■レビュー内容
「お前研究者だろー。吸血鬼とESP波なんて専門外ですよ」
チートな能力を持った未来人が、紀元前6000年から人類が滅亡に至る分岐点を探す旅ってことでしょうか。最近流行りの異世界転生ものみたい。話がとてつもなく大きくなってて、ついていけるか心配です。
■あらすじ【ネタバレ注意】■
リズを庇ってエドに振り下ろされたカインの剣が砕け散ってしまい、武器を失ったソフィアは、吸血を繰り返す伯爵の罠にかかり重傷を負ってしまう。止めを刺そうとする伯爵の前に、教授とオーディンが現れ、伯爵を一蹴、ソフィアを助ける。エドはリズに吸血されていたが、オーディンが作った抗生ワクチンを飲ませ助け、ソフィアにもナノ・マシンを投与して生体の再生を加速させ、命を救うのだった。
エドはそのまま屋敷に放置し、ソフィアを屋敷に連れ帰り再生槽で治療を始める。教授は、彼女も自分たちと同じ遺伝子操作を受けた体だという。この時代に、高度な遺伝子操作などあるはずがない事は明白、教授はオーディンに隠していることを話せというのだった。
紀元前500年頃に研究所の仲間ジョシュアと再会、情報交換をし1年ほどで別れる。再会したのは、1世紀頃のベツレヘム、彼は結婚し子供を授かっていた。遺伝子操作をした彼らの体に生殖機能はないはずだったが、ジョシュアは自身で遺伝子操作を繰り返したのだった。彼は、その子に「JESUS(イエス)」と名付け、イエスはその後、殺され神となる。だが、オーディンは、イエスもイエスを生んだ聖母マリアも生きていて、私達と同じ体なのだという。一代限りの不老の体が子に引き継がれることなどないはず、さらにジョシュアは「老いて」死んだとオーディンはいうのだった。
バチカンの異端審問評議会は、ソフィアの生体反応が消えたことに気付き、新たにルクレチア・パルモを捜索に向かわせる。ルーは、ソフィアが消えた屋敷でエドと会い、状況を知る。リズを心配するエドにルーは、吸血鬼となって永遠の命を生きるか私達に狩られるかだといい、諦めるよう諭す。一方、ルーは、ソフィアのESP波を追って、オーディオのアンティークショップを突き止めるのだった。
ソフィアは、自分が助かったことを知る。意識が朦朧とする中、再生槽を抜け出し、オーディオと教授のいる部屋に入り込みカインの剣で切りかかるが、すぐに意識を失ってしまう。二人がソフィアをソファーに寝かせた部屋を離れると、ソフィアは何とか逃げ出そうと部屋の中を彷徨い、鏡の前で倒れ込む。鏡は転送機となっており、ソフィアが倒れ込んだ先はロンドンのオーディンのアンティークショップ、店から逃げ出すと偶然ルーが通りかかるのだった。
教授は、ソフィアから聞き出したいことがあったのだが逃げられてしまい、オーディオは目を付けられる前にと、止む無くロンドンの店を引き払うのだった。
リズを諦めきれないエドが部屋に帰ると、そこにはリズがいた。リズは、伯爵から逃げ出すことは出来ないといい、エドの元から去っていくのだった。伯爵の屋敷に戻ったリズは、UKの吸血鬼の会合に伯爵のお供を命ぜられる。モルガン公は、吸血鬼の亜種(サード)が活発に動き出し、それに呼応し評議会も動き出したという。我らの主の眷属として名を汚す者を消去せよと命じるのだった。
その会合の帰り、伯爵はソフィアとルーに出会ってしまう。伯爵がリズを盾に逃げ出そうとすると、ソフィアがカインの剣で切りかかるのだが、ルーは咄嗟にリズを庇ってしまうのだった…。