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2018/05/15(火)21:11

水星探査機 10月打ち上げ 「教科書変える発見を」 2015年到着 日欧共同

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水星探査機 10月打ち上げ 「教科書変える発見を」 2015年到着 日欧共同 日欧が共同で取り組む水星探査計画「ベピ・コロンボ」の探査機2機が今年10月、南米の仏領ギアナからアリアン5ロケットで打ち上げられます。太陽に最も近く、地球からの観測や探査機の派遣が難しい水星は謎に満ちた存在。研究者は「教科書が書き換わる発見があるはず」と2025年末の到着を楽しみにしています。 水星を周回する磁気圏探査機(MMO)の想像図(JAXA提供) 水星 太陽系第1惑量。岩石でできた地球型惑星で、直径は約4880キロと太陽系の惑星で最小。公転周期は約88日、自転周期は約59日。大気はほとんどなく、昼の表面温度は400度を超え、夜はマイナス160度になります。 1974~75年、米探査機マリナー10号が初の接近観測に成功。2011年には米探査機メッセンジャーが周回軌道に投入され、約4年間観測を続けました。 ベピ・コロンボ 日欧共同の水星探査計画。初の水星探査機マリナー10号に貢献したイタリアの天文学者ジュゼッペ・コロンボの愛称にちなみます。日本が担当する水星磁気圏探査機(MMO)と、欧州の水星表面探査機(MPO)の2機で構成。イオンエンジン推進ユニットなどと結合され、水星に向かいます。今年10月に欧州のアリアン5ロケットで打ち上げられ、2025年12月に水星周回軌道に投入。約1年をかけMMOが水星の磁気圏や大気、プラズマなどを、MPOが表面の組成などを精密に観測します。 水星は直径約4880キロ。大きさは地球の5分の2程度で、月のように内部まで冷え切っていると考えられてきました。 ところが、地球のような磁場や火山活動の跡があることが分かり、内部には今も溶けた金属核が存在すると推定されるようになりました。他の地球型惑星では太陽から離れるほど多くなる揮発性元素が、水星には火星並みにあることも判明。最初から太陽系の最も内側にあったわけではなく、より外側で誕生したとの仮説も唱えられています。 計画では日本が開発した磁気圏探査機(MMO)と欧州の表面探査機(MPO)を水星を回る楕円(だえん)軌道に投入。MMOは磁場を詳しく計測し、磁場を生む金属核など内部の構造や成分を調べます。MPOは水星の地形や鉱物の組成などを精密に調べます。 日本側の科学観測責任者を務める村上豪・宇宙航空研究開発機構(JAXA)助教は「大気がない水星には、生まれたての地球型惑星の情報が残されている。地球がどうやって今の状態になり、火星や金星と異なる姿になったのかを知る重要な手掛かりにもなる」と話します。 太陽系の外では近年、水星のように恒星のすぐ近くを回る地球型惑星が見つかっています。水星を詳しく知ることは、こうした太陽系外惑星に生命が存在する可能性を調べることにつながります。 村上さんは「第2の地球があるのか、人類は孤独なのかという謎にも切り込める探査だ」と意気込みを譜っています。 「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年5月14日付掲載 小惑星「リュウグウ」へ向かう探査機・はやぶさ2の様に、スイングバイを何回も繰り返して水星に向かうのですね。 水星の磁気と表面の状態を詳しく調べることに期待。

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