あなたの声。
「もしもし?」 あなたが電話に出る。ちょっと意外そうにしてる。 「どしたん?」 「ん、別に何ってないんやけど。」 いや、実はあるんやけどあなたに話せるような話じゃない。 でも、なんだか凄く声が聞きたかった。 あなたと話すのは、 毛布に包まるみたいに心地が良い。 とりとめのない話。 その後の、沈黙。 「…まあ、なんやわからんけど。つらくても血迷ったらあかんで、自分を傷つけるようなこと自分でしたらあかん。」 「・・・」 ごめん、もう何かと血迷ったわ。もしかして、わかってて言ってんのかな? もし、なんて話をするのは嫌いやけど。 近くにいればずっと一緒にいられたのかな? 話してる最中に涙が出そうになったけど、そうしたらもたれかかってしまいそうで我慢した。 電話を切ってから、たくさん泣いた。 今日はゆっくり寝よう。明日は笑顔になれますように。