蜻蛉 第6巻
蜻蛉 6 (花とゆめコミックス) [ 河惣益巳 ] ■レビュー内容 「ほぉ、言祝いで下された」 面白いですねぇ。船魂様に竜血江の洛神の話は秀逸です。弥夜のミニチュアが可愛い。死体まで偽装しちゃいました。後々、厄介なことになりそうですね。弥夜の後見の異能の一端も明らかになります。 ■あらすじ【ネタバレ注意】■ アルデシールが乗り込んだ櫻花の商船は、帝都翅遥(しよう)に出航するが、アルデシールのやり方が気に入らない後己は、おとなしくしていないと川へ放り込むと脅すのだった。船室から出られなくなってしまった弥夜らの前に、船魂様が顕現する。異国の乗船者に挨拶に来たという船魂様の姿は、弥夜の人型をしていた。船魂様は、アマーラとクーランに挨拶を済ませると、今度はアルデシールの前に姿を見せる。アルデシールは、他の船乗りには見えていない弥夜に似た人妖に驚くのだが、それを聞いた船乗りたちが船魂様の顕現に、アルデシールを拝みだしてしまうのだった。 紅海では弥夜らの捜索が続けられていた。一向に諦めない皇太子に業を煮やした前希らは、弥夜の遺体を偽装、その場で荼毘に付し、皇帝と皇太子を諦めさせるのだった。 翅遥へ向かう商船は、夜を迎え風向きが変わる。突然の突風で、アルデシールが甲板から投げ出されてしまう。助けようとした朔弥もろとも川に落ちてしまう。船を止めようとする船員に対し後己は、このままおいて行くという。しかし、弥夜は、アルデシールが泳げないことを知っており、二人ともおぼれてしまうと考え、竜血江の洛神に浮袋を二人に届けてもらうのだった。 流れてきた浮き袋に助けられ、まったく泳げず沈んでしまうアルデシールを何とか助けた朔弥は、尚和国の商館櫻花の江浦(こうほ)の出店を探し、勾玉を見せ協力を頼むのだった。店には、既に後己からの連絡が来ており、紅海にいたはずの前希、右騎、左季の三人がすでに来ていた…。