もう6年。
人参をザクッと切り落した勢いのまま、左指1本を・・・・・・血まみれの手を慌てて止血し、片方だけ挙手したまま時間外外来にまたもお世話になった昨夜。何故あの時、まな板から持ち上げてあんな風に手を添えて切ろうとしたのか、さっぱり意味がわからない。自分のバカさに泣けてくる。調理中、他のこと悩み事、考えちゃいかん。一瞬でも。ほんと最近、こういう間ができる時があるから、怖い。気を引き締めねば。緊張感をもって。一日経ち、傷口もふさがり疼きも止まり、大したことなくホッと胸撫で下ろす。それにしても、年の瀬に何やってんだか。相変わらず直前になりいきなり「来る」と言い出すちょっと身勝手な義弟が、今日姑に会いにひとりやって来た。ダンナが仕事のため、私は居づらいから年末年始の買い出しに出掛けて時間をつぶすことに。今日と言う日が、昨日よりだいぶ暖かい晴れた日で、ほんと助かった。賑わいが増す師走の商店街は、それでなくても皆家族揃って楽しげでひとり歩きが居心地悪い、と感じる時もあるから。「一緒に居ればいいじゃない!」と、やや苛立ち気な姑だが最愛の義弟の前では恋する乙女になり、「緊張するな~」とか呆れたことを言う彼女はおしゃべりな嫁に、口下手で話題も乏しい自分の代わりに場を盛り上げるピエロになってほしいだけ。そんなの今日ぐらい、勘弁してほしい。私だってこんな機会でもないと、なかなか親子でゆっくり会話もできないだろうから「よく話し合って。嫁の愚痴でもいいから聞いてもらってください」とこれでもふたりに気を遣って、のことだ。そんなわけで。義弟が来ても何かと私に頼ろうとする彼女を振り切り、人混みに消える。周りの賑わいが、今日はやけにホッとする。姑がこの家に越してきて、それと入れ替わりに父が死んで丸6年。なかなか九州に帰れない分、父の命日くらい、誰にも邪魔されず静かに穏やかな思い出とともに過ごしたい。甘いモノ特にあずきモノが大好きだった父の代わりに、甘味処にでも・・・と思ってたが、時間もそんなになく計画取りやめ結局、いつもの買い物とほぼ同じようなことをして、いつもの時間に帰宅。義弟はもう帰ってしまった後。よしよし。これは読みどおり。「Mがお土産に持ってきたドーナツ、よかったら食べて」と姑。テーブルの上にあったのは、某菓子店のどら焼きだった。ど、しか合ってない・・・・・・(いつものことだが)彼女のボケに脱力しつつ、ドーいや、どら焼きを頬張る。しっとりと黒糖がきいて、美味しかった。父もきっと喜んでるはず。義弟よ、この件に関してはGood job!! 全然墓に参れない親不孝な娘だけど、少しは供養になったかな。★ ★ ★ ★ ★今日のひとこと。「氷上の哲学者衝撃の引退。進化続けてただけに、もったいない!」