■レビュー内容
「すると残ったのは…、青い目でございますね…」
表題作は、神恭一郎の探偵モノ。必読は、麻宮サキの初出「校舎は燃えているか！？」。ここから、スケバン刑事の設定を引き継ぎ、超大作へとなっていきます。最後のリョーシャとミオは処女作品に近いとのことで、他の作品とはかなり画が違ってます、こちらも必読。
■あらすじ【ネタバレ注意】■
樹ノ宮ケイは、織永家の相続権を持つ。鑑別所で一緒になった名張潤子に付き添ってもらい跡取りを決めるためツグミ館へやって来た。もう一人の相続人葉月亜矢は、織永家を相続できるのは青い目を持った血を受け継ぐ者だという。亜矢の目は両眼とも青く、一方のケイの目は片方だけ青い金銀妖瞳だった。
400年続く織永家。先祖は戦国時代に渡来したイギリス人。家来の反乱で家は滅び、城はツグミ館の地下に埋もれているという。織永家には、代々に渡る悲願があるという。あかずの部屋で審判を受けたケイは、当主となるのだが、その日から人が変わってしまうのだった。
ケイが心配な潤子は、亜矢の連れてきた私立探偵神恭一郎と婚約者の岩田慎二とともにツグミ館の秘密を探るのだが…、左の眼の悪霊。
麻宮サキは、鑑別所からある学校へ編入する。その学校は、旧校舎が爆破され、新校舎も爆破されるのではと噂が立っていた。サキは、母の刑期の短縮を条件に学校での捜査を任されるのだった…、校舎は燃えているか！？
長い髪の転校生桜田香織は、父親が小説家だという山崎恵子に興味を持ち、自宅へ押しかける。香織は、恵子の父親を気に入ってしまい結婚すると言い、毎日押しかけてくるようになってしまうのだが、香織の行動には理由があって…、パパにくびったけ。
村に暮らすリョーシャは、幼馴染で都会へ出ていたミオの帰りを待ちわびる。本当は、出て行って欲しくなかったが、美しく賢いミオも皆が憧れる都会へ行く方が幸せになれると、都会へ行くことを薦めてしまったのだった…、リョーシャとミオ。
