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2006/02/09(木)10:44

「フライトプラン」を観てきました。

映画の感想(186)

ジョディ・フォスター主演の「フライトプラン」を観て来ました。この映画は、高度一万メートルを飛ぶ最新鋭旅客機の中の密室劇ですが、試写の段階でちょっとしたトラブルに見舞われました。 それは、本物の航空会社の関係者が、映画の中での客室乗務員の描かれ方が酷すぎるとして、この映画のボイコットを呼びかける等のクレームが有ったと言う事です。詳しく書くとネタバレ気味になるので書きませんが・・・、それ自体、逆にちょっとした前宣伝になったのでは?(^^ゞ飛行機ものだけに、離陸する前に逆噴射してしまった訳ですね。(~_~メ) ■ストーリー転載≫ 【事故死した夫の遺体を故郷のニューヨークに還すため、自身が設計した旅客機に娘のジュリアと共に搭乗した飛行機設計士のカイル(ジョディ・フォスター)。その機内で、居眠りをした隙に突如として娘の姿が消えてしまう。父親の死のショックで情緒不安定になっている娘を心配して必死で探すカイルだが、誰一人として娘の行方を知る者はいなかった。それどころか、娘がそこにいたと言う存在さえも否定されてしまう。孤立無援の中、カイルは娘を捜し求めて奔走する。】 ■公式サイトは≫コチラです。(上映時間:1時間38分) ■感想です。≫ まずは、この映画のチラシや予告編などをチラッとでもご覧になった方は、皆さんあの映画が頭に浮かんだと思います^m^。そうです、あの映画・・・「フォーガットン」です(^^ゞ。「パニックルーム」を思い描いたと言う人もいるかも知れないけど?(^^ゞ、「フォーガットン」は母親だけが子供の存在を信じていて、周りの人間が全てその子供の存在を否定して・・・って言うやつです。「パニックルーム」は、家に押し入ってきた強盗から娘と自身を守る為に戦う母親役でしたね。この「フライトプラン」はその二つの映画を合わせたような映画でした。でも、飛行機の内部構造が見れて有る程度は楽しめましたよ。 この2本の映画は一見同じような展開ですが、「フォーガットン」と違ってこの「フライトプラン」は、後半もサスペンス色を崩さずにハラハラドキドキ感が有りました。ただ私は、前半のストーリー展開は「フォーガットン」の方が面白かったです。でも全体的なバランスからみたら、「フライトプラン」が勝っていたように思いました。最初の導入部分を除いては、殆どあの狭い(と言っても最新鋭の巨大旅客機ですが・・・)飛行機の中だけで進行していくストーリーの割には、飽きずに観れたと思います。 ジョディ・フォスターの演技は、最初からテンション高すぎの感じはしましたけど(~_~メ)。テンションが高いと言っても何も声を張り上げて高揚している場面ばかりと言うのではなく、観客に何の説明もない場面から緊張しまくりの顔ばかりのシーンの連続で、後から思えば「そうだったのか!?」と気付かされるシーンだけど、あまりに唐突な展開が続き、何が起こったのか理解しにくい時系列になっていて、状況の説明不足の場面が多々有りました。 その後の展開へと続いて行く流れでも、主人公の家族としての接点の有るシーンが殆どなかったので、最初のシーンは、一体この母子は、何に怯え、何に神経を尖らせているのかがよくわかりませんでした。生前の父親との生活感を何一つ映像で見せていないので親子としてリアルに感じませんでした。ただ父親で有り夫が亡くなったと言う事だけで、あれ程の怯えを見せられると「ん?父親の存在が謎すぎてよく分からん!」って言う感じになって、あの親子に感情移入が出来にくくなっていました。 ストーリーの途中で、同じ飛行機に乗り合わせていたセラピストが、主人公カイルに対して即席でセラピーを行うのですが、人が人を判断する難しさと危うさを感じましたわ。人間の深層心理を見極めるなんて初対面では到底無理な話ですが、いかにもセラピスト然とした会話の誘導が面白かった反面、恐さも感じました。 自分を取り巻く周りの状況や会話の誘導によって、自らの根底に有る精神のより所が揺らいできて、フッと相手の会話の誘導に乗ってしまう。そして、もしかしたら自分の妄想だったのか!?と内省に向かう。あれって、マインドコントロールに近いものが有りますね。あぁ言うのを、毎日じっくり聞かされて何かに誘導されていたら、自分の信じる物が変わってしまいそうな気がしました(;一_一)。

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