2009/05/13(水)21:32
歌舞伎座さよなら公演「四月大歌舞伎・昼の部」
お馴染み、「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」
こと伊達騒動の通し狂言を観てきました。
<通し狂言 伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)>
「花水橋」「竹の間」「御殿」「床下」「対決」「刃傷」
「竹の間」がつくと「御殿」での、
命をかけて若君を守る千松と政岡の思いが
この若君あってこそというのがよくわかり、
お家大切のみでは、無いことが伝わってきます。
ちなみに、最近は、時間を短縮するためか
省略してしまう傾向のある「御殿」での”ままたき”を、
久しぶりに観ることができました。
玉三郎丈の”ままたき”での袱紗捌きと茶筅通しの
所作事は、無駄のない美しさで流れるようでしたね。
正岡と対決する適役の高貴な奥女中・八汐と、
知性豊かで清々しい裁き役・細川勝元と二役の仁左衛門丈は、
どちらの役もはまり役で素敵でした。
また、栄御前の歌六丈の高貴さ(正岡に連判状を渡すのは謎だが)、
沖の井の福助丈の「竹の間」での胸のすくような裁きの台詞が、
きりりと心に残りました。
<配役>
花水橋
足利頼兼:橋之助
絹川谷蔵:染五郎
竹の間・御殿
乳人政岡:玉三郎
沖の井:福 助
松島:孝太郎
侍女澄の江:新 悟
栄御前:歌 六
八汐:仁左衛門
床下
仁木弾正:吉右衛門
荒獅子男之助:三津五郎
対決・刃傷
細川勝元:仁左衛門
渡辺外記左衛門:歌 六
渡辺民部:染五郎
山中鹿之助:高麗蔵
笹野才蔵:松 江
大江鬼貫:由次郎
山名宗全:彦三郎
仁木弾正:吉右衛門
本日のきもの:宝尽くしの小紋に、八重桜の刺繍の名古屋帯。半襟も桜尽くしで、名残の桜と言ったところでしょうか。