2006/10/22(日)08:55
悪魔のような女
荷卸ししたいことがあって書きにきました。
子供の頃、好きな子がいました。
凛としてて、
やさしくて
かっこよくて
美青年で、
さっそうと歩いて、
スポーツ万能で、
おごらず、いばらず、
目が澄んでいて、
きちんとしていて、
ふざけて笑っている時はとってもチャーミング。
下校時、背中を眺めてず~っと後ろを歩いているだけで幸せでした。
幼馴染の女友達がしつこく
「ねぇ好きな人っている?」
と聞くので
「いない」と答えていました。
それでもどこかから
聞き出してきて
「○○くんじゃ、あんたと釣りあわないよ。高望みだね」
と
言うのです。
だから言いたくなかったのになぁ。。。
ひどく憤慨した私に
彼女は
クラスの子を捕まえて
「助けて!あの子いつも私のことを意地悪するの」
と、私を指差して、
逃げました。
彼女に構うと常にそんな感じです。
関わらないほうが無難な相手です。
いつでも誰かと急激に仲良くなり、離れていきます。
でも、私は昔からの幼馴染で近所の同年代の女の子では唯一の遊び相手。
もう、口も聞きたくないという私にとっての大事件でしたが、
次に会った時
「おはよう」
と声をかけると、
露骨に無視して去っていきました。
正直、心のそこからせいせいしました。
平和に時が過ぎました。
あるとき
我が家のチャイムが鳴り、
彼女が
「あの時はゴメンネ」
と
遊びに来ました。
自宅で飲むと母親に怒られるので、
と、
我が家の冷蔵庫にマイネーム入りの缶ビールを勝手に入れて、
飲みにくるようになりました。
私が留守でも上がりこみ、
つまみはないの?
と物色し、
うちの母を話し相手に何時間も居座るので、
と、
とうとう私の母も音を上げました。
それからほとんど接触はなし。
私も実家を離れたので、会わずに済んでほっとしています。
彼女は辛いと思われる経歴を持っています。
あまり
詳しくはかけませんが、
ごく近い身内の自殺
身内の家庭内暴力
いじめによる中退、
他、度重なる挫折を味わっていて、
時々、そのことを淡々と話すのですが、
私は
黙ってうんうん、と聞くことしか出来ませんでした。
外から見ると
とてもそんな家族には思えません。
いつも綺麗な可愛い服を着て、
今日はピアノのレッスンなんだ~、
と、
出かける彼女の姿からそんな家庭を想像する人はいないでしょう。
彼女のことがいまだに心に残っています。
物心ついた頃から遊んでいたせいもあるし、
思い出したらキリがない
傷つけられた心の傷の数々。
間違っても乱暴して他人に怪我をさせるような子ではなかったから、
傷は、私以外は誰も知らない。
そして、
彼女の境遇。
何も力になれなかった私。
力になりたくなかった私。
いい気味だし、
当然の報い、
と、
思っていた私の心の醜さ。
いろんな思いが混在していて、忘れる事ができません。