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インディラ・カーンさん以来、久しぶりの異人交遊録、行きたいと思います。
第5回は「韓国のおばさん」 わたしのアジトである、芸術会館のカフェに、昨年の10月ころからアジア系のおばさんのウェートレスが入った。 年は50歳くらいに見える。 背は低くめがねをかけている。 最初、風貌から中国人かと思っていたが、 中国系にしては、立ち振る舞いが優雅で品がある。 この方は誰だ? としばらく思っていた。 わたしも毎日カフェに行く、彼女も毎日働いている、ということで、自然に顔見知りになった。 年明け頃であろうか。 ある日、彼女がわたしに話しかけてきたのだ。 「日本人ですか?」 そうです。 「わたしは韓国から来ていますが、日本のことが大好きなのです」 か、韓国人だったのか。。。 しかし、一般的に攻撃的というか、気の短いイメージの韓国人とはずいぶん違うな、と思った。 彼女は、娘がうちの学校のエンジニアリングの学部に通っていて、いっしょに住んで娘の世話をしているそうだ。 彼女は普段時間が余っているし、少しでも生活費の足しにと芸術会館でアルバイトをしているのだそうだ。 で、日本好きだという彼女と、日本文化などについていろいろ話したのだが、驚いたのは、 「わたしの亡くなった母が皇太后の大ファンだったのです。わたしも好きです。彼女はとてもエレガントだったですよね」 皇太后?昭和天皇の皇后?? ええ???あなたのお母さんって、日帝支配時代の人でしょ???? ものすごく驚いた。 まさか、韓国の年配の方、しかも女性から悪の権化(のはず)の日帝の皇后が好きだという発言を聞こうとは。。。 わたしがうちの学校に来て認識を変えたものの1つに、 「韓国人に対する印象」がある。 以前は、韓国人というのは全員日本人が大嫌いだと思い、 「日本の援助がないと、実際はなにもできないくせに!」 と、わたしは憤慨していたものだ。 ところが、うちの学校の韓国人はみな非常に人間的に成熟していて、話していて教養も感じ、魅力的である。 日本人がどうのこうの、など聞いたこともないし、 日韓の現在の関係(ビジネスなどのつながり)も非常に的確に理解していると思う。 わたしは漠然と思うのだが、 韓国の反日、というのは政治的に作られ、利用されているもので、実際はそうでない部分も多いのではないか? 韓国人と日本人が、本音で語り合える部分がもっと増えていくといいと思う。 。。。。話をおばさんに戻す。 先日、彼女に頼まれた。 「日本のハスキーボイスの女性歌手の歌を先日聴いて、とても気に入りました。手に入らないでしょうか?」 ハスキーボイスって。。。 「すみません。名前がわからないのだけれど。。。」 青江美奈か八代亜紀かな? さっそく2つカセットテープを入手して、彼女に渡した。 彼女が聴いた歌手とは違ってたみたいだけど、 とても気に入ったらしい。 特に青江美奈の「伊勢崎町ブルース」が。。。 知ってますよね? ちゃらっちゃ、ちゃらららっららん~♪ 「ああ~~~ん、ああ~~~ん」 ってかの有名なやつ。 え?日本の間違ったイメージを教えるなって? いやいや。 「伊勢崎町ブルース」ってすごい曲だと思いますよ。 あの強烈なイントロだけじゃなく、 歌詞のかっこよさ、メロディー、アレンジ。。。 もちろん、パンチの効いた青江美奈の圧倒的歌唱力。 すばらしいよ、この曲は。 でも、おばさん。 娘さんから「こんなの、どこがいいの?」 と言われたそうだ。。。 まあ、そうだよね。 でゅでゅび でゅびでゅびでゅびでゅば~~♪ 灯がとも~~~る~~~♪♪ -------------------------- 「かみぽこ異人交遊録」バックナンバーはこちら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2003年09月04日 15時57分56秒
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