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2004年09月28日
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内閣改造と自民党役員人事が行われた。

いやあ、いつもながら思うんだけど、
小泉首相ってのは人事の天才だね。

まあ、今回の人事については
世の中でいろんなことが言われているけど、
1つ言えることは、
1人1人の閣僚や役員の個別に見て、
いいとか悪いとか言っても意味はないということ。

人材の配置の結果、
内閣、あるいは自民党という組織が
全体としてうまく機能すればいいわけだ。

例えば、武部幹事長が軽量で政治力に不安があるとしても、
全体として組織がうまく機能するのであれば、
別に幹事長は重量級の政治家でないといけないという
既成概念にとらわれる必要はないのだ。

そういう意味においては、
今回の小泉人事も絶妙である。

今日の「かみぽこ政治学」はその小泉人事の妙を見ていきたいと思う。

私はこれまで、小泉人事に関して2つのポイントを上げてきた。
(興味のある方は、左のコンテンツの「かみぽこ政治学」をご覧下さい。)

(1) 総理のために盾になれる人材を配置すること。
小泉内閣初期の山崎拓幹事長、中期の安倍晋三幹事長、石原伸晃国土交通大臣
などの起用がこれに当たる。

抵抗勢力を押さえ、改革政策を実現させるには、
抵抗勢力との調整力を持つ政治家が必要なのではなくて、
どんなに抵抗勢力に攻められ傷だらけになろうとも、
首相の盾となって踏ん張れる政治家が必要だということ。

結果として、山拓さんを失った後、
安倍氏・石原氏は首相を守りきれなかった。
その結果、政権への批判が首相に直接向くようになった
というのが小泉政権の支持率低下の原因だと思う。

(2)政敵は内閣に、味方は党に配置する。
元々郵政民営化反対の麻生太郎氏を郵政担当である総務大臣に起用。
これは、政敵も内閣に入れば内閣の方針に従わざるを得なくなること。
出世のためには閣僚として実績を上げなければならないからである。

「首相を目指したいなら、郵政民営化をうまくまとめ上げてみろ。」

これが小泉首相から麻生総務相へのメッセージだったはずだ。
麻生総務相は郵政民営化の方針に従わざるを得なくなった。

今日は最初に、
この2つのポイントが今回の内閣改造でどうなのかをまず述べ、
次に小泉人事に関してこれまで指摘してなかった
新たなポイントを提示したいと思う。

まず(1)。
これは言うまでもなく、武部勤幹事長と与謝野馨政調会長である。

軽量であること心配される自民党執行部だが、
何度も言うように、小泉人事のセオリーではこれでいいのだ。

但しこのセオリーには条件があって、
調整能力を持たないかわりに、
首相の方針を推し進めて一歩も引かない
愚直さが求められる。

山拓氏にはそれがあり、
安倍氏や石原氏にはそれが欠けていたように思われるのだが、
武部氏や与謝野氏はどうか?

武部氏は農相時代にBSE問題で厳しい批判を受けたイメージが強いが、
実像はなかなか骨っぽい人らしい。

郵政民営化推進に熱心と言われているが、
元々小泉純一郎が総裁選に出馬した際、
小泉批判の急先鋒だった。

それが首相就任後の小泉氏によって農相に一本釣りされた。
農相時代には、小泉首相に徹底的に擁護してもらった。
小泉首相への忠誠心は安倍・石原氏よりはるかに強いだろう。

党内で一匹狼だというところもいい。
誰に気を使う必要もないということだ。
武部幹事長、おもしろいと思う。

続いて与謝野氏だが、
派手な実績をバーンと作りたいという気持ちが強いと思う。

同じ選挙区に民主党の海江田万里氏がいる。
前々回の総選挙で落選。前回の総選挙は比例復活。
選挙が厳しい。おまけに無派閥である。

目立つ仕事をしたい気持ちは人一倍強いだろう。
今回の政調会長抜擢で、彼が意気に感じないはずがない。

そしてもう1人。
意外に思われるかもしれないが、
竹中平蔵経済財政・郵政民営化担当相を挙げたいのだ。

多くの郵政族議員を相手に回さねばならず、
高度な政治力を必要とする郵政民営化担当相に
竹中氏の起用は、多くの人が疑問に思っているだろう。

私もそう思っていた1人であるのだが、
よく考えてみると、
意外にこれはいい人事なのではないかと思うようになった。

というのは、竹中氏は学者ということもあって、
政策立案能力を小泉首相に買われていると思われがちだが、
実は小泉首相が彼を買っている点はそうではないのではないかと思うからだ。

竹中氏というのは、

「正しい政策はこれなんです!」

と言ったら、調整や根回しなどやらず
(議員ではなかったし、その能力がなかったとも言えるが。。。)
愚直なまでに自説を主張し続ける。学者だからね。

小泉内閣発足以来、
実は誰が一番小泉首相の盾になり、
「傷だらけの勲章」を得てきたか。

実は竹中平蔵に他ならないのだ。

小泉首相が竹中平蔵を買っているのは
政策立案能力ではなく、それ以上に彼の

「男気」

であるように思われる。
竹中氏の郵政担当相起用は、案外におもしろい。

次に(2)。

これは言うまでもない。
麻生総務相の留任である。(笑)

地方分権「三位一体の改革」、
そして郵政民営化。

極めて政治責任の大きなポストへの留任。
実績を上げれば首相への道が開けるが、
失敗すれば政治生命を失う。

麻生氏にとっては茨の道が続く。。。

そして、今日はこの(2)に関連して、
2つの新たなポイントを提示したい。

まず1つは、

「ある役所とライバル関係にある役所に強い関係を持つ政治家を閣僚に起用すること。」

実はこれは前年の内閣改造時に指摘すべきだった。
ただ、今回の改造でもこの方は留任しているのでここで書いておこうと思う。

そう、中川昭一経済産業相。

経済産業省は貿易自由化、FTA(自由貿易協定)や
WTOの多角的貿易交渉を推進している役所だが、
これがことごとく農水省と利害が対立する。

その経産省に有力な農水族議員である中川氏が大臣として就任した。

役所と激しく対立かと思われた中川経産相は、
メキシコとのFTA交渉をまとめるなど大きな成果を上げた。

農水省や農業団体に太いパイプのある中川氏は
これらを説得して抵抗を抑え込んだのである。
農水族議員だからこそ発揮できた政治力であった。

では、中川経産相が元々深い関係にある農水省の立場に立たず、
経産省の利益を推し進めたのはなぜか?

それは、上に書いた麻生総務相とも関係があるが、
結局政治家は与えられた役職で実績を残すことが
出世への道だからである。

経済産業大臣となった中川昭一氏は、
経済産業大臣として実績を残すことが
政界での出世の道。

出世は、政治家としての思想信条よりも
優先されるものなのだということだ。

「ある役所とライバル関係にある役所に強い関係を持つ政治家を閣僚に起用すること。」
これは別の言葉で言えば、「抵抗勢力を抑えるには、抵抗勢力を使う」ということ。
これも小泉人事の妙である。

そして、これに関連するのだが、
小泉人事、最後にして最も重要なポイントが

「出世競争を激化させて内閣への求心力を高める」

である。これは今回の人事の中で、
森派優遇・側近政治くらいに言われるだけで、
あんまり注目されてないのだが、
実はこれこそが小泉人事の神髄である、

町村信孝外務大臣起用。

である。これには正直、びっくらこいた。
これはすごい。すごすぎる。。。。

ではなぜこれが小泉人事の神髄なのか、
今から説明する。

まず最初に皆さんに聞きたいのだが、
一口に「抵抗勢力」というが、
野中・青木の衰退と橋本派の崩壊の今、
いったい誰が小泉内閣に対する
「残った抵抗勢力」なのだろうか?

古賀誠

である。そして古賀誠が要となって
ポスト小泉を目指してまとまっている、
麻生太郎、平沼赳夫、高村正彦の「士志の会」こそが
突き詰めると残った抵抗勢力なのである。

小泉首相はこの「士志の会」を
「中二階」などといって挑発しているわけだが、
この町村信孝氏の外務大臣起用とは、
「士志の会」に対して
グサッと打ち込んだ楔なのである。

町村信孝氏の経歴を見てみる。
59歳。当選7回。文相、文科相、外相である。

ちなみに士志の会の4人は、
麻生太郎、64歳。当選8回。経企庁長官、経済財政政策担当相、自民党政調会長、総務相。
平沼赳夫、65歳。当選8回。運輸相、通産相、経産相。
古賀誠、64歳。当選8回。運輸相、自民党幹事長。
高村正彦、62歳。当選8回。経企庁長官、外相、法相。

町村氏は士志の会の4人と、
当選回数で1回しか違わないし、
今回の外相起用で閣僚経験も遜色がなくなった。

町村氏はこれで立派な総理総裁候補となったといえる。
つまり、この人事に込められた小泉首相のメッセージは、

「ポスト小泉は君たちではなくて、
町村かもしれないよ」

という士志の会に対する強烈な牽制なのだ。

これがなぜ強烈かということをもっと詳しく言うと、
まず町村氏が急速に勢力を拡大している森派だということ。
森派が総裁候補として町村氏を推すと、
小派閥にいる士志の会の4人は
総裁選で手も足もでなくなるわけだ。

次に、町村氏が4人より
年齢が若く当選回数が少ないこと。
これが絶妙なのだ。

もし町村氏が総理総裁となれば、
世代交代ということになり、
士志の会の4人は「上がり」ということになる。
もう総理総裁の目がなくなってしまうのだ。

これが士志の会に与えるプレッシャーは決して小さくない。
まず、内閣に人質に取られている麻生総務相だが、
これは心中穏やかではいられないだろう。

郵政民営化や三位一体改革を抱えた総務相に比べて、
外相は政治責任を取らされるような場面は少ない。

かつての例で言えば、
経済失政で退陣した橋本内閣の後継は、
橋本内閣で外相だった小渕恵三氏だったわけだし。

小泉内閣が終焉するとき、
麻生氏は失政の責任を取らされて、
次はあっさり町村氏になっちゃったなんてことも
容易に想像できるわけだ。

つまり、町村氏が起用されたのが
「外相」であることも、実に絶妙。

ちなみに、麻生氏率いる総務省と
改革に関して利害が対立することが多い財務省の大臣に

「谷垣禎一、58歳。当選8回。」

が留任しているのも非常に興味深い。

麻生総務相はこれから気が狂ったように
改革の実績作りに邁進せざるを得ないのではないか。

閣外にいる古賀、平沼、高村も、
さすがに小泉首相にこう出られると、
どこまで抵抗できるかどうか。。。

ポスト小泉を目指したいなら、
小泉首相に対する抵抗を弱めるしかあるまい。

「どんなに抵抗しても次は俺たちだ」
とタカをくくっているからこそ抵抗できるわけで
「抵抗するの?あっそう。じゃあ次は町村か谷垣で」
と小泉首相にあの涼しい顔で言われてしまうと、
黙って静かにしているしかあるまい。

町村信孝氏の外務大臣起用は、
ポスト小泉という党内の出世競争を激化させ、
小泉内閣への求心力を高める究極の一手。

これぞ、おそるべし小泉人事の神髄なのである。





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最終更新日  2004年09月29日 20時11分21秒



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