人生はジェットコースター
「人生はジェットコースター」________________「バックマン家の人々」という、大好きな映画があります。現代は「ペアレントスピリッツ」です。1989・監督/ロンハワードです。________________主人公のギル(スティーブ・マーチン)は、40代のサラリーマンです。人生の坂道を登っています。理想の良き親、良き夫になる、という頂上を目指してます。________________ところが子どもは問題児ばかり、妻や両親との間にも次々と問題が持ち上がります。仕事もトラブル続きです。ギルが、子育てと仕事の板ばさみに悪戦苦闘するコメディーです。________________娘の恋人役として、若き日のキアヌーリーブスがでています。________________ギルは、良き親、良き夫になろうと、奮戦努力するのですが、結果は裏目裏目に出ます。そして、映画も終盤にかかると、ギルはついにぶちキレます。「神さま、もういい加減にしてくれ!」という、心境です。上り坂を放棄、一転して下り坂まっさかさまです。________________心の姿勢が、上り坂から、下り坂に環境が変わった瞬間、ギルに奇跡が起きます。________________映画の画面は突然ギルの妄想シーンに変わります。ギルはあまりのトラブル続きで、めまいがします。体が左右に揺れます。どんどん大きく揺れます。________________突然、家族が全員出てきます。家族も全員揺れています。画面の大勢の人がギルを中心にみんなで左右、上下に揺れます。ギルはその不快感に気絶しそうです。________________そのときです。みんなの「キャーッ!」「ウワーッ!」という叫び声です。それが、恐怖の悲鳴ではないのです。とても楽しそうな悲鳴なのです。ギルは、「えっ?!」と思います。________________その瞬間、全員でジェットコースターに乗っているシーンに変わります。みんな楽しそうです。この時、ギルはわかりました。________________「人生は、ジェットコースターのように楽しんでしまえばいいんだ。波風のない人生なんてあり得ない、生きていれば悲喜コモゴモ、波風があるのが当然だ。________________それならば、それを避けようとしないで、それと仲良くしてしまおう。いままでは、それをいやがっていたから、すべてがうまくいかなくなったんだ。それよりも、今日からは、人生の波風、悲喜コモゴモをジェットコースターのように楽しんでしまおう!」________________初めて、ギルに心の底から笑顔が浮かびます。ギルもジェットコースターの先頭で嬉しそうに絶叫します。「ウワーッ!ワハハハハーッ!」ジェットコースターは上下に揺れながら、猛烈な勢いで前進します。みんなで楽しい絶叫の大合唱です。________________人生の波風、悲喜コモゴモを人生の味わいと捕らえたとき、ギルは一気にしあわせになったのです。________________楽しい下り坂とは、こういうことなんです。♪チャンチャン♪