プレゼントには期待をするな+4コママンガ
【プレゼントには期待をするな】〈笑訳 歎異抄〉「プレゼントには期待をするな。プレゼントは失望しながらあけろ」【解説】私は、プレゼントや、贈り物をいただいても、期待をしないようにしています。それには、こんなわけがあります。 私が子供のころ、家はとてもビンボウでした。兄弟は4人、兄、私、弟、妹です。貧しい父親は、クリスマスの時期になると、いつも困っていました。なにしろ、4人分のクリスマスプレゼントを用意しなければなりません。おまけに、クリスマスが終われば、すぐに、お正月の用意をしなければなりません。 お正月には、父が、お年玉として、冬用のブルゾンやズボンをプレゼントしてくれていました。 あれは、私が、小学2年生のころでした。クリスマスの朝、私は、目が覚めると同時に、「夜中に、サンタさんがきたかなあ?」と枕もとに置いてあった、靴下を見ました。靴下は、大きくふくれています。まちがいなく、プレゼントが入っています!兄弟全員で、「すごい!なんだろ?」とそれぞれの靴下の中身を確かめました。靴下の中には、〈子供用の足袋〉「が入っていました。お正月用の足袋です。父親は、〈お正月用品〉を〈クリスマスプレゼント〉にしてしまうという、苦肉の策を編み出したのでした。楽しいオモチャを期待していた私は、がっかりしましたが、父親の、「なんとか子どもたちを喜ばそう」という気持ちには、子ども心にも切なくなりました。それにしても、〈はきもの〉の中に〈はきもの〉をいれるなんてねえ(笑)。 そんな父も、いまでは天国です。あ!この原稿を書いていて、今、気がつきました。靴下の中に入っていた父親の気持ちが何にもまして、素晴らしいプレゼントでした。何しろ今でも、クリスマスの度に、このエピソードを思い出すと心がポカポカするんですから。【プレゼントへの期待度を下げると、喜びと感謝が何倍にもふくらみます】