■レビュー内容
「たぶん…おにぎりじゃないかと!」
中田ド下手伯の心の闇が明かされますが、彼の心にも少しは光が差したような感じになってます、よかったよかった。アユちゃんも再登場で、今後も出てきそうですね。アユちゃんも含めて魅力的で芯が一本通っている女性の登場人物が多くていいですね。
■あらすじ【ネタバレ注意】■
黒沢は、中田が父のことで福祉事務所から連絡があったことを知る。連絡はしないという中田のことが気になり、御蔵山に相談する。御蔵山は、本人が心を開くまで信じて待つしかないという。そんな折、編集部に中田の母を名乗る女性から連絡が入る。私生活にあまり立ち入るなと先輩に言われ黒沢は、中田に母親の連絡先を渡すのだが、やはり中田は無視するというのだった。
第1巻の単行本の表紙イラストの締め切りが迫り、黒沢は中田の様子が気になり訪ると、中田は母親からの連絡が気になり仕事に支障が出ていた。黒沢は、自分が変わって要件を聞くことを了承させ、母親に連絡し、中田とともに会うことになる。
母親に会うなり要件を聞こうとする中田に、母親は父親が認知症で施設に入ったが、父親とは民法上の扶養義務はないことを伝えに来たというのだった。中田は要件を聞くと母親と話もせず出て行こうとするのだが、母親は今の中田が漫画を描いているのも父親の影響があったからで、決して悪いことばかりではなかった、自分も中田を両親のもとに置いて出て行ったのも中田のためと思ってだというのだった。
母親と別れた帰り道、中田は黒沢に、母親が謝らなかったといい、もし謝っていたら殺していたというのだった。黒沢は、中田の心の闇の深さに思い至るのだった。
中田の初単行本の制作が順調に進む。初版の部数を増やすため黒沢は、小泉と相談し書店にプルーフを配り書店員にアンケートを取ることにする。思いのほかアンケートが集まり注目されていると感じるのだったが、初版は1万5千部と予定される。部数決定会議までにもっと注目度を上げるため、河さんのアドバイスでWebにも試し読みをを掲載する。サーバーがダウンするほどのアクセスがあり注目度は上がっていると感じる黒沢は、部数決定会議に臨み熱弁を奮うのだが、新人の初単行本なら十分に多い方だ言われ部数は増えなかった。
だが、その数日後、小泉がバイブス編集部に駆け込んでくる。予約注文数が初版発行部数を超えそうだと、発売前重版だというのだった…。