かみぽこぽこ。

「かみぽこ政治学」です。
郵政民営化法案否決＆衆議院解散総選挙に関して
私書箱と掲示板にいくつか質問をいただいたので
お答えしたいと思います。

『郵政民営化に関連する一連の報道を見ていると、テレビも新聞も、マスコミが郵政民営化が自民党腐敗の根源を断ち切るものであるという、この法案の最重要点を全く報道しなくなる一方、小泉批判一色になっているのはどうしてなのでしょうか？
テレビや新聞は、結局のところ自民党の抵抗勢力に牛耳られているのでしょうか？誰も教えてくれないので、是非説明してください！』

☆どうも。

これはどうでしょうね。
私はそこまで報道が偏っている
印象は持ってないんですよね。

インターネットの新聞を見る限りですが、
朝日・毎日・読売・産経・日経は
全部「郵政民営化は進めるべき」という
社説を出しているしね。

政治家のコメント等も、
反対派だけではなくて、
法案成立を推進した人たち
片山虎之助さんとか
中川秀直さんとか
もちゃんと載ってたと思いますよ。

ただ、小泉首相の政治手法と
衆院解散についての論調だけは、
「暴挙」とか「やりすぎ」とか
ちょっと単純に決め付けすぎのように思います。

もう少しいろんな側面から
思慮深く論じてもいいはずです。

これについては、
後ほど詳しく書きたいと思います。

次に、やはちろうさんからの掲示板への質問。

『やっぱり否決されちゃいました。＞参議院
今後の展開の予測をリクエストしたいのですが。＞先生。』

☆いつもどうも。

これはねえ。。。
こんなん予測不可能ですよ。（苦笑）

なんてったって、
小林興起に小池百合子をぶつけるって
話になっちゃってるってんだから、
これから何が出てくるやら。

野田聖子VS橋本聖子とか
亀井静香VS竹中平蔵とか
綿貫民輔VS片山虎之助とか

とんでもないことが起こるかも。
うひょひょ。

今回のような大混乱の中での解散の場合は、
１つ１つの選挙区の情勢を全部洗ってみないと、
どうなるかはわかんないですよね。
それこそ週刊誌がやるような
全国当落予想でもやらないと。

ただ、今の時点で、
選挙戦の展開を見ていく上での
いくつかのポイントを指摘することはできます。

１つは、上に書いた冗談にも関連するけど、
自民党が分裂選挙になることについて。

分裂選挙になると相手を利することになって
負けると考えるのは当然であって、
だからこそ自民党議員たちは
必死になって解散回避に動いてきたわけです。

ところが、小泉首相は選挙に妙な自信を持っている。
その根拠はなんだろうと考えてみたのです。

そして、それは

「小選挙区比例代表並立制」

という選挙制度ではないかと気づきました。

確かに小選挙区では
分裂選挙になった選挙区で負ける可能性が高い。
民主党に持って行かれるところが
多くなるかもしれないですね。

しかし、比例代表が並立となると
話は違ってくるわけです。

今回の選挙で
小泉首相が自信を示す通りに、
小泉自民党に支持が集まった場合、
分裂選挙になって落選した候補者が
比例復活で当選する可能性があると。

そうなった場合、
分裂選挙であっても
予想されているほど
小泉自民党が大敗しないかもしれない。

小泉さんの計算では、
まず反対派を非公認にして、
対立候補を立てると。
そして亀ちゃんや平沼さんや
綿貫さんや野田聖子ちゃんなどなどの
反対派をみんな落選させると。

彼らは無所属だから
比例復活はできない。
それで終わりと。

逆に小泉派の候補は
小選挙区で民主党に敗れても、
比例復活で当選してくると。
そして、小泉自民党は勝利すると
いうことなのかもしれません。

まあ、そう簡単に物事はいかないとは思いますが、
私が指摘したいことは、
「小選挙区比例代表並立制」
という選挙制度が、
今回の選挙の勝敗予測を
ややこしいものにするだろうということです。

次に私が指摘しておきたいことは、
この選挙、意外に関心が高まるかもしれないということです。

「郵政民営化で解散なんてばからしい」

と、常日頃からまじめに政治のことを
考えてらっしゃる一部の方は
思うかもしれませんが、
大多数の庶民からすればね、
今回の総選挙ほど
争点がわかりやすい選挙はないんですよ。

これまではね、
やれマニフェストだとかなんとか言っても、
なんだか政治家が言ってることがややこしくて
政党の間で何が違うのか、
庶民からよくわからなかったのですよ。

ところが、今回は

「郵政民営化に賛成か反対か」

これしかない。
ていうか、小泉首相は
これしか叫ばないでしょう。

「反対派も民主党も郵政民営化に反対だ！
我々だけが改革を断行しようとしている！」

とそれだけを叫ぶでしょう。
このわかりやすさは、
じわじわと効いてくる可能性があります。

特に民主党があの岡田さんの
難しそうな顔で

「郵政より大事なことがある。
サラリーマンへの大増税や年金改革。
外交は国益を考えて対米一辺倒じゃなく
アジアも重視してイラクは撤退を検討する
うんたらかんたら。。。。。」

とか難しいことを説明しようとした場合。

小泉首相のわかりやすさが
意外にじわじわと効いてきて
支持を拡大するかもしれません。

したがって、分裂選挙、
即、小泉自民党大敗
とはならないんじゃないかと
いう気がしますね。

ちなみに私は
以前から書いてるけど、
小泉首相が嫌いです。（苦笑）

これは小泉首相を応援して
言ってるんじゃありません。

ただ、小泉首相という人が
非常に政治的勘に優れていて
喧嘩上手であることについては、
日本政治史上屈指であるということを
これまで説明してきたということです。

仮に総選挙で敗れようと、
こういう大勝負を仕掛けられるということだけでも、
小泉純一郎という政治家は非凡であると思っています。
嫌いだけど。。。（苦笑）

だから、民主党は相当に覚悟してやらないと、
政権交代はそう簡単じゃないよということが
これまでずっと「かみぽこ政治学」で言ってきたことです。

私は政権交代の必要性自体は強く感じています。
民主党にはがんばってほしいんですが、
どうでしょうかねえ。。。

まあ、これは予想じゃなくて、
私にはさっぱりわかんないっていうことを
言っただけでしたね。

どうも、すんません。（苦笑）
それでは、また。