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久しぶりに「かみぽこ異人交遊録」です。今日は、
「ガブリエラとサビオロ」 アルゼンチン人。英国にいるのに、なぜかラテン系の紹介が多くてすみません。(苦笑) でも、今日彼らを紹介するのには深い理由と訳がある。 「英国留学回想録」もようやくのこと、 かみぽこが英国の地に足を踏み入ったところまで書いたのですが、 これから書くプレセッショナル・コース編では、 このガブリエラが頻繁に登場することになる予定だからだ。 ガブリエラとサビオロは夫婦である。 そして、ガブリエラは わたしのプレセッショナル・イングリッシュコースでのコースメートだった。 うちの学校での、 わたしにとって一番古い友人(といってもわたしはまだここに来て4年目だが) ということになる。 彼女はプレセッショナルコースを経て社会学修士課程に入学。 1年の修士課程を修了した後、1年間のギャップがあって、 社会学のPhD(博士課程)に戻ってきて今、PhDの2年目である。 HPに書き込みしてくれたわたしの近所に住む「たけしけた」君の コースメートでもある。 ガブリエラが修士からPhDに進む間に1年間のギャップがあったのには理由がある。 夫のサビオロである。 サビオロは、ガブリエラが修士課程に在学している年、 仕事を辞めて妻について英国に来ていた。 彼は1年間、パートタイムの英語の授業には出ていたものの、 基本的にはいわゆる主夫(?)として妻の勉強を支えた。 その翌年は、今度はサビオロのためにガブリエラが協力する番だと言って、 彼らは学校から去った。 ガブリエラがどう旦那に協力したのかよく聞いてないのだけれど、 1年後、2人はうちの学校に戻ってきた。 ガブリエラが社会学のPhDに入り、 サビオロは経済学の助手に採用された。 たぶんこれはガブリエラの研究がメインで、 サビオロがそれを支えるということなのだろう。 今度はずいぶん期間が長くなるが。。。 要は、この2人は 「夫婦はいついかなる時でも、一緒にいるものだ」 という考え方がまず大前提にあって、 その上でお互いのキャリア形成を認め合って、 交互に協力し合いながらやっている。 日本ではここまで徹底してやるのはちょっと考えられない。 それがいいとか悪いとかではなく、 単純にすごいなあ、とため息が出る。。。 ということで、なんだかすごい夫婦なのだが、 普段はとても気のいい人たちである。 彼らについてはこれから回想録でいろいろ書いていくことになろうが、 今日は2つだけ紹介する。 1つは、修士課程時代のある日のこと。 わたしがうちの学校の芸術会館を歩いていると、 向こうからガブリエラとサビオロがやってきた。 すれ違ったとき、 「おお、元気かい?」 と声を掛け合う。 普通はこれで通り過ぎて終わりなのだが、 この2人はこれでは終わらない。 ラテン的なサービス精神なのだろう。 サビオロがなにか会話をしようと、日本の話題など出してくる。 この日は「アストロ・ボーイ(鉄腕アトムのこと)」について彼が話し始めた。 「いやあ、日本のアニメはアルゼンチンでも大人気なんだ。 俺はアストロ・ボーイが大好きだ。 ファニーだよな。。。」 ってな感じで、熱心に熱心に、立ち話のまま話し続ける。 10分、15分と時間がたっていく。。。 立ち話のまま、25分くらい経過した。 このままでは話が終わらない。 わたしはなんとかサビオロの話を切ろうと試みた。 「バ、バ、バ、バティステュータ!」 やっとの思いで声を出した。 バティステュータとはご存知の通り、 アルゼンチン代表のサッカー選手。 わたしは話題を変えて、話を切ろうとしたのだ。しかし。。。 「おお、バティ!お前、バティを知ってんのか? あいつはほんとにすげえ奴だ!!」 話が止まらない。。。。(涙) サビオロは、今度は情熱的にバティについて語り続けた。。。。 30分、35分。。。。 わたしは再度、話を切ろうと試みた。 「ナ、ナ、ナ、ナカータ!」 ナカータとは、ご存知中田英寿のこと。 当時中田はASローマでバティとチームメートだった。 その事を話すことで、サビオロの話を強制終了させようとした。 だめだった。。。。(号泣) 「おお、ナカータ! 俺は知ってるぜ。 日本人だろ。すげえ奴が日本にもいるんだな。。。。」 ますます燃えるトークは続いた。。。。 結局立ち話のまま実に1時間15分、 サビオロの情熱トークは続いたのだった。 でもこれ、彼も一生懸命だったと思うのよね。 なんとかわたしを楽しませようと。 そこまでやってくれなくてよかったんだけどね。 もう1つの話は、 これも修士時代なのだが、 ある日、うちの学校のメインストリートを歩いていた。 ふと通りの反対側のバス停を見ると、 なんだか情熱的に抱き合ってブチュブチュやっているカップルがいる。 ああ、これはおじゃまだと、気づかないふりをして通り過ぎようとした。 その時、 「かみぽこー!」 と通りの反対側から声がする。 サビオロの声である。 ちっ! ブチュブチュやってんのはお前らかよ。 恥ずかしいから静かに通り過ぎさせてくれ、 と思いながら気づかないふりを続けた。 「かみぽこー!かみぽこー!」 なおもわたしを呼ぶ声がする。最後には 「くわあみい、ぽおこおおおおおおおおおおお~!」 サビオロの叫ぶ声が聞こえた。 仕方なく、わたしは振り返って 「ぬおおおおおおおおおおおおおおーい!」 と手を振った。 ガブリエラとサビオロは抱き合ったままわたしに手を大きく、大きく振っていた。 わたしのほうが思い切り恥ずかしくなって、 やけくそでどりゃああああああああああっと 思い切り手を振りながらそそくさとその場を過ぎていった。。。 はは、はははは。。。。 とまあ「唄子・啓介のおもろい夫婦」(ふ、ふ、古すぎ??) じゃないけど、 このおもろい夫婦は今後「英国留学回想録」に登場予定です。 乞うご期待! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年02月24日 22時09分00秒
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