■レビュー内容
「わかった。おれも、それがいい。頑張ろう」
リュウの表情が微妙に変わってきていい感じ。オリンマリスの件は、案外あっさり解決策が見つかってしまった感じ。あとは、どうやって協力を得るかってことになるのか…。リュウと一緒にウィラント城の薬室を目指すってのは、イマイチ腑に落ちないんですが…。
イザナに認められる様にって事なんですが、宮廷付き薬剤師の人事権は普通に考えたらガラクが持ってるんだろ。ウィラント城の薬室に採用されても、それはガラクに認められたことにしかならんし、リュウが白雪を指名したとしてもリュウに認められたことにしかならんのでは…。指針って言ってるからひとつの階段ってことになるんでしょう。
■あらすじ【ネタバレ注意】■
オビがゼン付きの騎士に叙されたことを聞いた白雪は、自身に問われている身の処し方を決める。白雪は、リュウがウィラント城の薬室に行くのに付いていけるだけの能力を身に着けると決意する。リュウもオビもそのための協力は惜しまないと言ってくれるのだった。
リリアスの薬室仕事にも慣れてきた二人は、シダンが取り組んでいるオリンマリスの研究に協力する。光と熱が毒素に関係していることは分かるのだが、薬学植物学だけの知識では行き詰まってしまう。まずは、薬学で使う鉱物以外の鉱物に絞って鉱物学者の協力を得ようとするのだった。
そんな中、リュウが光る鉱石の装飾品を持つ人を見かける。リュウは、天幕街で買ったというその鉱石に興味を持つ。光る鉱石は、煌晶石から作られており、煌晶石を研究するラタ・フェルゼノという貴族がいることを知る。白雪は、フェルゼノに会うために何度も研究室を訪ねるのだが不在。学問街にも足を運び捜すと、当人からの手紙が届き、しつこいからとリリアスから逃げられてしまうのだった。
一方、王都で夜会が開催されることになり、戴冠式の一件から白雪にも招待状が届く。白雪は、フェルゼノが貴族であることを利用し、一計を案じる。オビとともに王都へ向かうのだった…。