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2004年09月09日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
学会帰りの寝ぼけ眼を早く覚まさんといかんので、
今日は挑発的に問題提起をさせていただく。

このHP・メルマガの目的の1つは、
海外留学における俗説に挑戦することなのだが、
今日はこの俗説に挑戦してみたいと思う。

「MBAとはなんなのか?」

いわゆる「MBA神話」とでも言うべき
俗説がある。

ビジネス社会でキャリアアップするには
MBAを取得することが必須であると。

あるいは、MBAを取得すれば、
キャリアアップへの道が開けると。

今日挑戦する俗説はこれである。(笑)

うちの学校にもビジネススクールがあって、
MBA(Master of Business Administration)のコースがある。

うちの学校のMBAというのは、
欧州有数との評価があって、
まあそれがうちの学校の売りである。

日本でも「芸術会館大学」は知らなくても、
「芸術会館ビジネススクール」は知っている
という人が結構いたりする。

このMBAには、日本人も毎年10人くらいいるのだが、
例年非常に付き合いの悪い人が多い。

「私は『芸術会館大学』の学生ではなくて、
『芸術会館ビジネススクール』の学生です。」

みたいに言って、我々他の学部の学生と自分を
区別化しようという態度の人が多いのだ。

まあ、そうは言っても
企業派遣できた男性の方というのは、
比較的礼儀正しい人も多い。

露骨な態度を示すのは、
会社を辞めてからMBAに入ったという、
大体女性の方である。

なぜ彼女たちが露骨に
自分たちを他の学部生と区別したがるのか、
それには1つの理由があるのだと私は思うのだけれど、
それは端的に言うと、もうMBAに入れたのが
うれしくてしょうがないんだと思う。

「MBAを取れれば、
ビジネスの専門性を身につけられて
外資系企業などで即戦力で働ける。
将来は『勝ち組』になれる。」

と、こうなんと言うか
純粋に信じきっているような気がする。

そうでなかったら、
一応たこちゅー商事出身でPhDの私に面と向かって

「私は大学じゃなくてビジネススクールです。」

と堂々とは言えんと思うんだよな。
それに付け加えると、
ある時、MBAのある女性にこう言われたことが
あったんだよね。

「本当にMBAのコースって、厳しいけど充実してます。
『需要曲線と供給曲線』って、日本の会社では学べないですよね。
本当に専門性があって、役に立ちます。」

需要曲線と供給曲線???
確かに会社でいちいち学ぶことはないけど、
経済学の1年生の最初に学ぶことでしょ?

それ以前に、俺、経済学やったことないけど、
一般常識として普通知ってることでは??

。。。。。と思ったが、
彼女は大真面目なので、
一応、ニッコリ笑って、

「そうですか。すごいですね。」

と言っておいた。

この時、私はふと昔新聞に載っていた、
ある非常に違和感のある記事を思い出した。
私がまだたこちゅー商事に勤務していた
5-6年前のことだが。。。

あるアメリカの有名な大学のMBAに通う
日本人女性を取材した記事だったが、
その女性曰く、

「MBAではエクセルの表計算とか学ぶことができて、
卒業後、会社で即戦力として働けます。

日本ではこんなことは学べません。」

正直、不思議なことが書いてあると思った。
エクセルの表計算レベルじゃ、
外資系企業はおろか、
たこちゅー商事でも仕事になるまい。。。

こんな風に昔思ったのを、
彼女の話を聞いたとき思い出したのだ。

うちの学校に来てから、
こういう違和感のある方々を知るようになって、
私は何か「MBA神話」というものには、
とてつもない誤解があるのだということが
わかるようになった。

まあそんなことで、
今日は「MBA神話」を打ち砕こうと思うのだが、
まずもってMBAをいうコースそのものは、
そもそもどういうものなのかから書こうと思う。

さっき
「需要曲線と供給曲線」
「エクセルの表計算」
と書いたけれども、
要は結論から書くとMBAというコースは、

「経済学、経営学、商学、法学
などなどの学部一年生レベルの内容を、
網羅的に学ぶコース」

なのである。
だから、はっきり言って
内容的には全然難しくない。
ついでに言えば、
これは日本企業に4-5年も勤めれば、
日々のOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)
と企業内研修で自然に身についていることなのだ。

だから、企業派遣でMBAに来た人は、
はっきり言って新たに何かを学んだという実感は
ほとんど持たないはずだ。

MBAが役に立つのは、
これらの知識を体系的に整理することができることと、
コースの中で英語で議論したり、
グループワークをやったりして、
コミュニケーション力が身につくこと、
なのである。

決してコースで学ぶこと自体が高度なのではなく、
それを学んだからといって
企業で即戦力の専門性が身につくなど、
ありえないことなのである。

ちなみに言えば、
たぶんアメリカも同じだと思うが、英国の大学では
MBAからPhDに進めることは基本的にない。

MBAは修士号取得と基本的に認められないので、
その先のPhDには進む資格がないのである。

MBAの博士課程というのがある学校もあるが、
それはPhDより格下扱いの学位である。

ちなみに、MBAのコースの先生で博士号保有者は
MBAの博士号ではなく、経営学などのPhD保有者のはずだ。

要は、MBAは他の修士号より格下の学位でしかないのだ。

更に言えば、
アメリカや英国でMBA所有者が
どれだけ活躍しているというのか?

アメリカは実態はともかくとして、
まず英国を例にすれば、
しっかりした家庭でちゃんと教育を受けて、
大学の学部を好成績で卒業した子が
MBAへ進むことはまずない。
(もっともMBAは入学要件に職歴を求められるからではあるが)

経済学、法学、政治学、経営学、歴史学、
なんでもいいが、ちゃんとした学部の修士課程に進む。

そして、そこで修士号を取った人間が職歴を経てから
わざわざMBAを取ろうとすることはまずない。

勉強したければPhDに進むだけだ。
じゃあMBAというのはどういう人間が行くのか?

うちの学校のMBAの場合、
軍隊を退役した人間が多い。

ユーゴスラビアとかで人を殺してきましたとか。。。

軍隊を退役して、退職金とか軍人恩給とか
よくわからないけど、金はあって
これから商売でもしたいけど学歴はない
という人間が行くとこなのだ。
MBAってとこは。

だから、うちの学校では
寮でよく問題を起こすのは、
スコットランド人とかのMBAの学生だ。

フラットメートの女性を暴行した、
とかね。。。

軍人上がりだから、
その辺の感覚がもうおかしくなってるんだろうね。

まあこれは極端としても、
少なくとも修士入学の要件を満たす成績を学部時代に残した子が、
MBAに入るということはまずないということだ。

要は、少なくともMBAというのは
エリートが行く場所じゃない。
柄が悪い人間が行くところなのだ。
アメリカでも一緒なんじゃないかと思うよ。

これは欧米社会で学歴のない人間が
ポジションや給料のもっといい仕事に移りたい時に、
取ろうとする資格でしかないのだ。

企業内研修がしっかりしていて、
年功序列でポジションや給料が企業内で上がっていき、
終身雇用の日本企業では
基本的に必要のないものだとも言える。

まあしかし、
日本社会もずいぶん変わってきたし、
現在、MBA取得者の求人が多いのも
事実だとは思う。

しかし、MBAが就職の要件になるような会社だと、
MBAを持って就職したとしても、
その上のマネジャーにPhD取得者が
ひょいっと来たりすることが
多いんじゃないだろうか。

つまりMBAを取ったとしても、
しょせん兵隊としてひたすらこき使われて、
役職が上がるでもなく、
疲れ果てたらポイ捨てされるだけということだ。

まあちょっと言い過ぎてしまったけれども、
「MBA神話」なるものには、
こんな側面もあるよということで、
挑発させていただきました。(笑)

どうもすんません。。。。

私はMBAに行ったらいかんと言いたいわけではない。
ただ、日本人というか日本社会は、
いったん「外資系だ」「MBAだ」「勝ち組だ」となったら、
みんながもうそれしかないという流れになりがちだ。

それは違うんでないかと。
もっとよくいろんなことを考えないといかんよと
思うのだ。

私はね、バブルな頃に就職活動して、
自分の適性とか考えず突き進んで
たこちゅー商事に内定とって、
「就職戦線の勝利者になった」
と天狗になったんですよね。

その結果はこのざまだ。。。。

まあ、いろいろ書いてしまったが、
今日最後に強調したいことは、
MBAに限らずなのだけれども、
学校で何かを学んだら
突然仕事ができるように自分が変わるということは、
全くの幻想であってありえないということだ。

仕事というのは、現場で起こることを
1つ1つこなしながら覚えていくしかないものだ。

もう1つ言えば、
海外留学に行こうとする、
特に女性に多いのだけど、
「自分探し」「自分を変える」
みたいに考える留学は
きっと思うような成果を得られることはない。

大学院修士以上の留学は、
「自分を変える」ためではなく、
自分というものを既に確固として確立した人間が
深く専門性を追究するためのものである。

私は、そう信じている。
それでは、また。





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最終更新日  2004年09月11日 04時08分47秒



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