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株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた

FP的なお話


まとめて二つの質問にお答えしますね。

(1)
こんにちは。
今年の春から株を始めた初心者です。
ぽんたさんはFPでいらっしゃるとのこと。
税務のことにも詳しいと思いメールしました。
損益通算のことについて伺います。
先月、今までの損切りできずに抱えていた株の一部を思い切って処分しました。
なんと損切りの金額がぽんたさんのところで積み重ねてきた今までの儲けの
額を大きく上回ってしまいました。
今年も残すところあと僅か、どんなに頑張っても取り返せないマイナスです。
こういった場合、今年の売却損を来年以降の売却益と損益通算できるのでしょうか。
できるとすれば、その手続きの方法などを教えてください。
よろしくお願いします。
以前、メルマガでも読みましたが、すばやく損切りすることは本当に大切ですね。
身を持って感じております。。。


(2)
ぽんた先生、税金に関しての質問はお門違いかと思いますが、私のように疑問を
持っている人もほかにいると思いますので、ぜひ週末バージョンで扱って
いただけるとうれしいです。私は現在主人の扶養家族で専業主婦をしており、
他の収入は全くありませんが、株の売買による収入がどの程度あると扶養家族から
外れるのでしょうか。(ぽんた先生の会員になってからは月単位で損をしていませんが、
今年前半からの塩漬けがおいしく浸かっています。)健康保険や年金を自分で支払う
ようになるのは売買益がいくらからなのでしょうか



ぽんたです。
昨年同様、本年も12月に入って特徴的な動きが出ています。それは、年末を
控えて納税額を少なく、または調整するため年間の株式取引で出た利益を圧縮
しようと、あえて損切りの売りを出す個人が増えていることです。先週の個人からの
売り越し額は1678億円となっており、前の週の買い越しから一転大幅な売り越しに
転じています。昨年1月から始まった新証券税制によって、株式を売却した際の
1年間の通算損益に課税される方式に統一されたことから、今年に入って利益が
出ている個人が、含み損で塩漬けになっている銘柄、すなわち既に随分と株価的に
低迷している銘柄を更に拍車をかけるように売りに行く動きが出ているということです。
これらを売却し、損を出すことにより納税額が少なくなることを目的としている動き
ですね。


まずは譲渡損失の繰越について


株式の譲渡損益の通算
株式を譲渡したことによる所得に対する税金は1年分をまとめて計算します。
例えば、A株式を譲渡したことによる利益が30万円、B株式を譲渡したことによる
損失が6万円あった場合、これらの利益と損失は相殺することができ、相殺後の
24万円に対して税金が課税されます。この損益の相殺は上場株と非上場株との
間、または株式の投資信託などでも可能です。株式等の譲渡による所得同士では
損益の通算が可能なのです。

しかし、株式等の譲渡による所得同士で損益を相殺した結果1年分の株式の譲渡
による赤字が残る場合、その赤字は、給与所得や不動産所得など他の所得の黒字
と相殺することは一切できません。逆に、不動産所得の赤字や土地建物などの
株式の譲渡以外の譲渡所得の赤字と株式の譲渡による黒字の所得との相殺も一切
できません。


上場株式等の譲渡損失の繰越控除
上場株式等を譲渡したことによる譲渡損失(赤字)の金額は、確定申告をすることを
条件に翌年以降3年間にわたり繰越すことができます。これを上場株式等の譲渡
損失の繰越控除といいます。この繰越しをすることで翌年以降の株式等の譲渡所得に
対する税金を減少させることが可能となります。ただし、上場株式等以外の非上場
株式等について生じた譲渡損失は繰越すことができません。
今年の上場株式等の譲渡による所得が赤字となりそうな人で赤字の金額を翌年
以降に繰越したい人は、来年3月15日までに確定申告をして繰越す手続きをして
おきましょう。


特定口座を設定し「源泉徴収あり」を選択した人の損失の繰越控除
特定口座を設定し「源泉徴収あり」を選択した人で、上場株式等の譲渡による所得が
黒字となった人は、その譲渡益に対する所得税は源泉徴収(天引き)されています
から、その特定口座内の上場株式等の譲渡所得等については確定申告の必要は
ありません。しかし、上場株式等の譲渡による所得が赤字となった人は、その赤字の
金額を翌年以降に繰越すためには確定申告をしておく必要があります。特定口座を
設定して「源泉徴収あり」を選択した人でも、上場株式等の譲渡による所得が赤字で、
その金額を翌年以降に繰越したい人は忘れずに確定申告をしておきましょう。


個人の所得についての集計は、1月1日から12月31日までに発生したものを集計
します。確定申告をしなければ源泉徴収されることで課税は終了しています。
(2)さんの場合には、売買益の合計が38万円以上あれば確定申告の対象となり、
ご主人の扶養からはずれます。専業主婦である妻を控除対象配偶者として、夫が
配偶者控除の適用を受けるには、妻の合計所得金額が38万円以下でなければ
なりません。妻の合計所得金額には、株式等の譲渡益のほかに、確定申告をする
こととした場合の配当所得や雑所得などもすべて含まれます。これらの所得金額を
合計し、38万円を超えると夫の配偶者控除が受けられなくなります。

ただし、上場株式の譲渡所得については金額に関係なくご主人の扶養家族でいる
こともできます。証券会社の特定口座で源泉徴収ありを選択した場合の確定申告は
不要となります。(源泉徴収されますので売却時の手取額は少し減ります。)また、
配当については配当時の源泉で課税関係を終了させればやはり確定申告は
不要です。

特定口座の源泉徴収口座を選択し、申告不要を選びますと、配偶者控除の適用を
受ける場合の判定上、源泉徴収口座内における上場株式等の譲渡所得等について
は、その判定基準である合計所得金額には含めないこととなっています。その
手続きをしていない場合、今年についてはご主人の扶養でなくなりますし、少なくとも
株式の譲渡についての確定申告をする必要があります。この扶養から外れることを
防ぐには、損の出ている銘柄を売り、少しでも所得を減らすしかありませんね、と
いうような、どれも儲かってるのに、などという贅沢な悩みになります。

今年特定口座の源泉ありを選択していなかった場合もこうした条件に当てはまる
人は来年は特定口座の源泉ありを選択したほうがよいでしょう。源泉ありでも確定
申告の選択もできますので、結果によっては確定申告をした方が有利な場合も
あるからです。

妻が夫の扶養から外れた場合、すぐに社会保険の扶養からも外れるわけでは
ありませんが、一定以上の所得になると自分で社会保険に加入して保険料を負担
する必要があります。こちらにははっきりした金額のバーはないのですが、社会
保険の扶養の要件は「継続した年間総収入が130万円未満で、被保険者に生計の
大半を依存している場合」とあります。1年だけ株の譲渡益が多額になった場合程度
では社会保険の扶養は継続しますが、株の譲渡益や配当で生活していくような規模
になると扶養から外れることになる場合もあります。

そういった意味で証券会社で特定口座を開設して更に源泉徴収選択口座とした場合
には、確定申告は不要になり、38万円を超す所得(利益)があってもご主人の扶養
判定に影響はありません。(所得が株式譲渡益だけの場合に限ります) 今年は
もう無理でしょうけれども、来年は扶養から外れないためには売却に際してこの
方法をとり、特定口座での売買を行ってください。特定口座の源泉徴収を利用した
場合とご自分で確定申告にした場合とで税率の違いはありませんが、複数の
証券会社で売買を行っている場合等は税金に違いが出ることもありますし、株の
譲渡で発生した損失を翌年以降に繰り越す制度を適用するなどの税制優遇措置の
適用を受けるような場合は確定申告が必要になります。(1)さんの場合はこれに
あたりますね。


先ほどの1700億円ほどの売りの一方で、その売りをほぼ吸収しているのは外国人
です。先週外人投資家は2072億円の買い越しとなっており、前週に比べて
1600億円増加、これで外人は7週連続の買い越しとなっています。この個人と
外人の動きが最近の特徴的な動きであり、チェックしておきたいポイントです。
私もこの外人に入りますが、キャッシュポジション高めで、下値を丁寧に拾って
おります。

もちろん、この個人の売りは年末という特殊事情によるものであり、年明けとともに
再び株式マーケットに戻ってくる資金であり、一時的に売り圧力になるものの、
12月中に買い戻しにも入りますので恒久的なものではないでしょう。昨年の12月も
日経平均株価が一時1万円を割り込む展開となっていましたが、年明け後は春の
高値まで値幅にして何と約2500円という大幅な上昇を示現しました。今年も
そういうイメージが描けるかもしれません。そういった意味で以前から書いている
とおり、12月に投資をする3ヶ月タームでの投資が一年の中で最もパフォーマンスが
いいのかもしれませんね。


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