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2006年02月26日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
さて、「個人競技とチームワーク」
その3です。

J君からの
合宿の報告メールを読んだ私は、
彼が学生日本代表監督として
何を考えているのか、
私のやるべき仕事はなんなのかを
自分なりに理解した。

事前に英文のルールブックを読みながら、
ルールと専門用語を勉強していたが、
そんなことよりも大事な仕事が
私にはあると思っていた。

昨年11月23日。

私はハンガリー・ブダペスト、
フェリヘジ国際空港に降り立った。

私はJ君と選手たちより
1時間早く到着したので、
コーヒーを飲みながら
彼らの到着を待った。

彼らの到着は少し遅れて
1時間半後くらいだったかな。

「いやあ。かみぽこさん。
お顔を見てほっとしましたよ。。。」

J君が私の顔を見るなりそう言った。

ホンネだろうね。
ユニバ・カップという
大きな試合に参加するために
知らない外国に
選手を引率してくるというのは
観光旅行や仕事の出張とは
全然違う緊張があるからね。

「みんな、何かわからないことがあったら、
何でも言ってくださいね。
どんな小さなことでもいいからね。」

選手たちに私が最初に言った
言葉がこれだった。

時刻は午後5時頃。
我々はハンガリー協会の
スタッフによって
ホテルに案内された。

ホテルに到着してチェックインすると
早速夕食だった。
その席で私はもう一度
選手たちに言った。

「とにかく、何でもいいから
わからないこと、
困ったことがあったら
遠慮なくすぐ言ってね。」

私はとにかくこの遠征で
最初に選手たちに
このことを言おうと決めていた。

食事の後、1人の女子選手が
トコトコと私に寄ってきた。

「あのー、ドライヤー借りられますか?」

「うん、フロントに聞いてみる。」

私はこれを後回しにせず、
即、ホテルのフロントに走った。

1分後、フロントからドライヤーを借りて
女子選手に渡した。

「ありがとうございました!」

にこっと笑って
ドライヤーを受け取って、
トコトコと部屋に帰っていった。

今度は男子選手がやってきた。

「ポットは借りられるでしょうか。
日本からカップヌードル
持ってきたんで
お湯がほしいんですけど、
部屋にポットついてないので。。。」

「いいよ、聞いてあげる。」

私は再びフロントに走った。
さすがにポットはなかったが、
キッチンに行って頼むと
熱湯を出してもらえることがわかった。

「ありがとうございました!」

男子選手はカップヌードルに
お湯を注いで
部屋に帰っていった。

選手だけではない。
J監督様からも
いろいろなリクエストが。。。(苦笑)

「さっき、チェックインの時、
全員のパスポートを
フロントに渡しましたよね。

データを登録するので、
明日の朝返すって。

あれ、やっぱり不安なんで
パスポート返してもらえないでしょうか?」

「確かにな。。。

お前、みんなのパスポートの
コピーとか持ってないのか。」

「あ、あります。これ。」

「わかった。じゃあこれで
フロントに話してくる。」

私は全員のパスポートのコピーを持って
フロントに行ってそれを渡して話をして、
パスポートを渡してもらった。

「いやー、安心しました。
これで今晩は眠れる。。。」

J君のほっとした顔だった。

「あ、もう1つお願いしていいですか?
明日の午後1時からの公式練習。
練習場の割り当てを確認してもらっていいですか?」

「いいよ。」

私はハンガリーの役員のところに行って、
確認した


欧州からは明日、
車で来るチームが多いらしく、
公式練習開始時には
到着してないチームが
ほとんどだと思われるので、
自由に練習場を使い始めていい
という話だった。

車で外国から来るって感覚は
私にはちょっと違和感ありだったが、
それが欧州というものだろう。

「すいません。かみぽこさん。。。

もう1つ、もう1つだけ
確認してもらっていいでしょうか。。。」(苦笑)

J君がまた聞いてきた。(苦笑)

この競技は道具を使うのだけど、
その道具の検査を含む
登録はいつ、どこで
行われるかということだった。

公式練習中に
試合会場で行われると
確認した。

「ああ、ほんとにこれで寝れます。」

J君は安心して
部屋に戻っていった。

翌日、公式練習の日の朝食の時間。
簡単なミーティングも兼ねて
J君から昨日確認した事を
選手たちに伝えた。

ミーティングの途中に、
J君がある女子選手に声をかけた。

「所属チームは?」

「。。。ジャパンです。」

女子選手は答えた。

J君はミーティングのたびに、
選手の誰かにお約束事のように
この質問をして、
選手が

「。。。ジャパンです。」

と答えていた。

この意図をJ君から
後で聞いたのだが、
それは後ほど述べる。

ミーティングが終わって
食事に入ると、

「手紙書いたんだけど、
どうやって出したらいいのかなあ。」

女子選手3人が話し合っているので
食事の途中で私はそっと席を抜けて、
フロントに確認した。
食事が終わった時、
私は女子選手3人に声をかけた。

「あのさ、手紙はこのホテルから
500メートルくらいのところの
ショッピングモールにある
郵便局から出せるらしいよ。

公式練習の前の午前中に、
僕がショッピングモールに行くから、
その前に僕に手紙を渡してくれるかな?」

「ありがとうございます!」

3人は部屋に戻って
手紙を持ってきた。

「あの、もう1つお聞きしたいんですけど、
国際電話ってどこでかけたら
いいんでしょうか。」

確認した。(笑)

やはりショッピングモールで
コーリングカードを買って
同じショッピングモールにある
公衆電話を使って
国際電話がかけられると
いうことだった。

「ホテルの外に出ないと
電話、かけられないんだな。。。」

私がそう言っていると、
J君が来て
女子選手にこう言った。

「俺の携帯電話、
国際電話かけられるように
してあるから、
後で貸してあげる。

いくらでも使っていいからな。」

「ああ、ありがとうございます!」

女子選手は安心して
ニッコリした。

さて、午後1時から
公式練習が始まったが、
(ちなみに試合会場は
同じホテルの大会議室。
そういう競技なのです。=笑)
午後1時から練習を始めるのは
日本チームのみ。

練習場である試合会場は
ガラガラだったので、
我々は全員が同時に
練習を始めるように場所を取った。

少し遅れて
昨日からホテルに入っていた
スイスの大選手団が入ってきた。

公式練習なので
審判がちゃんとつくのだが、
その審判が日本選手に寄って、
なにやら話しかけている。
英語のわからない選手は、
ポカーンと口をあけていた。

私は選手と審判のところに
走っていって聞いた。

「どうしたのですか?」

「練習場の使用は
1チーム2箇所までに
してほしい。

日本チームは今、
6箇所も使用している。

すぐに移動してくれ。」

審判は言う。

「なるほど、わかりました。
すぐ移動します。

昨日ハンガリー協会に確認したら、
まだ多くのチームは到着していないし、
到着するまでは自由に練習場を
使っていいと聞いていたものですから。

他意はありません。
どうぞお許しください。

それから、これからは
なにかありましたら
私に聞いてください。

私はスタッフですから。」

と、審判に言ってから、
J君に事情を説明した。

「。。。わかりました。
じゃあ、2箇所で順番に練習しよう。
後で練習するものは、
登録・検査を先に受けること。」

J君が選手達に指示した。

練習に入った2選手を除き、
4選手が登録・検査の場所に
向かった。

私もそれについていった。

選手達はお互いの道具を運び合うなど、
サポートしあって
登録・検査を受けていた。

特に、W杯やジュニアの国際試合の
経験のある選手が、
経験のない選手を
しっかりサポートしていた。

また、練習場でも、
交代の時間になると、
次に練習する選手の荷物を
全員で運び、
練習の終わった選手の荷物を
全員でかたづける。。。

私は、登録・検査場と
練習場の間を行ったり来たりして、
時折、審判や検査官から
話しかけられることを
選手に伝えたりしながら、

(すごくまとまってて
いい雰囲気だな。
このチームは。。。)

と思っていた。

普段は別々の大学で
ライバル関係の選手達であり、
選手個人個人も
ジュニア時代から
トップクラスで競技してきて
プライドも高く
個性も強い子ばかりだ。

そんな彼らが
お互いに助け合い
試合の準備をする姿に
私は強い印象を受けていた。

この公式練習の間、
選手達の試合の準備を
見ているだけではなく
J君と私は
ルールの解釈の確認や、
スケジュールの確認などに
ずっと走り回っていた。

特に、この競技は
試合前に道具に充填しないと
いけないものがあって、
それは日本の競技会では
大学ごとに持ち運んだりするのだが、
外国での試合ということもあって、
今回はハンガリー協会が
試合場に用意するものを
使うことにしていた。

ところが、それがかなり旧式のもので
なかなか使い方がわからない。

選手達が一生懸命やっても
よくわからない。

結局、J君と私は
使い方のわかる人間を求めて、
いろんな人に声をかけた。

スイスチームのコーチなど

「明日になれば、
みんな使うからわかるよ。」

と、のんきなもんだったが、
明日の試合前に
やっぱり使い方がわからず
他国の選手達といっしょに
大混雑に巻き込まれたら、
選手達は落ち着いて試合に
入れなくなってしまうかもしれない。

私達はようやく、
ハンガリーの選手で
メカに強そうな若者を見つけて
この旧式の充填機の
使い方を教えてもらった。

彼はハンガリーの役員も
兼ねてるような感じで、
日本でいう学連委員と
いうところだったが、
丁寧な若者で
本当に助かった。

結局、午後1時の
公式練習の開始から、
午後7時の
監督会議の終了まで、
J君と私はずっと
いろんなことを
確認し続けた。

しかし、おかげで
午後7時からの食事の時間で、
選手達には明日の試合に関して、
朝、起床してから
試合に入るまでに
注意すべきこと、
やるべきこと、
国際ルールと国内ルールの
違いなどについて
すべて説明することができた。

ミーティングの最後にJ君が、
昨日国際電話について
聞いてきた女子選手に、

「A、携帯電話後で貸してあげるから、
僕の部屋に取りに来てください。」

「ありがとうございます!」

「A、所属チームは?」

「もちろん、ジャパンでーす!」

ということで、
ミーティングが終了して、
長い長い1日が終わった。

(4に続く)





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最終更新日  2006年02月27日 01時31分53秒



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