キモノで観劇・感激日記

2009/02/19(木)18:43

宮本亜門の「ラ・トラヴィアータ(椿姫) 」

オペラ(89)

ヴェルディ作曲の名作・東京二期会オペラ「ラ・トラヴィアータ(椿姫) 」を観てきました。 タイトルロールの澤畑さんは、特に三幕の強い意志を持ち生きる望みを捨てない姿に、感動しました。 樋口さんは、情熱的で直情的な若いアルフレードのイメージにぴったり、音程の不安定な箇所と、声の擦れが気になりはしましたが、これからこれから。 二人とも、任にあい、特に最終幕がすばらしくて涙腺が緩みました。 物語は、前奏曲から病に臥すヴィオレッタの部屋での回想形式で、はじまります。 合唱団が、全員黒塗り(衣装も黒)というのには違和感が、ヴィオレッタにとっては、名も顔もわからぬ見知らぬ烏合の衆という設定なのか? 確かに、主要人物のドラマが、克明に浮かびあがってくるという目新しさを狙ったのかも知れませんが、合唱団の存在を薄くしてしまったため、小人数の舞台でも成り立ってしまうという中劇場向きの演出になり、文化会館のような5階まである大きな箱には不向きとういう感じでした・・(--;; また、装置と衣装を現代に置き換えがありましたが、ただし、昔の衣装の方もいて(ジェルモン 、医師、アンニーナ)これはなぜ??プログラムを購入すれば、わかったのでしょうか? 舞台装置の転換(装置は、上手に擦りガラスのような扉が何枚か、斜めに切り取られた壁面と舞台上は白黒の市松模様、長方形の台が一つあり、この台がテーブルになったりベットになったりする)がないためか、シンプルな舞台上では、出演者のつかみあいのケンカにラブシーン、平手打ちなど、真に迫った動的な芝居が展開されていました。わかりやすいと言えば、わかりやすいのですが説明過剰な気もしましたね。 気に入ったのは、闘牛士のバレエ場面、ストーリートダンス系を入れ、ドクロの仮面で踊るクラッシックバレエも野性的で活力があり、結構、好みでありました。 指揮: アントネッロ・アッレマンディ 演出: 宮本亜門 装置: 松井るみ 衣裳: 朝月真次郎 照明: 沢田祐二 振付: 上島雪夫 演出助手: 澤田康子、眞鍋卓嗣 舞台監督: 大仁田雅彦 公演監督: 近藤政伸 合唱:二期会合唱団 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 ヴィオレッタ:澤畑恵美 フローラ:小林由佳 アンニーナ:与田朝子 アルフレード:樋口達哉 ジェルモン:小森輝彦 ガストン子爵:小原啓楼 ドゥフォール男爵:鹿又透 ドビニー侯爵:村林徹也 医師グランヴィル:鹿野由之 ジュゼッペ:飯田康弘 使い:金努 給仕:浜田和彦 本日のきもの:椿姫に併せて西洋椿に似た白い牡丹の花の友禅訪問着に、総刺繍の折鶴模様の袋帯、暖かでしたので、二月にはかかわらずコート無し・・ただし、夜になったら、やはり薄手のショールは必要かもと思えました。

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