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はじめのいっぽのてまえ

2020.03.28
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 ■レビュー内容
 

 「支僑さま、本当なの…?」
 『落照の獄』には考えさせられました。昨今の常軌を逸した事件に憤り、死刑にしてしまえと思うのだが、執行を任せれたらやっぱり躊躇する。理屈ではなく反射とはうまい事表現されてます。死刑廃止論は、結局責任転嫁で間違ってもよいという気の緩みにつながりかねない。かといって人は過ちを犯すもの…、どうしたらよいものやら。『青条』は、十二国記らしい鬱々展開が続くのだが長すぎちゃう?ホッとできるのは終盤ちょこっと、辛かった。それに比べ『風信』は蓮花の思いが響いてグッときましたよ。青条と風信を合わせて路木、里木、野木の解説にもなってます。

 

■あらすじ【ネタバレ注意】■

丕緒の鳥
 夏官射鳥(せきちょう)氏に仕える丕緒は、役所に呼び出される。遂良は、新王が登極したといい大射の儀式の準備をしてもらいたいという。祭礼に際し弓を射る儀式で、射儀で的にする陶鵲(とうしゃく)を誂える仕事をしている丕緒だったが、予王の射儀で苦い思い出のある丕緒は、陶鵲を作る意欲を失くしていた。
 とは言うものの何もしなわけにはいかず、陶鵲を作る冬官府を訪ね工匠の主青江(せいこう)に会い、事情を話す。丕緒は、時間がないことを理由に以前に作った物を流用しようというのだったが、多くの工匠がいなくなり同じものを作るにも、やはり時間がかかるのだと言う。ならばと、新たに作ろうにも丕緒は、思案に暮れてしまうのだった…。
落照の獄
 柳国を震撼させた殺人鬼狩獺(しゅだつ)が捕まる。十六件二十三人の殺人に関与した狩獺は、群秋官、州秋官で殺刑に処されたのだが、劉王の殺刑を禁じた詔があり、州秋官は国府秋官へ送り、三度目の審理が行われる。
 国府秋官で司法府の司刑(しけい)を務める瑛庚(えいこう)は、娘の李理(りり)から「人殺しになるの」と言われてしまい、八歳の子供も知る狩獺の審理をすることに憂鬱になっていた。道理など分かるはずもない李理にはそんなことはしないと答えるのだったが、妻は李理と同じ年の子供が殺されている、遺族のことを考えれば殺刑にするべきだというのだった。
 審理が始まる。典刑(てんけい)の如翕(じょきゅう)、司刺(しし)の率由(そつゆ)の表情も瑛庚と同じく冴えない。この審理にあたって、殺刑の是非を主上に問うたが、主上は明確に指示を出さず秋官に任せるといったという。主上は明らかに政務に関心を失っている、柳国は傾きつつある。そんな中、殺刑を復活させれば、国はますます傾いていくのではないかという懸念を瑛庚らは抱えていたのだった。
 しかし、審理を尽くせば尽くすほど狩獺は殺刑に該当し、殺刑を禁じる意味はただ理性から来る野蛮だからと言う一点に尽きてしまい、禁じる意義を見出せないでいた。だが、殺刑に処すことを考えるとどうしても躊躇してしまう、何故か。殺刑を望むことも殺刑を躊躇することも理屈ではなく反射などだと思い至る。ならば、あとは罪人が教化できるか否かにかかわるのだと結論に至り、瑛庚らは狩獺に会いに行くのだった…。
青条の蘭
 継州出身の標仲(ひょうちゅう)は、地官庁の迹人(せきじん)国官の最下層の役人である。故郷に戻った標仲は、旧友で郷府の山師(さんし)となった包荒(ほうこう)と山に入り、変色し石化した一本の山毛欅(ぶな)の木を見つける。大事はここから始まった。
 初めは、標仲も包荒も気にも留めなかったが、数年が立ち帰郷した標仲のところに駆けつけた包荒は、慌てて一緒に山へと誘う。あちらこちらの山毛欅が石化していた。それでも、標仲は木の実をあまり付けない山毛欅が枯れたところで影響はないと思っていた。
 さらに、月日が経ち帰郷した標仲は、石化した山毛欅が建材として売れたという話を聞く。村人は喜んでいるようだったが、包荒は標仲に声を荒げて警告する。山から山毛欅が失われれば、山が崩れ里も民の命も飲み込まれると言う。包荒の説明にやっと事の重大さを悟った標仲は、包荒から野木(やぼく)から薬になる植物を探してくれと言われる。まさに、それが標仲の迹人の職分だった。
 標仲は、国中の森を回り薬となる植物を探すが一年たっても見つからない。包荒は、標仲に興慶(きょうけい)という猟木師を紹介する。浮民である猟木師は、野木から新種の植物を採取し商いする言わば、迹人の仇だった。初めは興慶を嫌っていた標仲だったが、その知識と見識の高さに感心する。興慶の協力を得てほどなくして薬となる植物が見つかる。だが、野木の下に群生するその植物は、直ぐに枯れてしまい、移そうにもあらゆる土や接ぎ木を試すも根付かない。三人は途方に暮れ四年の歳月が過ぎるのだった。
 やっとの思いで薬となる植物を移すことに成功した標仲らは、その植物に「青条」と名を付ける。株分けにも成功するが、圧倒的に数が足りない。山毛欅の病を治し山を守るには青条を国中の里木にその実を付けるしかない。それには王が路木に青条の実を付けるよう願うことが必要だった。標仲は、私財をなげうち役人に賄賂を渡し国府への陳情を願い出るのだが、やって来た役人は標仲らを拘束し、青条を金になるものと思い込み略奪しようとするのだった。いくつかの青条が切り倒されてしまったことに怒った興慶が役人の一人を切り殺してしまう。包荒は、すぐさま浮民である興慶に金を渡し国を出るよう言いうのだった。
 当てにならないと分かっていた役人をあてにした自身の愚かさを呪う標仲は、差し迫った危機を回避する術はもう自分が国府へ行くしかないと、残った最後の青条を笈箱に入れ、国府へ向け出発するのだが…。
風信
 十五歳の蓮花(れんか)は、いつものように母の手伝いを妹としていた。この日は、蓮花にとって忘れられない日となる。母と妹が突然現れた空行師によって殺され、父や祖父も州師の兵士によって殺されたのだった。この国から女を追い出すという王の理不尽な命令のためだった。蓮花ら女たちは、他国へ移されるため麦州の港へ向けて歩いた。その道中に、王が亡くなったとの報を聞き、多くの女たちは故郷に取って返すのだった。
 故郷に戻っても家族のいない蓮花は、摂養(せつよう)という街の郡春官の保章氏の嘉慶(かけい)の下働きとして身を寄せるのだった。
 暦を作るという保章氏の元には数人の部下がいた。候気の清白(せいはく)、候風の支僑(しきょう)、掌暦の酔臥(すいが)は、変わった人物でそれぞれ調べ事に没頭していた。蓮花は、そんな人々の世話係をするうち、調べ事の手伝いをするようになるのだった。
 暦を作るということが大変で重要なことかを学んだ蓮花だったが、彼らの浮世離れした行動には閉口していた。ある時、王が登極したと言う噂にそれが偽王だと言う噂が交錯する中、各地で紛争が起こるのだが、彼らは全く関心がない。だが、そうもいっていられない事件が起こり…。







Last updated  2020.03.28 11:43:33
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 あおいまりい@ Re:『ピアノレッスン』(10/27) はじめまして! ピアノレッスンという映…
 知りたい人@ この映画大好きです。 いい映画紹介されていますね。 私もこの…
 きん☆ぎん☆すなご@ Re[1]:『どら平太』(11/09) たこちゃん★~KIREI~を知りたい!さん。…
 たこちゃん★~KIREI~を知りたい!@ Re:『どら平太』(11/09) はじめまして。 私も、どら平太を見まし…
 きん☆ぎん☆すなご@ Re:私も。(10/19) tatoまめさん。こんにちは。 >蝶衣を…
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