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株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた

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美貌と金、権力を持つ女性

 ウクライナ大統領選をめぐる政治危機のなか躍進する野党勢力の指導者、ユシチェンコ元首相(50)を陰から支え、事実上、同勢力ナンバー2の地位にのし上がった女性政治家、ユリヤ・ティモシェンコ元副首相(44)の動向が内外の注目を集めている。クチマ大統領の身柄拘束を呼びかける「反露過激派」の登場に親露派のクチマ政権幹部やロシアは戦々恐々としている。
 「犯罪者クチマを逮捕しよう」「大統領府を封鎖し民衆の声を伝えなければならない」。こんな過激なスローガンで野党連合の最強硬派政党を引っ張っているのがティモシェンコ元副首相だ。

 こちら参照 


 ティモシェンコ氏は、大統領選を機に結集した野党勢力の中で、「われらのウクライナ」を率いるユシチェンコ氏に次ぐ影響力を持ち、「野党の守護神」とも呼ばれる。 その急速な台頭の背景は、女優かモデルを思わせる容姿に加え、直截(ちょくせつ)的で急進的な政権批判によってデモ参加者の心をとらえたところにあり、欧米メディアでは「ウクライナのジャンヌ・ダルク」と呼ばれてもいる。国内ではしかし、「最も裕福な女性実業家」として尊敬される一方で、汚職容疑で逮捕されて、その後釈放されるなど陰の部分を持ち合わせた女性ともみられている。 与党側に「毒」を盛られ顔が変形したと主張するユシチェンコ氏は、大統領に就任した場合、顔の治療のため、一時首相に権限を委譲するとの憶測も流れ、ティモシェンコ氏を贈賄容疑で国際指名手配するロシア側は神経をとがらせている。

 29日の日経新聞によると、ウクライナ大統領選のやり直し決選投票で当選したユーシェンコ元首相は29日、記者団に対し、野党の女性指導者ティモシェンコ元副首相を新内閣の首相候補として支持する意向を表明した。 ティモシェンコ氏「ウクライナのジャンヌダルク」の異名を持ち、国民 にも人気が高い政治家。

 とのこと。ティモシェンコという女性は世界一の女傑と言って良い。少なくとも女性では、世界一の大金持ち。容貌端麗。この人、今年注目しておきたい。この下の文章を読めば、ティモシェンコ氏とはどんな女性か、わかるはず。大きな動きをしてくれそうで、ソビエト周辺諸国及びヨーロッパ諸国の注目を集めそう。ちょっとした博識になれますよ。

 80年代にティモシェンコは、違法なビデオカセットを売って財を成したらしい。この場合の「違法なビデオ」海賊版を売りさばいていたという事らしい。そこが財を作った始まり。財が財を呼ぶ展開がここから始まる。ソビエトの崩壊後、現金の受け取りが困難なのをいち早く察知したティモシェンコは、工場から非常に有利な条件で完成品をかすめとって石油以外のあらゆるものが不足しているシベリアに送った。コレを彼女は数年に渡って繰り返していたらしい。

 そんな中、日本人の想像も及ばない程の途方も無いインフレ下にあったウクライナで、貨幣以上にエネルギーに価値がある事を見抜いた男が居た。パーヴェル・ラザレンコという当時のドニプロペトロフスク州の無名の州知事だった男がウクライナの首相にまで成れたのは、まさにドニプロペトロフスクのエネルギーの独占販売権をティモシェンコ一族に与えたからなのだろう。首相に当選するための選挙資金はティモシェンコから出ていたという噂があるが、真相はこれまたわからない。見事首相の座を射止めたその日、ウクライナには数えるほどしか無かったエネルギー販売を行っていた民間企業から販売権を取り、輸入・流通に関する全国的な販売権をティモシェンコに与えてしまった。そのエネルギー販売権独占の中で出来上がった企業が「UESU」。当時のウクライナの国民総生産の30%を占めていた今では考えられない規模と財力、政治力が結集した企業が誕生した。ティモシェンコのUESUはロシアからエネルギーをウクライナの自分の工場にのみに独占供給し、暴利を取って他の国内企業に転売。そして、粗悪品を作り、物不足のロシアにエネルギー代金のかわりに「現物支給」をして荒稼ぎした。ドニプロペトロフスクに地盤を置くティモシェンコの会社「UESU」と、それにまつわる子会社・グループの総収益は「110億ドル」もあったらしい。

 例えば、ロシアから買い取ったエネルギーをウクライナに供給する。自分の息のかかったウクライナ国内の工場にだけエネルギーを供給する。その工場から出荷される商品をUESU経由でロシア政府に対して「債務」として納める。ティモシェンコはロシア政府の予算が不足している部分のみにターゲットを絞り、集中的に「現物支給」をして、しぶしぶ受け取らせていたらしい。エネルギーと原材料の受け渡しには大金を要求し、工場から出来上がる完成品の受け取り金額に対してはタダ同然のお金しか払わなかったらしい。こうした逆ざや契約で途方も無い暴利を貪った結果の積み重ねが「110億ドル」になるというのがその後分かったストーリーの一部とのこと。勿論、日本人には想像も及ばない粗悪品がUESUの工場で作られ、世界一高い値段でロシアに売られていたワケだ。UESUは現金のストックが溜まるばかりでウハウハだったのだろう。

 ラザレンコがティモシェンコから幾ら受け取っていたかは分からない。後に、彼はサンフランシスコで大規模なマネーロンダリングとティモシェンコから7000万ドル以上の金を受け取った罪で投獄されているが、今でも彼の隠し財産が幾らあるのかは誰も知らない。しかしプーチンに代わって大統領の座に就く事を目論んだ石油大手ユコスの社長だったホドルコフスキー同様に、UESUの財力をバックに大統領の座に就く事を目論んだラザレンコは、当時大統領だったクチマを椅子から引きずり下ろそうとして不興を買い、世界中で最も頻繁に用いられる解任理由である「健康上の理由」で首相の座を解任された。(ちなみに、プーチンの怒りを買ったホドルコフスキーは、脱税など様々な容疑で起訴され、命からがらイスラエルに逃げ出した。)即日、UESU本社を捜査官に強制捜査され、外国からの援助物資の横領、通貨関連の違反、国外へ資金の不法な持ち出し、詐欺とティモシェンコの山のような犯罪が当然そして湯水のごとく、明るみに出てきた。ロシアがティモシェンコを国際手配しているのは、こうした犯罪があるからであって、政治的な理由ではない。しかし、ティモシェンコ本人は当時議員だったため、議員免責という特権のおかげで逮捕はまぬがれた。

 そして、ティモシェンコは2004年の大統領選挙という混乱の中でユーシェンコにぴたり寄り添い、マスコミや学生デモを金で買い、再び表舞台に出てきた。大統領に就任するユーシェンコは、毒薬の治療のために入院し、ウクライナの全権は首相のティモシェンコが握ることになる。昨年のウクライナ選挙は、ティモシェンコが全権を握ると言うシナリオに沿って動いてきたのだ。西側は不思議なくらい彼女の経歴については触れない。彼女の美貌を誉め、「自由の女性闘士」と褒めちぎる。西側から流されるニュースの行間から何を読み取れば良いのだろうか?実は・・・・ユーシェンコ氏、西側とつながっているのでは?西側諸国が送り込んだのではないだろうか?政治力やお金に目がない彼女なら、西側諸国からのオファーに喜んで応じたのかもしれない。ユーシェンコ氏をトップに置いておき、全権を握らせることによって西側が容易に操れる人間を資源国家のトップに任命できたとしたら、にんまりなのは西側だ。そう思うと、全てがスッキリする。哀れなユーシェンコがラザレンコと同じ運命を辿らない事を祈るのみだ。

★金と、美貌を持ち、そして権力を手にした44才。すべてを思いのままにする女性。それがティモシェンコ。強烈な個性と過去の経歴、そして絶大な力を持ち、今年世界を賑わす可能性が大きい。しかしなかなか情報が入ってこない、そしてメディアも取りあげない。だからこそこの神秘のベールに包まれたこの女性の戦略や内に秘めた闘志とアイデア、計算の全てにちょっとだけ興味がある。★




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