■レビュー内容
「かわりに智慧…を役立ててもらえれば」
興武王の末カザルが、ウォルハンの本来の姿を取り戻す戦いとファン…海の一族かなぁとの関係の物語の序章ってことでしょうか。お話は、グリハラへ移りますが、当然ウォルハンの話も出てくるのでしょう。怒涛の展開はとりあえずここまで。
■あらすじ【ネタバレ注意】■
トゥバンの芝居に騙され敵艦に乗り込んだファンは、日本刀も抜かず敵兵の力を利用し次々に兵を葬っていく。指揮官ウルダイルは、小賢しいまねをするファンを味方の兵ごと切り裂こうとする。ウルダイルの行動に怖気付いてしまったクアラ兵は、逃げろというファンの一言で次々に海へ身を投げる。兵が逃げ出すこと等気にも留めず、ファンに切りかかるウルダイルだったが、ファンの一刀で斃されてしまうのだった。
ファンは、助けた奴隷たちに向かって、戦って自由を勝ち取れといい、残りのクアラ海軍へけしかける。影船は、奴隷たちの船と並走し、敵指揮官を次々に射殺して援護するのだった。
ルガイ関を押さえることに成功したカザルは、クアラ軍を4日に渡り足止めし、ついにクアラ王の首を上げるのだった。
ファンは、クアラ海軍を退けたがウォルハンの港には戻らない。マイアは、どこに向かっているのかと尋ねると、ファンはグリハラってのはどうだと言い出す。影船は、補給のためカロの港へ寄港するのだった。
カロの港の口入屋のお嬢オリカは、グリハラへ向かう船の調達をある男から依頼されていた。その男は、オリカが初めて見る黒い船を影船と呼び、海の一族だという。オリカは、影船のことを調べ始めるのだった。
良心的なオリカの口入屋クルボア一家は、港の他の口入屋から煙たがられていた。そんな折、イナガ一家と港で争いが起きてしまう。オリカは数人の仲間と多勢のイナガ一家と対峙すると、あの男アル・レオニオス・ウル・グルラが現れ、口先と策略でイナガ一家の親分を葬ってしまうのだった。
放浪の大軍師チャダをも超える才を持つ弟子アル・レオニス・ウル・グルラ。彼もまた、グリハラへ連れて行けというのだった…。