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カテゴリ:着物ネタ
先日、御年80になるTさんという方とお話をしました。
私たちが若い頃は、お茶やお花は出来なければお嫁に行けない 時代だったし、着物は特に習いはしなかったけど、 覚えることを必然と求められた。 お茶はあと1歩で教授者になれるところだったけど、 その前に嫁いでしまったので、そこで辞めてしまったけど、 お茶を習って、着物を着たときの仕草を覚えることが出来た。 それから子供が生まれて しばらくしてから洋裁を勉強した。 「将来、子供が大きくなったら、色々なことを抜かされるであろう」 と思ったから、これだけは絶対に抜かされないことを 一つ、身に着けたかった。 そのために、家事の合い間を縫って洋裁学校に4箇所通った。 お免状も頂いたけど、その後、いざ実際にやってみると 学校でならったことは役に立たない! 仕方ないので、個人で教えてくれる先生を探して教えてもらって オートクチュールの服を作成してきた。 もちろん、この技術だけは、子供は抜かせなかったわ。 というお話だったのです。 もちろん、今の時代ではなく、昭和の時代のお話です。 Tさんは私の亡き祖母と同じ年代の方です。 大変なことが沢山あった中で、 人生80年掛けてきた方のお言葉。 それなのに、まるで多少の内容が違うにせよ、 今の私の状況に非常に似ているのだわ。 お話聞いて、私は自分のやっていることは間違っていないのだわ! と感じたのでした。 そして、Tさんは私に 「日本という国がいくら欧米の影響受けても、この国に住む限り、着物というのは縁が切れないもの。しっかり極めなさい!家事や育児、そして旦那さんもいて、やっぱり色々合い間を縫ってやらなくてはいけないから大変だけど、将来絶対に役に立つもの! あなたは幸せよ。人に頼まれて着物を着せたり。年をとると、人に頼まれることがどんなにありがたいか身に沁みるのよ。」と、 なんかまるで私の苦労を理解しているような そしてそれを応援してくれた言葉に救われました。 そうね。 確かに、着付けにしても、着付けの学校行って免状もらっても それで仕事は出来ないのが現実。 免状持っていたって、自分の着物すら着られない人が多い現実。 そして、私は個人で着付けを教えています。 そう、一人一人のニーズにあった内容を教えていますから、 色々な事情の方が来ます。 そして今、私も個人の先生に更に極めるために、技術を教わっているところ。 一つの技術を身につけることって、並大抵ではありません。 着付けにしても、その他の技術にしても 際限がありませんからね! 人生80年生きている方の考えと、私の考えが同じだったとは びっくりですが、間違っていないのだと安心したと同時に これからも自分の信念をもって進んで行きたいと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年03月25日 14時11分03秒
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