■レビュー内容
「メルダーク公としてのつとめ。私の運命なのです」
迫害や差別を受けるESPにとって安住の地はあるのでしょうか。超人ロックで語られる永遠のテーマですね。クーガーって誰だっけ?前出がありそうなんですが、覚えてません…。併録の2作品も超人ロックならではの悲しいお話しです。
■あらすじ【ネタバレ注意】■
ロックは、消息が分からなくなったクーガーを捜して、帝国の中心から多く離れた惑星ヨルドウへやって来る。ロンジット鉱が採掘されるヨルドウでは、採掘のためESPを集め、「魔法士」として優遇していた。
ヨルドウ大公バーナード・メルダークは、反帝国の勢力SOEと秘かに結び、ロンジット鉱を密売していた。操魂法使いの養女タニアを使って魔法士を操り、電子使いの魔法士を電子機器に繋ぎ、帝国へ提出するデータの改ざんをやらせていた。ロックは、その場所を突き止め、捕らわれていたクーガーを助けるのだった。
事が露見すると、帝国から監察官ウォルフガング・リターとジェノサイド船が到着する。メルダークは自殺を図り、残されたタニアがヨルドウ大公を引き継ぐことになるのだが、大臣のサーブラウから公国を守るため操魂法でリターを操れと言われてしまう。仕方なく従ったタニアだったが、リターには操魂法が効かず、メルダークの死がサーブラウによる偽装だと知ると、宮殿から逃げ出すのだった。
ジェノサイド船のことが気になるロックとタニアのことが気になるクーガーは、まだヨルドウにいた。サーブラウから追われることになってしまったタニアに力を貸すのだった…。
ロックが追われて逃げ込んだ森は、ESPの共鳴現象を起こす「共振樹」の森だった。ESPが使えず重症を追ったロックは、シーナとロボットのデイビーに助けられる…、妖精の森。
DNAサンプルを盗られたロックは、クローン技術を用いて永遠の命を得ようとする研究所に向かう。クローン技術で作られたESPのジャスミンは、研究所に復讐しようと…、茉莉花。