はじめのいっぽのてまえ

超人ロック 4 少年画報社 聖悠紀 / ヒットコミックス

 ■レビュー内容
　

　「子どもの体からやりなおすこと…さ。体の代謝機能を調節してね」
　若返りの再生の過程での記憶喪失って話は、この後も何度かあったと思う。超人が超人でない戦いを強いられるって仕掛けです。ヘル・ダイバーは名前負け。ストロハイムもジュリアスも後出するはず…。

■あらすじ【ネタバレ注意】■

　地球政府の植民地支配を受ける惑星ロンウォール。住民を食べさせるだけで精一杯な惑星に、地球から多くの移民を受け入れることを強要されていた。ロンウォール政府に反対する組織の一員に間違われてしまったロックは、組織の指導者ジュリアス・フレイに信用され組織の活動に協力し始めるのだが、ロックは若返りの不調で過去の記憶とともにESPの使い方が分からなくなっていた。
　太陽系連合の地球政府は、ロンウォールの反社会活動を一掃するためビクトル・ストロハイム大佐旗下の地獄の降下兵（ヘル・ダイバー）を送り込む。ロンウォール政府の執拗な摘発に用意していた地下基地へ逃げ込んだジュリアスらだったが、ヘル・ダイバーの急襲を受け基地は壊滅、ジュリアスが重傷を負う。徐々に記憶とESPの使い方を思い出してきたロックは、ジュリアスを死んだことにして組織をまとめ抵抗を始める。手始めにヘル・ダイバーの母艦高速宇宙船ブラック・メイデンを奪取し、ヘル・ダイバーを一蹴してしまうのだった。
　ロンウォールの内乱を力で抑え込みたい地球政府は、太陽系連合軍の派遣を決定する。ヘル・ダイバーと母艦を失ったストロハイム大佐は、組織に潜り込みジュリアスの人工冬眠を解き、ロックと争わせることで組織の弱体化を図る。ジュリアスが現れたことで、組織が分断されかねないことを悟ったロックは、ブラック・メイデンを駆り、単身で連合軍へ戦いを挑むのだった…。