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杏子のKIMAGURE缶

その3

H13.11.6(火)
結局、昨夜は1mmも体を動かせないまま、仰向けの姿勢でずっと寝ていた。そのせいでか腰が痛かった。
 朝ご飯が運ばれてきたのにおどろいていた。ガスがまだだったので、なんとなく食事もまだ・・・なのかなと思っていた。(さくらももこの本に、そういうことが書いてあったのでなんとなく)
 流動食だったけど、体をまったく起こせないのでベッドを起こしてサイドテーブルに食事の盆をおいてもらって、なんとか食べた。お腹は空いていたので意地でもぜんぶ食べてやる、と思って。
 でも、湯飲みのお茶をとろうとしたら手がすべって、ほとんどをこぼしてしまった。大失敗!
 給食係の人にティッシュで拭いてもらったが、こういうときはだれかひとり付き添いの人がいてくれたらなあ、と思った。ひとりじゃ何もできないんだもん。
 昼食のときは、給食係の人が気をきかせてくれてベッドにすわったまま食べれるようにと、食事テーブルを出してきてくれたのでマシだった。が、それでも体を完全に起こすことはできず、せいいっぱい手をのばしてストローやスプーンを使ってようやく食べるという感じだった。
 それでも残さず食べてやった。おかゆの汁のひとしずくも残すまいと(^^; 
 流動食も一食ごとに段階的にだんだん固くなっていくものだ。最初のどろどろの液体状のおかゆが、回を重ねるごとに少しずつ形状がわかるものになっていき、それにあわせておかずもだんだん固形に近いものになっていく。それを見るとなんだかうれしかった。
 だんだん普通の(まともな)食事にもどっていっている=体が治っていく
 ・・・ような感じで。
 傷はあいかわらず痛い。おまけに、午前と午後に入れる点滴(抗生剤と、子宮の収縮をうながす薬などが入っているもの、二つ)のせいで、左手が穴だらけになってしまった。
 尿の管がはいっているせいでまったく動けないので、気持ち悪いことこの上ない。
 この日、一日がピークだった。
 また赤ん坊が昼間、授乳のため部屋に連れられてきた。この病院では、母子同室(同床)制を取り入れているのだが、帝王切開の場合も比較的はやくから部屋に連れられてくるのだ。(いいか悪いかは?)
 普通は術後二日目、三日目くらいから気分がよければ・・・とガイドに書かれてあったが、私の場合はなぜか手術当日すでに一回きていた。これも二人目ということで、慣れているように見えたのか?
 今日も赤ん坊は力強く吸ってくれて、しばらくいっしょに寝ていた。お乳も順調に出ている様子。これも、長男ががんばって飲んでくれたおかげだと思う。
 次男(・・・なんだよなあ!)は、そのおかげで最初からおっぱいを飲めたようなもので、よかったよかった。幸せものだっ!
 夜はちょっとだけ・・・なんていっていたが、結局一晩いっしょにいてしまった。朝方は疲れたけど、新生児室にあずけるのもなんだかなあ、という気がしたので。(自分の子なのにひとまかせ?という気分あって)

  読書  「死にぞこないの青」(乙一)幻冬舎文庫  「夏と花火と私の死体」(乙一)集英社文庫


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