刑事訴訟法新司 H18年(設問1のみ)
平成18年 新司法試験 刑事系 第2問(刑事訴訟法)
第1 設問1について
1 職務質問の適法性
Xが甲に対して運転免許の提示を求め、質問した行為は、職務質問(警察官職務執行法(以下、警職法)2条1項)として適法か。
警職法2条1項は「異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し・・・ていると疑うに足りる相当な理由のある者」、すなわち不審事由のある者を、「停止させて質問することができる」。本件では、甲を発見したのはA銀行B支店で発生した強盗致傷事件から30分後、B支店から5Kmの地点と、時間的場所的に密着しており、さらに甲の乗車していた車は犯行に使用された車と同色で、ナンバーも同じであること、甲の着用している服も犯人と同じであることから、甲が不審事由のある者と認められる。よって甲は強盗致傷事件の犯人であると疑うに足りる相当な理由があるから、Xが甲に対して質問することも許される。Xの行為は適法である。
2 所持品検査の適法性
Yが甲に対して所持品検査を求め、甲が持っていたボストンバッグを外側から触れた行為は、職務質問に伴った所持品検査であるが、これは許されるか。
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