2018/01/14(日)15:14
気をつけて 血圧サージ 寒暖差 急上昇まねく 血管を若く保つ 減塩は可能
気をつけて 血圧サージ 寒暖差 急上昇まねく 血管を若く保つ 減塩は可能
最近メディアで話題の「血圧サージ」。いったいどんなもの?高血圧でなくても注意が必要?『高血圧でも長生きする本』の著者で、新小山市民病院(栃木県)病院長の島田和幸さんに聞きました。(手島陽子)
血圧は本来、心臓が脈打つたびに変化します。体温と比べて変動が大きく、1日の中で高い時間と低い時間があります。高血圧の人は、それが全体として高いわけです。
「血圧サージ」というのは、血圧が高波のように急に上がること。ふつうの血圧(130前後)の人でも、緊張したり、頭痛がしたりすると、すぐに200くらいに上がり、数分後に計りなおすと130くらいに下がるのはよくあることです。
いま、話題になっているのは、その高波が毎朝(モーニングサージ)、あるいは仕事中など、たびたびくる状態です。病院では見つからず、「隠れ高血圧」と呼ばれます。
【脳・心臓の警告サイン】
胸がしめつけられるように激しく痛む→20分以上続く→心筋梗塞の危険→数分程度でおさまる→狭心症の可能性突然、胸や背中が強烈に痛む→大動脈解離の危険突然、激しい頭痛が起こる
同時に、突然嘔吐する→くも膜下出血の危険話がまとまらず、うまく話せない
ろれつがまわらない
まっすぐに歩けない、フラフラする
顔の片側が下がってうまく笑えない
視野の片側が欠ける
言葉の意味がわからない
体の片側がしびれる、動かせない
片側の目が見えない、二重に見える
両腕を前に伸ばすと片側が落ちる→脳梗塞、脳出血の危険
入浴後など注意
高血圧で気をつけたいのは動脈硬化―血管内の内皮細胞を傷つけ引き起こされる血管の老化現象です。とくに血圧の変動が激しい場合は血管の老化を早めます。このため、高血圧と診断されていない人でも、血圧サージがある人は気をつけましょうということなのです。
もう一つ、高血圧で動脈硬化が進んでいる人の場合、急激な血圧上昇が脳出血などを引き起こす可能性があることです。とくに、冬の朝、入浴後など、寒暖差が激しいときは急上昇します。
急な血圧の上昇で血管が破裂しないように、朝はゆっくりと起き上がるとか、脱衣所を暖めておくなどの工夫をした方がいいでしょう。
【血圧サージを抑える工夫】
◆血圧が上がりそうな場面では腹式呼吸
◆早寝して、朝はゆとりを。部屋は暖かく
◆風呂場、脱衣所、トイレは暖かくして寒暖差をなくす
◆お風呂につかるのは5~10分程度。温度は38~40度が適温
◆趣味などでリラックスできる時間を集中した意識は、ときどきゆるめて。
◆仕事中もお茶の時間を
『高血圧でも長生きする本』(幻冬舎)
薄味1週間続け
それと合わせて、35歳を過ぎたすべての人が意識した方がいいのが生活改善。減塩、減量、運動です。
年齢が上がるにつれ、運動が減った、炭水化物の摂取量が増えた、体重が増えたなど、実感があるでしょう。その生活の変化を逆にしなくてはいけない。車を使わなくなった、料理が薄味になった、ごはんの量が減ったなど、努力する必要があるのです。
とくに減塩は意識すれば可能です。塩味には中毒性があるので、より強い味を求めます。しょうゆをやめて無塩の手作り調味料を使うなど、1週間がまんすれば、濃い塩味から離れることができます(下記作り方参照)。同様に、減量もごはんの量を半分に。体重を4~5キロ減らせば、血圧は下がります。運動も階段を使うとか、車に乗らずに歩くとか、そんなことからでいいのです。
高血圧の人も、血圧が下がれば薬をやめることもできます。薬はあくまでも、補助的なものという考え方が大切なのです。
高血圧でなくても、2~3年で体重が4~5キロ以上増えている人は、家庭で血圧を計るなどの健康管理をはじめましょう。そうでない人も健康診断など病院に行ったときに血圧をチェックしてください。血管を若く保って息長くがんばりましょう。
しょうゆをやめて
手作り調味料・しようが酢
◇材料
米酢 1/2カップ
こんぶ 5グラム
しょうが 1かけ(10グラム)
砂糖 大さじ2
◇作り方
①米酢に、適当な大きさに刻んだこんぶを入れ、2~3時間つけておく
②こんぶをとりだして、おろしたしょうがと砂糖を加えて混ぜる
(冷蔵庫で1週間保存OK)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年1月12日付掲載
減塩といてっても、僕の場合は総菜を買ってくるので、揚げ物などを避けて、野菜や魚ものを増やすようにしよう。
夜はご飯を食べなくって晩酌。お酒の量を減らすことですね。
体重を減らせば、血圧も下がる傾向にあるってことですね。