キリンとの経営統合交渉をすすめているサントリーが、約3千億円でフランス
の大手清涼飲料メーカーのオレンジーナ買収で大筋合意。昭和シェル
石油は日立のプラズマパネル工場を買収して国内最大の太陽電池工場
建設を発表。三菱ケミカルは三菱レイヨンを、住生活グループは新日軽の
買収を発表。大日本住友製薬は米製薬会社セプラコアを買収。パナソニック
が参入を発表したLED照明事業に関して、先行する東芝は海外の同事業
関連企業の買収も視野に入れていることを明言と、確実に市場は動いている。
海外に目を向けると、東芝傘下の米ウエスチングハウス(WH)が英国の
原子力燃料事業会社であるスプリングフィールズ買収で交渉。仏原子力
大手アレバに三菱重工が出資を検討すれば、東芝はアレバ送配電部門
売却への応札を検討し、アレバ本体はドイツの洋上風力発電タービンの
専門メーカーの買収を発表。昨年からの金融危機以来動きが目立たなかった
中東の政府系投資ファンド(SWF)も、シンガポールの半導体大手や
オランダの化学大手のエネルギー部門を買収し、独ダイムラーの増資を
引き受け筆頭株主になるなど、金融から技術取得に軸足を移し投資を
積極化する動きが見て取れる。
M&Aが行われる背景には様々な要因があるのだが、いずれにしても
積極的にリスクをとる攻めの経営の証であり、M&Aを通じて市場へ資金
流入期待も膨らみ、買収される側の株主に利益をもたらすため次はどこだ
という動きにもなり、相場の刺激材料となろう。
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最終更新日
2009/09/13 11:45:23 PM
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