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テーマ:初渡船(1)
カテゴリ:小旅行
旅のエピソード⑥ 渡し船の温もり 変わらず心に残るもの 音戸の瀬戸&矢切の渡し
旅先で渡し船に乗ることがある。船を待ち、船頭さんと言葉を交わし、岸に降り、時にはまた戻るという時間のやりとりの間で、出会う人、海や川の流れ、歴史や景色がやんわりと交錯する。 【音戸渡船】 「船頭かわいや音戸の瀬戸で一丈五尺の櫓がしわる」。音戸の舟唄でも歌われた海の難所は潮が速い。呉市警固屋と瀬戸内海に浮かぶ倉橋島の音戸町までの120メートル。それを3分で結ぶ音戸渡船は江戸時代から300年の歴史があるという。 音戸渡船乗り場 音戸の瀬戸・船が迎えに 時刻表はない。「桟橋に立てば向こうから迎えに来てくれる」と地元の人。ドキドキしながら立つと、対岸に肪っていた小さな木造の船が動き出した。船が行き交う中を横切ることで「海の交差点」とも称された船がコトコトと近づいて来る。 往きに「いってらっしゃい」と声をかけてくれた船頭さんは、数時間後、反対側の渡船場では「お帰りなさい」と迎え入れてくれた。学生や買い物帰りの人も乗る。日本一短い定期航路は音戸大橋が架かった後も地元の人に愛されている。 【矢切の渡し】 さて、こちらは寅さんも歩いた江戸川の土手。山田洋次監,督の「男はつらいよ」の舞台となった東京の北東部、葛飾柴又。土手の渡船場は東京かと思い紛うほど、のどか。この矢切の渡しは江戸時代に徳川幕府が設け、柴又と松戸市下矢切の往来に利用された。耕作のために関所の渡しを通らずに渡船で自由に行き来できた農民渡船が始まりという。現在、都内では唯一の渡し船(定期運行)。 矢切の渡し 江戸川を渡る 対岸までのわずかな距離を大回りする。川の流れに沿っているからとは船頭さん。手こぎでゆっくりと優雅に渡る。静かで川風も優しい。 風景は変わっても変わらないものがあると渡し船は教えてくれる。地元の人に今も昔も愛されているのは、目には見えないものを渡し続けているから、そんな気がした。 井上ますみ 「年金者しんぶん」2021年1月15日付掲載 音戸の瀬戸と言えば…。音戸の瀬戸の掘削工事で、平清盛が西に沈にそうになる夕日を扇で手招いて沈むを止めて工事を完了させたって伝説は有名です。 「矢切の渡し」は歌謡曲にも歌われていて有名ですね。一度乗ってみたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年02月04日 08時01分59秒
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