2006/02/08(水)18:13
袖からチラリズム
キモノの楽しみは、色々・・・・
購入したままになっていた、黒と白の絞りの着尺を、
長羽織に仕立ててもらった。
当初は、肩裏は、友禅の花柄をと思っていたのだが、
我が脳裡に映画「細雪」(市川崑監督)の映像が甦った。
確か、長女役の岸恵子が、着ていた黒っぽい長羽織(コートだったかも)の裏が見事な朱で、クローズアップされたその色が画面いっぱいに広がり衝撃的な赤(確か裏に紋が入っていたような)が我が網膜に焼きついたのであった。
あ~、あれいいなぁ~と思いたち、我が押入れを探索するとでてきた~振袖の長襦袢地の袖の残布(厚手の綸子に華麗な鼓の地模様)。
測ってみると4メートル強。
着尺の長羽織であるから充分足りる長さということで、
早速、仕立て願い。ちょっと「細雪」気分である。
ちなみに、市川崑版・映画「細雪」は、長女 岸恵子(当初は、山本富士子の予定だったとか)
二女 佐久間良子、三女 吉永小百合、 四女 古手川祐子。
それぞれが役にはまり素敵に輝く映画では、あったが、この映画の主役は、日本の移りゆく美しい四季と姉妹が着る当時一億数千万円をかけたという豪華な着物の数々のあでやかさ・艶やかさ。
ため息ものである。
大阪は船場の大商家・蒔岡家の四姉妹の運命を上流関西のはんなりとした言葉で、やさしげに語られ・くりひろげられる物語。
あ~見たくなってきたぁ~映画である。