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カテゴリ:まさに、日記
昨日、待ちに待った夜回り先生こと水谷修氏の講演会に行ってきました。 テーマは「子どもたちの目 輝いていますか ~夜回り先生がいま一番伝えたいこと~ 」 会場には1時間ほど前に到着したのですが、すでに水谷先生はロビーにおられ、サイン会をされていました。さっそく、水谷先生の新刊を購入し、サインをいただきました。
先生は一生懸命サインの手を動かしながら、とっても優しい雰囲気で、カメラ目線はできないけれど写真は自由に撮って下さっていいですよ、というようなことをおっしゃって、私も3枚ほど写真を撮らせていただきました。 講演は・・・持っているDVDを何度も観ているので雰囲気はわかっていましたが、生の声というのはさらに説得力があり、1時間半ずっと水谷先生の目を見続けていたような、まばたきすることを忘れていたような、そんな空気の中で聞いていました。 内容は、もう、本当に辛い・・・。主に小中高生を中心とした、薬物汚染、リストカットの実態。子ども達がどんな生い立ちを経てその魔のような世界に堕ちていくのか、その責任は大人と社会全体であることを、非常に説得力をもって聞かせていただきました。 その地獄へ堕ちていった想像を絶する子ども達の苦しみを、何人かの子どもの事例を実際にあげて話をされました。 これは、悲しいとか可哀想とかいうより、本当に辛い、悔しいやりきれない思いできかせていただきました。そして、いかに自分自身が明るい世界で生きているかということも思い知らされましたね・・・。 ただ、辛い話ばかりではなく、水谷先生の力により7割の子ども達は更生し、幸せな道を歩くようになったという話から、やはり具体的な事例を話してくださいました。それがあるから今の自分の活動をやめることはできないのだと。
水谷先生は何年も前から悪性の腫瘍とともに生きておられ、今はどんどん悪化して週に2回腹水を抜きながらの生活だとのこと。痛みもひどくなっているとのこと・・・。 そんな身体で1年中日本全国をまわり、とにかく多くの人に伝えようとまさに命がけの戦いを続けておられます・・。 貴重な話の中から心に残ったことを少しだけですが紹介しますね。 ・ 親になるということは子どもを産んだからなるのではない。子どもから「産んでくれてあ りがとう。お父さんお母さんのこどもでよかった。」と我が子が言ってくれて初めて親になるのです。教師も同じで資格をとり教壇にたったから教師になれたのではない。生徒から「先生に会えてよかった。ありがとう。」と言われて初めて教師なんです。というような話をされました。保育士である私も、同じです。 ・ おじいちゃんおばあちゃんが会場におられたら是非お願いしたい。 金曜の夜と日曜の夜にお孫さんに電話を入れてほしい。そして遊びにおいで、とか優しい言葉をかけてやってほしい・・・。なぜか? 心を悩ませている子ども達にとって金曜の夜は月曜からいじめ続けられてもっとも心が疲れている。日曜の夜は明日からまた毎日イジメられる生活が始まるという地獄のような夜である。 心を病んだ子ども達が自ら死を選んだりするのはこの金曜の夜と日曜の夜が圧倒的に多いのだそうです。 そして、何度か会場に来ている子供たちにも質問しておられました。今まで家の人から褒められたことと叱られたこととどちらが多いか?というようなことを。 もちろんほぼ皆、叱られたことの方が多い、と手を上げていました。 子ども達が褒められて認められながら生きていく生活と、毎日否定されてばかりで生きていく生活と、一人のその子どもにとってどれだけ大きな差ができていくのか。 子どもの周りにいつも温かい言葉が満ち溢れていたとしたら、非行に走り薬物に依存し援助交際に走り、リストカットで自らを傷つける・・・そんな子どもになっていくだろうか。そういう話はひとつひとつ、一人の大人としてグサリと胸に突き刺さるような思いで聞いていました。 私には水谷先生のような行動は到底できないけれど、何ができるのか・・そういうことを考えずにはいられませんでした。 おそらく会場にいた大半の人はそう思ったのではないでしょうか。 私はもう一度自分の仕事というものを考え、確かに私の周りには、たとえばお父さんお母さんとの関係がけっしていいものではないこども達もいます。でも、私は少なくとも園に来ている間その子ども達を温かく愛情をもって包み込んでやることはできる。大事なのは、子どもが「大人」を信用できること。そのことも水谷先生がおっしゃっていました。 絶対に信用できる大人が自分の周りにはいるんだということを子どもが実感していること。自分は絶対にそういう一人の大人でなければならないし、そういう大人になりたいと思わせていただく貴重な講演でした。 ああ、まだまだ書きたいことは山ほどありますが、是非是非本を読んでほしいと思います。
どこに並べたのか見つからなかったのですが、他にも「夜回り先生」「こどもたちへ」などの著書もあります。一人でも多くの大人が、この先生の本を読み、現実を知る必要があると、そう思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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