護、思いあたることも多い。他人事とは思えない、妙なリアリティを感じた。考えさせられた。

2023/04/16

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「対岸の彼女」角田光代

対岸の彼女は自分かもしれないってことなのかなあ。正反対のようで似てるってことなのか、関係なさそうで実は関係あるってことなのか？いずれにせよ、他人事とは思えなかった。どちらかというと、子持ちの主婦より目線で、女社長の過去は自分にはあり得ない。でも高校生の頃、こんな感情に近いものはあったんじゃないか？やるせないこと、抜け出したいことあった。どこへ行くのかわからないまま、幼かった。懐かしい気持ち。かたや、子持ち主婦の現実。ここからも飛び出したくなる感情もわかる。最後は、スカッとはしないまでも良い終わり方で余韻が残った。

2023/04/03

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「さよならの儀式」宮部みゆき

いまいち。気軽に読める短編集と期待して読んだが、なじめないまま終わりにした。星新一をイメージしていると違う。これがSFっていうのか？という感想。これはこれでありだけど、好みではなかった。

2023/03/20

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「二人の嘘」一雫ライオン

ふと手にした本で、久しぶりの当たり。ハマった。ミステリーではあるが、何これ？恋愛小説？なんなら、昼メロ？これ、ドラマでもハマると思う。それくらい面白かった。主人公の女性判事にいたく感情移入してしまった。ハマる要素があちこちにあった。何度も泣けた。終わりは、そうあってほしくないというものだったが、きれいなままで素敵に思えた。破滅さえ美しい。読み終わってなぜか清々しかった。

2023/02/22

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「背中の蜘蛛」誉田哲也

蜘蛛はネットの意味だったか。一部、二部はあっさりと終わって、何があると思わせておいて、三部を読んだら怖かった。監視社会はあり得ない話ではない。最後に関わってくる事件がやるせなくて、でも警察内部組織の闇と繋げるには、このエピソードは似合わないと思った。あえてなのかもしれないが。読み終わってから帯にある「テクノロジーとプライバシー」に唸った。

2023/01/18

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「傲慢と善良」辻村深月

それ、わかるー、ってことを突いてくる。真理でしょ。失踪した彼女を探す、前半は男性側、後半は女性側から描かれている。早々に嘘だろうと予想はつく。女の嫌な面だ。この子、前橋市出身で、こういう子、確かにいるよね、と共感する。母娘関係ありがち。こういうこと言う時点で、点数つけてるって言われそう。せっかく社会勉強できたのに、結局二人は結婚するのは、へ？そこだけ、なんでなのか、わからない。

2023/01/17

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「罪の轍」奥田英朗

読み進めるほど、つらくなる。どうか殺人犯ではありませんように、空巣だけで真犯人は別にいるはず。彼は利用されただけでは？となんとなく予想してた。しかし、それは願いだった。そう思わせる彼の生い立ちがつらい。かわいそうという一言では片付けられない。そんな軽いもんじゃない。彼がどうか救われますようにと祈る気持ちになってしまう。数多い警察の人間の中で、大場さん、大場さんと顔なじみの、山谷の旅館の在日韓国人の町井ミキ子さん、この二人が良かった。そういえば、この作品も東京オリンピックの時期の話だった。そして、北国出身。

2023/01/16

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「落日」湊かなえ

湊さんの作品にしては、読み進むのが遅かった。登場人物が多いとわかんなくなっちゃう。章とエピソードで並行して進んでいくのも慣れなかった。出だしの内容からは期待と違った方向に物語は進んでいった。最後のエピソードで全部つながって、スッキリ。でもまあ、やっぱり、後味は良くない。これ、ドラマ化って、どんなキャストになるんだろう。

2023/01/11

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「小説　すずめの戸締まり」新海誠

映画を観る前に読み終わった。新海アニメは一個も観たことない。人気があるのは知ってても、アニメってだけで敬遠してた。今回北斗が声優を務めるきっかけで、映画を観ることになったし、本も手に取った。ネタバレ回避のために読むのをためらったが、どこかに読んでからでも大丈夫と書いてあったので、読んでみた。もうだいぶYou Tubeとかでも冒頭部分流れてたし。映画も観て言えるのは、私の場合映画を観てからのほうが良かったかも。映画は情景や感情描写が見事だった。私の読解力ではそこまで汲み取れない。ただ、あらすじが大方わかった状態で映画を観ると、色々受け止められた。小説では気づかなかった、芹澤ってすごく良い人。それって、やっぱり声優を務める神木くんの力なのかな。

2022/11/13

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「希望の糸」東野圭吾

やっぱり読みやすいし面白い。久々に泣けた。「希望」と「糸」の意味がしみた。それと「巡り会い」色んな人がいて、色んな考え方があって、それぞれの人生だ。どこかでボタンを掛け違えたことから、思わぬ方向へ行ってしまうこともある。たくさんの誤解もあった。起こってしまったことを取り戻すことはできないが、やり直しはできる。そんな希望も感じた。

2022/10/13

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「蟻の棲み家」望月諒子

目を背けたくなるような劣悪な環境を生きてきたであろう兄妹。生きるために悪いことに手を染めざるを得ない。一方で医者の息子である嘘つきで幼稚な男。どちらが風俗嬢を殺したのか？風俗嬢の彼女達もどんな人生を歩んできたのか？こんな環境にいる子供は実在するんだろう。けど、あまりに自分からはかけ離れているよう。かけ離れていると思える自分は果たして幸せなのか？いろんなことを考えてしまう。ミステリーとしては、最後に本当の犯人の説明になっているのが、受け止めきれなかった。背景や心情を説明する形になって終わってしまった。

2022/09/20

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「平場の月」朝倉かすみ

この本を買うとき、なぜかミステリー小説だと勘違いしてた。死んだ謎が徐々に明らかになってくるのかと思いきや、全く気配がない。読み進めるうちに、違う！これは癌で亡くなってしまう前の大人の愛情なんだ、と気づいた。強がる女性も、それを支える男性も、いい年で、離婚してて独り身で。きっと私と同年代で。埼玉に住んでて、なじみの地理やスーパーの名前が出てきて。親近感を感じながら読んだ。男性からのプロポーズを断って別れてしまい、そのまま会うこともなく亡くなってきまうのが辛かった。これ、映画化なの？なんか、しみじみする。

2022/08/05

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「死にゆく者の祈り」中山七里

死刑を待つ囚人が自分の知り合い、しかも命の恩人だった。死刑囚の教誨師として務めている僧侶でも、そんな出会いに衝撃を受けないわけがない。そんな罪を犯す人間ではない。なぜ死刑囚になってしまったのか。その真相を探る過程に興味を覚えた。刻一刻と迫る執行の時間、ギリギリまで助けようとする。もはや私情なんじゃないか？だとしても、無実なら死ぬのは違う。死ぬことで自分の罪を償うのは違う。その罪は生きて償うべき。間に合って良かった。そして真犯人がわかった。色々考えさせられた。

2022/07/15

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「女のいない男たち」村上春樹

数々の賞を取った映画「ドライブ・マイ・カー」があると知って読んでみた。短編集で、「ドライブ・マイ・カー」は一番初め。村上春樹の作品は難解だ。考えすぎないほうがいいのかも。なんとなく、抽象的で、細かいことより雰囲気を感じる。芸術ってこういうもの。わけわかんないけど、感じるものがある。しかし、私はそこまでの境地には至っていない。映画を見ても私には理解出来なさそう。

2022/05/30

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「流浪の月」凪良ゆう

本屋大賞ってすごい。確かに面白い。すいすい読めた。テーマは重くて暗くて辛い内容なのだが、カラッとした感覚が残った。二人が抱えた苦しみは計り知れない。二人はお互いを必要としていた。それは恋愛感情ではなく、人として。これからも支え合えますようにと願った。傍から事実でないことを言われ、こうだと勝手に決めつけられること、これが社会なんだと怖くなった。事実ってなんだろう？真実ってなんだろう？深い。

2022/04/26

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「元彼の遺言状」新川帆立

月9ドラマだと気づいたのは読み始めたとき。ドラマ化されるから買ったのではなく、帯の『このミステリーがすごい！』大賞受賞作に惹かれた。しかし、ドラマ化と知った途端、主人公が綾瀬はるかに変換されて、そうとしか見えなくなった。主人公の言動は痛快だ。ここまで自信家でありながら、憎めない。最初はお金のため引き受けた仕事も、最後には犯人探しになっているところなんて、かわいらしいとさえ思う。ドラマは今日が初回のようです。

2022/04/11

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「そして、バトンは渡された」瀬尾まいこ

映画は観てない。本屋大賞取ったのは知ってる。なるほど、どんどん読み進む。嫌な気持ちにならない。お涙ちょうだいの感動があるわけではない。でもとっても素敵であたたかいお話でした。家族が何回も変わるなんて、ともすれば辛いはずなのに、苦労しているとかそんなことはなく、明るい登場人物のおかげで楽しく読めた。

2022/02/25

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「ロンリネス」桐野夏生

え？こんな終わり方？何が良いのか悪いのか、何を基準に、誰が評価するのか？立場によってバラバラだよなあ、わからなくなった。母、妻、嫁、その前に女だし、それ以前に人間だ。人間だけど、女を感じる話だった。かけ離れてる世界かもしれないが、心がきゅっと苦しくなった。

2022/01/20

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「沈黙のパレード」東野圭吾

最後まで読まないと真実はわからない。こうだろうと読み進めていって、え？この人が犯人？かと思ったら、真実は違った。そして、遺族とのやりとりで、最後親の気持ちに泣いた。だから、東野圭吾の小説は好きだ。いやー、実におもしろい。

2021/12/01

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「鏡の背面」篠田節子

マザー・テレサのように立派な先生が、火事の中自分を犠牲にして人を助けて、自分は亡くなってしまう。火事になった施設は、問題を抱える女性たちが住んでいる。しかし、その亡くなった先生が別人だった。しかも彼女と関わった男たちは死んでいる、怪しい人物。なんのためになりすましたのか、この設定だけで気になる。どんな目的があるのか興味津々で読み進めた。きっと深い事情があるか、大どんでん返しがあるのでは？とかなり期待した。結果、期待したほどの結末ではなかったし、気持ち悪さが残った。

2021/10/17

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「六月の雪」乃南アサ

この作家の今まで読んだ作品と一風変わっている。平たく言えば、台湾旅行記。根底にあるのは、歴史とか家族がテーマ、ってことになるんだろうか？違和感を感じながら読み進めていったが、これはこれで面白かった。台湾にいる間、ずっと面倒を見てくれた人の最後の結末はショックだったが、この事実を知らせてくれた人と、これから何かが起こるかもしれない。同居していた祖母が残してくれたものもありがたい。しみじみとした読後感だった。

2021/09/13

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「黒鳥の湖」宇佐美まこと

健ちゃんが出るWOWOWドラマの原作を手に取った。ドラマは見てない。健ちゃんの役は、かなり重要な役だった。因果応報とは言うが、過去に犯した罪が今こうしてふりかかってきてると恐怖を感じる。どことどこがつながっているのか？途中で誰が誰なのか、予想はつく。でもあれはどういうこと？あの話は？まだわからないことが残っている。どうなることかと読み進めていくと、最後に気になっていたことが全部回収された。話としては、気持ちの悪いことや嫌なことが多くて、重い気持ちだったが、回収されたことで、読んだ後に満足感がある。

2021/08/15

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「昨日がなければ明日もない」宮部みゆき

こんなこと現実にあるのか？と思うような話だが、現代の闇を感じる。それほど突拍子もない話ではないのかも。表題の話は、強烈なキャラのお母さんとその娘。痛々しくて、救いようがなかった。家族だからと振り回されてしまう周りの人たちがやるせない。なぜこんな結末？次はどうなるだろう？と展開が気になってどんどん読めるんだけど、終わってみれば、スカッとするような話ではない。３つともそんな感じ。

2021/07/31

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「極夜　カーモス」ジェイムズ・トンプソン

もらった本。珍しく海外もの。海外ものはカタカナの名前が覚えられなくて苦手だ。何かの原作というわけでもなさそうで、なぜこの本を手に取ることになったのか、不思議だ。猟奇的な殺人事件の描写は顔をしかめた。身近なところに容疑車が居過ぎて、できすぎてる。そんな違和感を抱えながら読み切った。海外ものは難しい。これはフィンランド特有の問題もありそうで、理解は難しかった。

2021/06/22

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「邪魔」（上）（下）奥田英朗

おやじ狩りをする非行少年、奥さんを亡くした不眠症の刑事、放火犯の夫を持つパート主婦、権利を主張する団体に加担してしまった主婦、そこまでは考えてなかったのに暴力団に出入りしてしまった少年、警察と暴力団の関わりと闇、いくつもの要素が入り混じって、先が気になって読み進む。しかし、結末は浮かばれない。結局、皆どうなったの？邪魔って、その心は？面白いと思って読んでたけど、なんだかモヤモヤしたままだ。

2021/05/24

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「JR上野駅公園口」柳美里

全米図書賞を取った本て、どんな内容なんだろう？と興味があって読んだ。こういう内容が外国にはウケるのか？ホームレスの辛い話なんだけど？上野駅といえば、東北の玄関口。私にとってもなじみがある。学生のとき、大宮まで新幹線、そこから在来線で上野、そこで常磐線に乗り換えだった。このホームレスの主人公も常磐線、茨城が実家だ。家族のために出稼ぎしていた。出稼ぎも、私の田舎ではよくあることだった。大震災の津波も描かれていた。そして、結局主人公はどうなったのか？謎のまま終わってしまった。難しくて、この本の良さはわからなかった。

2021/04/15

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「フォルトゥナの瞳」百田尚樹

神木くんと有村架純ちゃんの映画は観てないが、タイトルは知ってる。その原作って、百田尚樹さんなんだ。ファンタジーに分類されるのかな？どんどん読み進められる、とても読みやすいお話だった。とにかく主人公が「いいひと」で、どこかで魔が差すかなと思ってもそんなことはなく、とことん「いいひと」だった。悲しい結末で終わり、エピローグを読んだら、え!?意外な結末に驚いた。

2021/04/06

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