2004年12月分エリザベス・ロールズ『乙女の告白』HS-202ロンドン社交界きっての伊達男マーカス・ラングリーは自ら独身主義を標榜し、美女たちと戯れていた。そんな折、大おじが亡くなり、マーカスは領地の管理を任された。着いてみれば地所は荒れ果て、屋敷の中は見るも無残な状態だ。家政婦は病気で寝込んでいるという。家政婦の部屋に入ったマーカスが見たものは・・・ ![]() ![]() 私の好きな便宜結婚ものだし。 プレイボーイのヒーローは今までさんざん遊んできたけど、爵位を継ぎ結婚するよう姉や叔母から催促されている。 大叔父の屋敷で家政婦はおばあさんぐらいの人だろうと思ってベットを見たら、20歳頃のヒロイン・メグであった。 面倒を見る人がいないので甲斐甲斐しく世話をするんだけど、ヒーローの悪い噂やヒロインの両親の事からいわれない噂がたってしまう。 そこでヒロインを守るため、結婚を申し込むヒーロー。 ヒロインは初め断るんだけど、ついにはOKする。 ヒロインは両親が死んだ後、けちな大叔父の所でこき使われ、愛されたことのない可哀想な女性。 でも芯が強く優しく、健気な女性。 結婚後、ヒーローを敵視している男に襲われそうになったり、ヒーローから心を傷つけられても、健気に振舞おうとしている。 これまでの経験から自分の周りに壁を作ってしまうのはしょうがないと思うよ。 ヒーローとヒロインがプライドゆえに自分の気持ちを伝えられず、思い合っているのに心が離れてしまっている間は呼んでいてつらかった。 でも二人がやっと歩み寄って、らぶらぶなシーンはやった!と思ったなあ。 それにしてもヒロイン、知識がなかったといえどもなんで自分の妊娠に気がつかんかね。 ヒーローもそう思っていたもんね(笑) お母様を妊娠中に亡くされたヒーローは幸せすぎると災いが起こるんじゃないかと思って、ヒロインに愛を告白できないんですよね。 まあ、そう思ってしまうのもしょうがないのかなあ。 でも早く言え!みたいな。 最後にまたライバルさんがヒロインを襲おうとするんですけど、ヒロインに蹴られて悶絶してましたね。 ざまーみろって感じ。 ずずずっとこの世界に引きずり込まれてしまった。 すごく面白かった。 ヒーローも早い段階からヒロインのことが好きなんだなあということが伝わってきたから、ヒーローの葛藤も共感がもてたし。 ヒロインはほんとに健気で、幸せになって欲しいようと思いながら読めた。 この本は著者の日本デビュー2作目。 これからの楽しみな作家さんです。 ![]() ジュディ・クリスンベリ『ボスに一目惚れ』L-966 おばの死後、牧場をしっかり経営してきたアビーが唯一苦手ながらがら蛇に遭遇し、 動けなくなった所を監督に応募してきたローガンに助けられた。 彼は有能そうで、資格も申し分なかったが、男性優越主義的な傲慢さが態度ににじみ出て いて、アビーはその場で彼を雇わないことに決めた。 しかしローガンは一ヶ月の試用期間をくれといい、押し切られる形で承諾したアビーだったが・・・ ![]() ![]() 三姉妹の長女として、おばさんの死後、女性でありながら男性と同じように牧場の仕事をする しっかりもののヒロイン。 そんなヒロインのもとで働くためにやってきたヒーローはボスが女性であることに戸惑う。 彼にとって女性とは守るべき存在で、そういう仕事は男がするべきだという教育をうけてきたヒーローは、独立精神旺盛なヒロインを怒らせてしまうんですよね。 女性を何も出来ないように見下しているような態度から、段々とヒロインを同じ目線で見るように学んでいく所は見直したけど。 ヒーローは彼の妹や母親のような女性を求めていて、自分のようにたくましく女らしくない女ではいけないと思ってしまうヒロイン。 ヒーロー妹は我侭で人の気持ちが分からない、形だけ女という感じで、ヒロインの方がよっぽど女らしいよと思ったけど。 スピンオフはそのヒーロー妹のロマンスで、そっちを先に読んでいたから、ちょっと違和感があった。 見方を変えるだけで、その人の評価がかなり変わるんで、スピンオフはおもしろいんだけど。 ![]() ダイアナ・パーマー『宿命のパートナー』D-700 母が再婚したとこで義理の兄妹となったドリーとドーソン。 バリーはずっと彼が好きだった。5年前に愛し合った後、捨てられても・・・ 再会した彼は5年前と変わらず傲慢で残酷だった。 そのドーソンがドリーに婚約者のふりをして欲しいと頼んできて・・・ ![]() ![]() ヒーローがヒロインに対してかなり傲慢で残酷な態度をとるんですよね。 5年前二人は初めて愛し合うんだけど、ヒーローはヒロインがかなり遊んでいる女性だと勘違いして、強引に事を進めてしまった後で後悔するんだけど、そのいらつきからヒロインに向かって残酷な態度をとってしまう。 ヒロインはそんなヒーローの気持ちが分からず、妊娠して流産してしまうけど、ヒーローにそのことが言えないでいた。 二人とも5年前のことがコンプレックスになっている。 まあ無理もないか。 その後ヒーローが事故って入院することに。 二人の仲が近づいて再び愛しあうんだけど、ヒーローがまたきつい事を言ってヒロインは家に帰ってしまう。 どうやらまた妊娠したようだとヒロインが思っていたら、ヒーローが現れて、子どもができたんだから結婚しようと。 結婚はしたけど、結婚式の日にヒーローは逃げてしまう。 ヒーローはヒロイン母が父に対して持っていた力をヒロインが持つことを恐れているんです。 まあつまりヒロインのことを愛していることを知られたら弱味になってしまうと思っていらっしゃるということ。 だからってそんなにヒロインに冷たく当たらなくてもいいじゃんと思うけど。 結局はヒーローが酔って本音を漏らしちゃって、仲直りできるんですけどね。 なんか酔っているときのヒーローがかわいかった。 ![]() リン・グレアム『情熱の罠』C-581 21歳の誕生日の夜、女友達とはしゃいで遅くなってしまったベラは、車で一方通行の道を間違って走り、高級車に正面衝突した。その相手は有名な銀行家のリコ・ダ・シルヴァだった。彼は服装からベラを売春婦だと決めつけひどく侮辱した。 次の日、車の保険が更新されていないことを知りベラは打ちのめされた。仕方なく銀行にリコを訪ねた彼女。彼がボディーガードを解いた一瞬の隙に二人は誘拐されて・・・ ![]() ![]() で、ボディーガードを解いてしまって誘拐される羽目に。 頑丈なコンテナに閉じ込められて、最初はヒロインのせいだとかぬかすんだけど、まあ反省も出来る人。 元々惹かれあっていたので、二人はコンテナの中で愛し合うんだけど、その後のヒーロー最悪。 まあ、ヒロインが遊んでいる女だと決め付けてましたからね。 なんかHQってこういうヒーロー多いよなあ。 結局は自力で逃げ出して犯人も捕まるんだけど。 その後、ゴシップ記事のことなどごちゃごちゃあって、二人は一ヶ月一緒に暮らしてみることに。 お互いに気持ちが近づいていい雰囲気だなあと思っていたら、ヒロインの妊娠が発覚。 ヒロインの妊娠を知ったヒーローは子どものために結婚しようと言うんですよ。 ヒーローは前の奥さんが浮気性な人で、子どもを亡くしたという過去があって、もう子どもは要らないと思っていたけど、子どものためには結婚しなければとか言って。 ヒロインとしては子どものためじゃなくて、自分を愛しているから結婚して欲しいと言って欲しいんで。 なんかこういう話多いなあと思いつつも、ヒロインに感情移入して泣けちゃうんだけど。 最終的にはハッピーエンドなんだけど、ヒーローも回りくどいことしないで言葉で表現してよって思っちゃう。 まあ、こういうヒーローはなんだかんだ言って好きなんだけど。 リン・グレアムらしい作品でよかった~。 ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|