■レビュー内容





「あ、重いんは着物やない。身体や!アイス食べすぎたんやー」
まだまだ、技術も体力も心も足りないと痛感する千早、また一つ強くなるきっかけを得たのでしょうか。まぁるくなった詩暢ちゃんもいい、詩暢がかるたを始めるきっかけがほんの少し語られます。
■あらすじ【ネタバレ注意】■
諦めてしまった相手に一枚も取らせないと意気込む千早に、萎えてしまっていた山本の闘志に火がついてしまう。自分の取りと思っても山本に揉められペースを乱されてしまった千早は、惜敗する。元クイーン相手に奢っていたことを恥じるのだった。
挑戦者決定戦を経て名人戦、クイーン戦が行われる。太一の部屋でTV観戦となったかるた部員は、若宮詩暢の変わり様に驚く。夏の全国大会の時より10㎏以上太っており、体の反応も鈍くなっていた。しかし、その正確な取りと速さは健在、挑戦者山本を圧倒するのだった。
名人戦は、三連覇中の周防久志が優位に試合を進める。西田は、一字決まりが28枚あると豪語する周防を、千早が参考にすべきは若宮ではなく周防だというのだった…。
かささぎの 渡せる橋に おく霜の 白きを見れば 夜ぞふけにける
(かささぎの わたせるはしに おくしもの しろきをみれば よぞふけにける)
鵲が架け渡すという天上の御橋に降りている霜が、白々と冴えているのを見ると、夜もすっかり更けてしまったことだ。
歌番号:6、作者:中納言家持、出典:新古今集冬620、上決まり字:かさ、下決まり字:しろ