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株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた

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損切りを恐れるな


損切りを恐れるな  適切な思考は損切りから生まれる

先々週あたりからの東京市場はオイルマネーと華僑からの特殊な資金流入などが
あり、相場全体が大きく動き、インデックスの値を上下させるような、超大型株、ブルー
チップといわれるような銘柄にこぞって買いが入っていた。新日鉄や石川島播磨、
これらの銘柄が二桁上昇するような相場はなかなか見ることができない。そんな
中、新興市場には一向にお金が回ってこない。直近IPO銘柄もどれもぱっとせず、
上がりそうで上がらない。あの水準さえ越えられたら、売りたいのに、なんて銘柄が
全く言うことを聞かない。そんな相場だったのが先週あたりまで。このメルマガでも、
先週4日から弱くなる、と書いていたのは覚えているだろうか?昨今の上昇を
支えたオイルマネーの流入がストップするのが、現地時間の4日、すなわち日本の
5日から。その話を実際産油国のトップ首脳から間接的に聞いていたからこそ、
5日からのマーケットの続落を想定していた。窓を開けて勢いよく下落する中で、
日経先物、オプションのプット買いなどで収益を上げていた会員さんも多かったよう。
想定外だったのは、新興への資金流入が思ったほどではなかったことくらいだろうか。
まぁこれは来週に持ち越されたと思っているので、さほど心配はないが。

話を元に戻そう。新興市場銘柄に資金を入れているものの、一向に上がる気配が
ない。こんな時はバタバタしても仕方が無い。唯一、行うべきは損失処理だけだ。
損失を確定するのは正直誰でも辛いものだ。できることなら損失を確定しないで、
時間を味方に株価が再度上昇してきて評価損が埋まることを祈る個人投資家は多い
だろう。実際、上がるといいな、上がるといいなといいながら、上がってこない銘柄を
見ているだけで、気分は滅入り、自由に動かせる資金が減ってしまう。そして、含み
損があるがために積極的なトレードができなくなってしまうのだ。そういった意味からも
評価損は「百害あって一利なし」ということに尽きる。
 
日本の個人投資家の投資スタンスは値動きの良いものを好む傾向にある。いわゆる
「材料株」「仕手株」と言われる銘柄だ。特に最近では、さも簡単に株式投資で儲かる
と吹聴して回るような風潮がある。しかし現実にはそれほど簡単なことではない。日経
平均は11000円前後だった年末および5月の水準から約20%上昇した。にもかかわらず、
5月、7月、そして9月に新興市場に特化していた多くの投資家は今まで一生懸命
積み上げた利益を吹き飛ばしたのではないだろか。もしそうだとすれば何が原因なの
だろうか。
 
理由は一つしかない。それは“損切り”を怠ったことに他ならない。評価損を抱えて
いると投資家は判断能力を奪われてしまい、適切な行動が取れなくなってしまう。
評価損は大きくなることはあっても、小さくなることはそう多くない。結局、最安値付近
で投げさせられて、いざ本格的に買わなければいけないときに資金が枯渇してしまっ
ている。これでは、投資で利益を得ることは難しい。
 
だから評価損を早急に実現損にしなければならない。損失を実現したことで、それ
以上損失が拡大することはなくなり、心理的にも後ろ向きの思考から前向きの思考に
変化させることができるのだ。損切りを恐れるのではなく受け入れることで、次に来る
チャンスをがっちり掴むことが可能になる。
 
もし、秋から冬にかけてその株価が下がると思うなら損切りのチャンスは今しかない。
秋から冬にかけてマーケット全体が上がって行くと思うのなら、他の銘柄に移るチャンスは
今しかない。ここから上昇すると思うなら新規に買いを入れるために資金を確保しなければ
ならないのだから。どちらを選択するにせよ、あなたの口座から評価損を無くさない限り、
幸運の女神は訪れないだろう。

この3日の連休で、今のポートフォリオをよく見てください。そしてチャートやファンダメンタル、
ニュースに材料、信用残に将来性、よくよく検証してみてください。そして火曜日、自信の
ある含み損はナンピン買いをしましょうか。自信の無い含み損は他の銘柄へ移るための
資金確保として、確定させちゃいましょうか。そして来るべき次の波に備えて、じっと資金を
持って待つこととしましょう。


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