漫画家デフレ
世の中、デフレでモノがどんどん安くなっている。お弁当が250円でも買える。買う方は天国だが、作る方はとても大変だと思う。_________漫画家でも同じようなことが起こっている。不景気で漫画の仕事がどんどん減っている。すると、漫画家が原稿料の大安売りを始めるのだ。今までの半額で描きますとか、1/3でもいいとか言う漫画家がたくさん出てくる。_________漫画家は年々増えていくので、ますますその傾向が強くなる。ひとにぎりの、売れっ子以外の漫画家はどんどん追いつめられている。とくに、シルバー世代に近い漫画家ほど追いつめられている。_________きんまるは、50歳になった時にマンガの仕事がなくなり、やむを得ず、漫画家からはみ出してしまった。なんとか生活していかなければならないので、広告マンガ社で、マンガを作るディレクターにならざるを得なかった。_________最初の三年間は、初めてのことだらけで、いつも心身をすり減らしストレスとプレッシャーの毎日だった。50歳から、初めてパソコンにさわり、なんとかマスターすることもできた。あの時に追いつめられていなかったら、いまだにパソコンとは無縁だったと思う。_________パソコンと出会うことにより、いつの間にか、このブログを書いたりしているうちに、文章を書くのがとても面白くなってきた。マンガよりもはるかに楽しく、速くかけるのだ。そして、いつの間にか、活字だけの自分の本まで出版できた。今でも、ふと思う、自分が本を出したなんて信じられないと。_________漫画家はものすごくたくさんいるが、マンガのディレクターはほとんどいない。だから、とても必要とされている。最初、漫画家をやめたときは、切なかったが、いまでは、そのおかげで、漫画家デフレとは無縁だ。その時には、不幸だと思っても、実は幸福へのターニングポイントだったりする。人生は本当に不思議だと思う。♪チャンチャン♪