明日の風の吹く場所から・・

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• 青山テルマの物語。

  会社に行くラジオから「青山テルマ」の曲が流れてきた。ふっと懐かしくなって、家に帰ってからＰＶを見た。そして、その声と表情から、また一つ物語が浮かんできた。。－－－イルカの「メイ」の冒険。大きな波が彼女の上に降りかかってきた。入り江のそばの波がまるで大きな壁のように立ち上がるその場所で遊ぶのが、イルカのメイは大好きだった。水の中をあんなにスイスイ泳げるのに、この波の中ではどうしても身体が流されて、どんなに頑張っても、最後はいつも引っくり返されて、その上に大量の波が降りかかってくる。キラキラと砕ける波と、空中で大きく一回転する青空と青い海。海面に叩きつけられる軽い快感と、飛び散る水しぶき、そして小さな虹。何度やっても、一日中そこにいても、メイは楽しかった。でもメイは不思議だった。こんなに青い海の水が波になって砕けるときはなんで白い泡になるんだろう？あんなに細かく砕け散るんだろう？メイの友達はみんな笑ってその質問に答えてくれなかったけど、年寄りのスワミおじさんだけは、嬉しそうにその質問に答えてくれた。「いいかい。メイ。モノには最高に綺麗な瞬間が２度あるんじゃよ。」「一つ目は最高に均整のとれたかたちに並べられた時。そしてもう一つはその綺麗に並べらたものが壊れる瞬間じゃよ。」例えば我々がたくさんの群れをなして泳ぐとき、それは均整のとれた美しい瞬間じゃ。けれど、それが壊れる瞬間、皆が散りぢりに別れる瞬間は、これはこれで美しい。けれど、それぞれ一人になるとそこに群れの美しさはない。太陽が昇り、それが海に沈む瞬間、これは空と、海とそれに挟まれた太陽が均整が取れて非常に美しい状態。そして、その太陽の光が消えた瞬間、これも美しい一瞬じゃ。波だってそうじゃ。今までの平らな状態から一気に立ち上がって、その重みが重力とつりあって、立ち上がって壊れる直前、これが均整の取れた美しい状態。そして、それが水しぶきとなって崩れる瞬間。これも美しい。その美しさを精一杯表現するために砕けた波は白いんじゃ。「ふーん。。」メイは答えたけれど、どこか納得がいかなかった。まあ、信じる信じないはお前の勝手じゃが、ワシはそう思う。それは人生でも同じことよの。人には身体の均整のとれた最も美しい時期があり、それを通り過ぎる。そして身体だけではない、狩猟の技術や、心の美しさにもその最も均整の取れた時期がある。ワシはこの心をどこまでも磨いていって、それが最も美しくなったときに死にたい。そうすれば、その死は誰もがうらやむほどの美しさを持つじゃろうからの。「うーん。。」メイは更にわからなくなった。するとスワミおじいさんは言った。そうじゃ。お前の好きな波の砕ける瞬間の水しぶき。その白い水の塊がいつまでも空から降り続ける場所があるそうだ。その塊を”雪”というらしい。ワシも見たことはないがな。「それってどこにあるの？」目を輝かせて、メイは聞いた。「やれやれ。そこはすごく遠いぞ。ずっとずっと南に行ったところにあるとワシは聞いた。ずっと遠くて、とても寒いとこじゃぞ。」「うん。わかった。」メイは早速南に向けて泳ぎ始めた。どこまでもどこまでも、太陽が傾き、オレンジ色に輝く海の中を、そして、満点の星を海が映している中を。強い潮の流れや、恐ろしいシャチやサメの攻撃をかわし、見たことのない島のそばを抜け、知らない魚たちと話をして、メイは南へ南へと進んだ。やがて、スワミおじいの言ったとおり、海が少しずつ寒くなってきた。メイの身体も少しずつ冷え始め、しっかりと蓄えていた脂肪も少しずつ薄くなっているような気がした。けれど、メイは進み続けた。やがて、氷がメイの身体をかすめて流れてくるようになった。すっかり冷えた海は食べ物も少ない。けれど、小さな魚たちを食べて、メイは進む。そして、ある日流れてくる氷の間を抜けて、ふと空を見上げると、白い無数の塊が振ってきた。メイの尾びれに、背中に、そして目の中に。終わりのない物語のように、その雪は止むことなく振り続けた。メイは泳ぐのも忘れて空を眺めていた。その雪は本当に美しかった。けれど、ずっと眺めているうちにメイはとても淋しい気分になった。こんなに遠く離れて、お父さんやお母さんは今どうしているだろう？一緒に遊んだ仲間たちは？あの楽園のような島と白い波と、青い空は？そして優しいスワミおじいさんは？メイは冷え切って凍りつきそうな身体をひるがえし、雪の中を住んでいた海に向かって泳ぎ始めた。それは来るときよりもずっと長い旅のような気がした。けれど、その旅の間中メイはおじさんの言葉を思い出していた。「均整のとれた最高に美しい姿と、それが壊れる美しい姿。」確かにあの雪はとても美しかった。それは自然の生み出した素晴らしい均整と破壊の姿なのかもしれない。けれど、メイにはどんなに美しい景色よりも、仲間や家族とそばにいることの方が、よっぽど暖かくて、嬉しい出来事だと思った。そして思った。そうだ。例えば家族で一緒にいることとか、仲間と一緒に遊ぶこととか、新しいイルカに出会い、別れ、日々新しい出来事に出会い、感じ、生き、そして形を変え、成長していく。そんな毎日のすべてが均整と破壊なんだ。だからそれに気づきさえすれば、その美しさに気づきさえすれば、毎日は自然の生み出す奇跡のような美しさに負けないくらいの美しい人生を生きていく事ができる。きっとそれに気づいてないだけなんだ。そんな気がしてきた。メイは泳ぎながら、住んでいた海に帰るのが待ちきれないほどになった。一日も休まず泳ぎ続け、そして、帰り着いた。「ただいまー！」見慣れたはずの家族が、仲間たちが、周囲の景色が、今までになく、限りなく美しい世界にメイには見えた。（おしまい）

  Jan 15, 2008

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  彼女と烏龍茶

  「高山烏龍茶」台所にぽつんと置かれた、えんじ色の箱にはそう書いてあった。彼女が置いていった台湾旅行のおみやげだ。もう彼女の帰ることのない冷たい部屋で、僕はお気に入りのガラスの急須に、そのお茶を入れて飲んでみることにした。お湯を注いでから、テーブルの上にひじを立て、中央にあるガラス細工の花瓶を眺めた。花を飾る事を忘れない彼女の残していった花瓶には今も時々近くのスーパーで買った花が殺風景な部屋にわずかに優しい人の気配を漂わせている。今日は花屋の片隅に忘れられそうになっていた黄色い薔薇の花が３つ、窓の外を眺めていた。ほっと一息ついて急須に目を戻すが、ほとんど色が出ないままだ。紅茶のような鮮やかな色を期待していた僕は、少しがっかりしながら、一杯目を同じく透明なガラスの小さなカプチーノグラスに注いだ。透明な液体が注がれて、その向こう側の景色が少しだけゆがんで、グラスからは湯気と素敵な香りが溢れた。水色のチェックのランチョマットが、心の中の深い海の底に沈んでいこうとしている時計の針を少しだけ逆に戻していった。数ヶ月前は、この暖かい湯気の向こうにいつも彼女が笑っていて、その大きな真っ黒の瞳は、潤んだ微笑みに溢れてた。お互いに向き合っているだけで楽しかった。美味しいと言って料理を食べるとホント？と言って笑い、綺麗な花だね。というとそうでしょと言って笑った。そんな暖かい幻が湯気の向こうに一瞬浮かんで、消えた。静かに咲く薔薇の花に向かって深いため息をつき、もう一度お茶を注いだ。そこにはまるで黄金のように輝く液体が広がっていた。うわぁ。。驚いてよく見ると、すっかり開いたお茶の葉が綺麗な黄金色にそのお湯を染め上げたらしい。一気に中国の王侯貴族になったような気持ちになって、素敵な香りとともにお茶をすする。なんだかそれだけで幸せな気分になる。そして、目をつむってそのお茶を味わっているうちに涙が頬を伝った。このお茶は彼女なんだ、と思った。気づかない間に素敵なプレゼントを準備するところも、こちらが気づくまで黙っていて、驚く自分に微笑むところも、ありったけの思いを詰め込んでぶつかってくるところも、かけがえのない暖かさと優しさで僕を包んでくれるところも、そしていなくなった後に寂しい気持ちを抑えられないところも。。そっと目を開けると、お茶の中に頬を伝った涙が落ちて黄金色の海の中に溶けていった。。僕は夜の空を眺める薔薇につぶやく。彼女が、幸せでありますように。。

  Jan 7, 2008

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• そばにいるよby青山テルマ。

  そばにいるね。（青山テルマ feat. Soulja）http://jp.youtube.com/watch?v=evFnE4YAV8Q&feature=relatedここにいるよ。　（Soulja feat. 青山テルマ）http://jp.youtube.com/watch?v=WuNwTO9vSdM&feature=relatedそれだけの事をテーマにした歌なんだけれど、今の自分にはとても優しく心に響く曲で、ただ前向きに。じゃなくて、思いは伝わらないけれど、心は繋がっていて、けれどやっぱりそばにいたいよ。みたいな、素直な思いを聞いているだけで、なんだかホッと心の中にオレンジ色の灯りがともるような嬉しさを感じられる。そんな、降り始めた雪のような心を伝えられる誰かが、いたらいいな、と思う。そして夜の窓の外を見つめて、俺はなんでここにいるんだろうな。なんてふと思う時。いつも忙しくしていて、ただそんな毎日に埋もれながらそこでの生活がいつしか自分らしさと勘違いして、時の流れに任せて生きているなら、しっかり立ち止まりたい。明日からまた仕事が始まる。自分の心に目をつむらないように、頑張ろう（笑）。

  Jan 6, 2008

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• ２００８年！！

  明けましておめでとうございます！！今年もよろしくお願いします～～！！！ということで、まずはやっぱり今年の抱負かな。ということで考えてみました。テーマ：今年こそ！１．自分らしく、威風堂々と胸張って生きる。２．けど、絶対調子に乗らない。３．声を出して、情熱を維持し続けること。４．周りのみんなを大切にして、大切にされることに感謝できること。というわけです！１．は今年が明けてすぐに家族で初詣に向かって並んだ神社の境内で思い浮かんだこと。なんだか当たり前だけれど、本当の自分らしさ、を追及して、どんな形でも、自分に笑われることないような、そんな生き方にしたいな。その言葉として浮かんだのが”威風堂々”それくらい思いっきりいきたい！２．そう思いながらお参りをして、その後おみくじを引いたら、”中吉”！そうだそうだ。あんまり堂々と行き過ぎて我を見失うと、絶対ひどい目に会うから、おごらない事！調子に乗らない事！それをいきなり神様教えてくれたのかい。と感謝。３．今まで、というかいつも色んな思い付きや、未来像を描くし、それに向けて進むんだけれど、途中でくじけたり、立ち消えになること多いから、それを貫くためにどうしたら？が昨年の課題で、いろいろな人からの情報収集の結果・・でっかい声で、それを自分の本能に焼き付けるのが一番いい！という事がわかったのでそれを実行！情熱よ！いつまでも。４．そんな中でやっぱりみんなが笑って、一人ではできないいろんなことを実行していきたい。だから本当に周りにいる暖かな人たちを大切にしたいし、その人たちがいること、それ自体に感謝をしたい、尊敬していきたい。ありがとう、っていいいながらお互いに成長していきたい。というわけで、今年も頑張ります！！よろしく！！！

  Jan 3, 2008

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• 大晦日。。除夜

  実家の部屋、こたつに入り”華麗なる一族”の再放送を見ている。大晦日になると、歴史を振り返りたくなる。外を見ると雪が舞っている。まだ遠くの山にも雪は積もっていないようだ。強い風で雪は横に、上に、下に、舞う。この家はどれだけの人の歴史が作り上げたものなのか。この日本はどれだけの人の想いが積みあげられて今あるのか。この大地はどれだけの人の夢と希望が眠っているのか。この地球はどれだけたくさんの生き物の生と死を眺めてきたのか。激しくなる雪の勢いの中で、春の息吹を待つ熱い心と、雪原の中で鋭くその先を見つめる狼の瞳を持って巨大な歴史の中の一つのかけらとして強く生きたい。除夜の先にある未来を見つめて。みなさん良いお年を～。素敵な２００８年が訪れますように！

  Dec 31, 2007

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• 雨の粒。

  今日。やっと一年の仕事が終わり、明日からはしばしの休みだ。というのに、外は雨。ひっそりと静かな事務所を出る時にも窓を打つ雨の音がして、車へ向かって少し走っただけで身体はしっとりと雨に濡れてしまった。けれど、今こうして暖かいカフェの中にいて、全面ガラス張りの窓から街灯に照らし出された雨を眺めていると、少しだけ幸せな気持ちになれる。それはやっと雨宿りの場所を見つけた小さな子猫のようだ。パスタを食べた後、ホッと一息ついているとコーヒーが運ばれてきた。今日は多めにミルクを入れて飲むことにした。バックに静かにかかるジャズの定番。けれど、ぼんやりと雨の町を眺めながら自分の頭の中に流れてきた音楽は、サザンオールスターズの「ミス・ブランニューデイ」の始まりに流れるシンセサイザーの音だった。宇宙の中で電子の弦をはじくような軽快なそのリズム。高い空からに水の粒がスローモーションのように落ちてきて、それが虹のような七色の輝きを放ちながらはじけ、一瞬で煙のような水しぶきになって空中の中に消えていく。心の中が何か暖かいもので満たされていき、ほんのりと染まる朝焼けに恋をした日々を思い出す。ほんのわずかに暖かい風が、冷えてけだるい寝起きの身体を優しくなで、まるで身体の表面の細胞がプチプチとはじけるように新しい自分を生み出そうと目覚め始める。ふいに一瞬の風が僕の前で渦を巻き、花びらが美しい輪を描き舞い上がる。僕は知る。この風も花びらも、僕への一つのメッセージなんだと。心を澄ませば聞く事のできる物語なんだと。”一粒の雨さえも、心に虹をかけられるんだ”と。

  Dec 29, 2007

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  ガチョウのスイートと渡り鳥のキース（その３）

  昨日まで続いてきた物語の最終話です。ここまで読んでいただいてありがとうございました！「・・それじゃあ、君にとっての幸せな生き方っていうのはなんだい？」キースは訪ねます。。。「え？それは。。だから。。あちこちの町に行って。。。」「それは幸せになるための一つの手段だろ？ここにいたって、たくさんの鳥たちには会えるじゃないか。こうして話だって聞く事ができる。遠くの町の話だって聞ける。それに、美しく空を飛べなくても、君には美しい羽やくちばしがあるし、さっき君が湖に向けて流していた涙はこの世のものとは思えないくらい美しかったよ。」「きっと君はね。今の場所から逃げ出したいだけなんだよ。ここじゃないどこか遠くに行けば幸せっていう宝石が転がっていて、それを拾えば幸せになれると思っているだけなんだよ。」「僕はね、もうずいぶん長い間旅を続けているから、君のそういう気持ちもわかる。もしそう思うなら、旅に出てみるのもいいと思う。けれど、どんなに長い距離を飛んでも、生まれた場所からどんなに離れても、今までに見たことのない景色の前に立っても、決して幸せは転がってなんかいないんだ。今いる場所に幸せを見つけられない鳥には、決してどこか違う場所での幸せなんてない。どこまでも続く幻を追い続けるだけになるんだ。」「でも。。」スイートは言いました。「そんなの空を飛べる翼を持って、美しいあなただから言えるのよ。」キースはにっこりと笑って、ゆっくりとスイートの前で閉じていた翼を広げました。月明かりにはっきりと照らされて、そこには数え切れないほどの深くて痛々しい傷跡が残っていました。しかもよく見るとキースの足は指が一本なくなっていました。唖然とするスイートの前でさっと翼を閉じてキースは言いました。「わかるかい。旅を続けるということはそれだけで代償を払うということなんだ。僕らは身体中の痛みを抱えてみんな飛び続けているんだ。でもね、これは僕らの誇りなんだ。きっとみんなそう思ってる。この傷は僕らが今までどんなに深い傷を負ったとしても、決して生きる事を諦めなかった強さの象徴なのさ。」少し寂しそうにキースは言いました。スイートは呆然としながらキースに訪ねます。「どうして？どうしてこんなに身体がぼろぼろになっても生きていかなきゃいけないの？どうしてこんな痛い思いをして飛び続けなきゃいけないの？」スイートは、半泣きになりながらキースを見つめます。「さっきも言ったけれど、この痛みは僕らの生きている証なんだよ。そして、それを乗り越えたから、こうして君にも会えた。こうやって、美しい湖のそばで月の光を浴びて、風の音を聞いて、そして、誰かと心から真剣に話が出来る。それだけで、僕は幸せだと思うな。」「ねぇスイート。僕はね、幸せっていうのは自分の周りにまるで銀河系の星たちのように限りなく溢れていると思うんだ。けれど、見つめないとそれは見えない。感じようとしないと感じることはできない。真っ暗のままさ。何よりの幸せは、まずは君が生きる事を諦めないことだよ。君はあの銀河系の星の中の一つなんだ。あの星たちがみんな生きる事を諦めたら、この空は暗闇になってしまうだろう？」スイートはもうただぼんやりとキースの話を聞いていました。自分が銀河系の中の星の一つ。。そう思うと少しだけ自分がいとおしいような気分になってきました。少し光の宿ってきたスイートを見つめて、キースは微笑みながら続けました。「スイート。君は本当に素敵だよ。だから、目の前に起こった悪い事ばかりに心を奪われないで欲しい。季節に四季があるように、物事にはたくさんの見方がある。その一面だけを眺めて、それが真実だと思うと、世の中はやがて灰色になるだろう。けれど、春が来て花が咲き、夏に緑が溢れ、秋には山が黄金色に染まり、冬にはすべてが静けさの中で白に埋まるように、すべての物事には様々な変化する真実がある。それを感じ取れたなら、君はもっと強くなれるし、人生はもっと素敵になる。必ず。」「だから、僕が来年この湖に帰ってくるまでに、この湖のほとりで君が感じ取った様々な出来事を教えておくれ。僕はその代わりに旅の途中での出来事を話すよ。いいね。約束だよ。」スイートはキースの微笑みにただ頷いて応えるだけだった。けれど、これから何か素敵なことが起こりそうな、そんな予感がしていたのでした。そして次の日の朝焼けとともにキースたちは次の目的地へと旅立ちました。スイートはそれを見送りながら、今までに見たことのない美しい朝焼けを見つめ、来年帰ってくるキースへの話の最初のページとして、しっかりと心に焼き付けたのでした。今日から始まる、まだ見ぬ幸せを探す旅へ出るために。おしまい。

  Dec 28, 2007

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  ガチョウのスイートと渡り鳥のキース（その２）

  （昨日に続いて、ＮＨＫのあるテーマから作った物語です。。）ウゥウゥ。。泣き続けるスイートに一つの影が近づいてきました。それは渡り鳥の一種の、ツグミのキースでした。泣き続けるスイートに向かってキースは優しく話しかけました。「ねぇ。」ハッと顔を上げるスイートに暖かく微笑みながらキースは続けます。「何が悲しいんだい？」スイートは思わず、今までの経緯を洗いざらい話そうとしましたが、結局それでまた心が伝わらなかった時に落ち込む自分が嫌で、とっさに嘘をつきました。「え、えぇ。あの、お母さんに叱られて。。」スイートは自分でもバカらしい嘘だな、と思いましたが、キースは優しくそれに答えてくれました。「ふーん。そうなんですね。大変だったんだね。」少し首を傾けながら、優しく見守ってくれるキースにスイートは嘘をついたことを後悔しましたが、もう仕方がありません。言葉に詰まったまま、じっと黙っていると、キースの方が口を開きました。「僕はね。君たちのような生き方が羨ましいんだよ。」「えっ！？」スイートは驚きました。何が羨ましいんだろう？？。キースは続けました。「僕はね、君のように叱ってくれるお母さんもいない。。」「・・・」「いつもずっとずっと飛び続けて、一箇所に留まることがない。だから、自分の家だってないし、家族だって、すぐにばらばらになってしまう。僕たちは次の目的地に到達しなければ、生きてはいけないから、たとえ家族だって、途中で群れから離れたら、それを見捨てて飛び続けるしかないんだ。。悲しい宿命だよ。」ずっとずっと遠い目をして、キースは言いました。「それにね。僕たちはいつも時間に追われている。エサのある、落ち着ける場所に行っても、いつも風の向きと匂いを気にして、誰かが飛び立てば必ずそれについていかなくちゃならない。群れを離れることはそのまま死を意味するからね。」「でも、そういうのって格好いいな。」スイートはポツっと呟きました。するとそれを聞いたキースは突然大きな声でスイートに怒鳴りました。「何言ってんだよ！！」「変われるものなら変わってあげたいよ！けどね。僕たちは僕たちの生き方しかできないんだ。どんなに辛くても、渡り鳥として、群れをつくり、次から次へと湖を移動していく。その間でどんな辛い別れがあっても決して振り返らない。それが、僕らの決められた生き方なんだ！」キースは少し涙を浮かべながら叫んだのです。けれど、スイートも言い返しました。今までこんなに大きな声で怒鳴られた事はなかったのですが、嫌、なかったからこそ、何か言い返さないと、と思ったのかもしれません。「それでも私はあなた達のことが羨ましい！私はもっとあちこちの町へ行って、たくさんの鳥たちに会って、美しく空を飛んで、そして死んで生きたいの！」ハァハァ言いながら興奮したスイートは言いました。「・・それじゃあ、君にとっての幸せな生き方っていうのはなんだい？」キースは訪ねます。。（明日の最終話へ続く）

  Dec 27, 2007

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  石田衣良さんの童話つくりを見て。

  ＮＨＫテレビドキュメント”考える”で小説「ウェストゲートパーク」でも有名な、石田衣良さんの思考プロセスに迫るという番組をやっていた。http://www.nhk.or.jp/tamago/program/20071225_doc.html彼に与えられたテーマは「自殺願望の少女に自殺を思いとどまらせる童話」を書くこと。制限時間は48時間。もちろん通常の仕事あり、インタビューありの中でだ。それに加えて辞書の中から無作為に選んだ単語”ガチョウ”、”光学”、”草書”の３つの単語を使用すること。とても興味を惹かれて見ていたら、石田衣良さんの日常の発想方が出ていた。「僕はあるところまで真剣に考えて、もうこれ以上考えられなくなったら、それをもう一人の自分（潜在意識の自分）に投げちゃうんです。そうするとしばらくすると自動的に答えが返ってくる」そんなような事を言われてました。うーん。すごいな。でもよくわかる。そう思って、まずは自分も同じテーマで童話を書いてみよう！という事でテレビが終わってから書き始めて２時間か、３時間。こんな物語ができました。長くなっちゃったので、３話くらいに分けて載せます。－－－－「ガチョウのスイートと渡り鳥のキース」山に囲まれた、その湖には、いつもたくさんの渡り鳥が集まっています。遥か北の国から来た雁の群れ、ツグミ、ユリカモメ、マナヅル。。。それぞれに様々な色と形の羽を持ち、そしてどこか誇らしそうでした。彼らは色んな土地での自分たちの経験した出来事を楽しそうに話していました。異国での食べ物の話、そこで出会ったたくさんの鳥たちの話、そしてそこでの恋愛や、武勇伝など、夜が明けてから日が沈むまで、まるで尽きる事のなく湧き続ける泉のように、彼ら楽しそうに話し続けていました。そして、時に一斉に舞い上がり、その水の上に書道家の描く草書のような美しいラインを水面に残して飛び上がっていく彼ら。その鳥たちの群れを羨ましそうに眺める一匹のガチョウがいました。彼女の名前はスイート。生まれてからずっと、その湖のほとりに住んでいました。彼らのように遠くに行ったことがなく、湖で泳ぐ事が出来ても決して飛べない羽を持ったスイートにとって、羽はまるで悲しい鎖のように思えたのでした。私もどこか遠くへ飛んで生きたい。旅をして、たくさんの景色を見て、たくさんの不思議な生き物たちに出会って、そして素敵な恋をしたかったのに。。。どうして私の羽は空を飛べないのかしら。スイートはいつも渡り鳥たちのやってくる季節になると悲しくなりました。そして、湖の隅に隠れ、遠くから彼らの楽しそうな会話を聞いて、淋しく頭を垂れるのでした。ある日のこと、スイートはそんな自分にもう耐えられなくなりました。飛べない羽を持ったまま、この湖のほとりでただ生き続ける自分の人生なんて、なんの価値もないような、そんな気分になったのです。スイートはそれまで垂れていた頭をスッと持ち上げ、自分の死に方を考えることにしました。どんな死に方なら美しく死ねるだろう？どうせ死ぬなら綺麗に死ぬ方がいいな。そう思いました。できるだけ苦しくなくて、美しい死に方。。。スイートはまず溺死することを考えてみました。大きな石を足で抱えて、湖に沈もうとしたが、苦しくなってついつい羽をばたつかせてしまい、途中まで沈んで石を離してしまいました。はぁはぁ言いながら岸に上がったスイートはこのやり方はちょっとまずい。と思いました。ずっと石を抱えてなくちゃならないし、息が出来ない苦しい時間がかなり長く続く。その上、羽をばたつかせると周りの鳥たちが何事かと思って寄ってきて、なんとも格好悪い死に方になってしまう。。。仕方なくスイートはやり方を変えることにしました。高い木から垂れ下がったツルで首をつろうと考えたのです。けれど、これもやってみたのですが、ツルの長さを調節するのが難しいし、せっかく調整したツルもスイートが思いっきり首を引っ掛けてぶら下がると切れてしまったのです。これも苦労するわりには全然格好よくない。スイートは思いました。そして次に考えたのはオオカミに食べられる事です。ちょっと怖かったけれど、仕方がありません。オオカミニにまっすぐ立ち向かって行って、食べられたなら、もしかしたら勇敢なガチョウということで、みんなの間で有名になるかもしれない。そしたら、死んで花道、そんなのもいいかも。スイートはそう思ってちょっとだけ死ぬ勇気が湧いてきました。そこで、スイートはわざとオオカミのいる通り道をふらふらと歩いてみたり、ばさばさと音を立てながら夜のオオカミのいる丘でダンスを踊ったりしたが、一向にオオカミはやってきません。なんだか途中でバカらしくなったスイートでしたが、少し日が翳り出した夕暮れ時に、一匹のオオカミがスッとスイートの前に現れたのです。その姿は美しく、そして残酷でした。スイートは一気に全身の毛が縮み上がって、身体が動かなくなるのがわかりました。けれど、ただ食べられるんじゃなくて、立ち向かったガチョウ、になるために、ただそれだけのためにスイートはガガガガガァーと叫びながらオオカミへ向かっていったのです。驚いたのはオオカミの方で、突然叫びながら体当たりしてくるスイートに思わず身を翻し、丘の上へと帰ってしまいました。スイートは嬉しいやら悲しいやら、複雑な気分でしたが、日が沈んで辺りが真っ暗になり、やがて美しい月明かりが湖を照らし出す頃になって、とてつもなく悲しくて、寂しい気持ちになりました。私は何をやってもうまくいかない。死ぬ事すらうまくできない。この羽のように中途半端な勇気しかなくて、誰にも気持ちをわかってもらうことすらできない。今まで生きていて楽しい事って一体何があったんだろう。この先何をしていくことができるだろう。私が生きていなくても世の中なんて何も変わらなくて、そんな世の中で私がこんな辛い思いで生きていくことに、何の意味があるんだろう。たくさんの想いがスイートの心にこみ上げてきて、いくつもの涙になってその目から溢れ出ました。次々と溢れ出る涙はスイートの頬を伝い、くちばしを伝って、湖へと流れ込みました。その湖の水と、スイートの涙が月の光を受けて、何本もの光線を生み出し、それはまるで光学の生み出す素敵な奇跡のように、スイートの身体を美しく照らしたのでした。（つづく）

  Dec 25, 2007

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  夕陽に包まれた　時のたまご。

  この前ドライブに行った時の帰り道の空。こんな空を追いかけていると頬が赤らんで、目の周りが熱くなるほどに嬉しくて、肺がその機能を止めようとするかのように胸がぎゅっとなって、心が空に舞い上がり、地平線へ向けてハンドルを握る自分を見下ろして、永遠にこの時が止まればいいのに、と思う。夕焼けの空は、まるで母のお腹の中にいた時のような、どこまでも包まれた無限の安心感と、やがてはそこから一人の人としての命を生きる怖さとを合わせ持っているような気がする。止まれない時の中で、戻れない子宮での時を思い出し、そして人は暗い夜を越えて明日を生きる勇気を紡いでいく。

  Dec 18, 2007

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• 虹のオマージュ。

  朝の混雑した道路。空気の中に立ち込める眠気を吹き飛ばそうとする躍動する何か。ざわざわとしたそのエネルギーが心の中にゆっくりと流れ込んでくる。まるで手馴れた革靴職人が縫い合わせる糸のように、一瞬の迷いも無く先を急ぐ車たちがいくつもの車線をすいすいとすり抜けていく。重い空気を押し分けながら少し無表情に進む人々のその先には、いつもの日常という大きな壁が待っていた。僕もその大勢の中の一員でしかない。言葉を並べるラジオを聞き流し、信号の数を数え、交差点の先の抜け道へと車を操る。進んでは止まり進んでは止まる。はるか先のトラックの群れの向こうを眺め、隣の車とセンターライン越しの駆け引きを続ける。けれど、今日。灰色の空気の先、長いストレートの３車線の先にあるカーブを曲がった瞬間に、僕の目の前からすべての車が消えた。トレーラーも、乗用車も、トラックも、まるで取るに足らない小さな存在になった。その先には、大きな虹がかかっていた。朝日を受けて、空気中に散らばった小さな霧のような雨粒を反射して、カーブの先の橋の上を起点にして、その横の高層マンションに向かって、まるで大きな屋根をかけるように、少しほっそりとして、消えそうで、けれど鮮やかにその虹はしっかりとそこに存在していた。誰のためなのか、何のためなのか、わからないままその虹はそこにあった。そしてその虹は、僕の心を乾いた灰色から、色のついた温かい世界へと結ぶやさしい音楽となり、身体中に降り注いでいった。。

  Dec 7, 2007

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• 夜空。

  久しぶりにいつもの喫茶店に行った。久しぶりにいつも笑顔のバイトの女の子に会った。ゆっくりとまるで山の合間に溜まった靄（もや）が流れていくように、ゆっくりと時間が流れていく。やがて星が流れるようにして集まり、宇宙は一つのジューサーのように渦を巻き、測り知れないほどいい気な何かを生み出そうと回転を始める。。巨大な力にすべてのものがやがて飲み込まれていく。が、それは終わりではなく、始まりへ向けての大きな胎動だった。すりつぶされた星たちがキラキラと輝きを撒き散らしながら、恐ろしいほどの勢いで、あるものは渦を巻き、あるものははじけ出され、宇宙は光で満たされていく。赤や青や、黄色の色とりどりに。そしてやがてそれは白い輝きへと統一されていき、長い尾をひき、その残像だけを残し消えていく。。激しく、静かに、溶けるような美しさで、その星たちは闇を彩り、やがて目に沁みるほど美しい一つの星雲を作り出す。生まれたばかりのため息をつくような、そして心臓が痛くなるくらいの初々しさで宇宙の中に一つの新しい明日の世界が生まれる。みんなに祝福されながら。。夜の空には、どこかにそんなドラマを隠している。。だから美しい。そう思う。　

  Dec 6, 2007

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• 映画という人生の数々。

  近くのレンタルビデオ屋の1本１００円セールで、僕の映画熱は突然過熱した。”ANGELA”の中に感じたこと。それは本当の自分を見つめて愛してあげて、ということ。そして、そんな自分の人生を決して諦めないで、ということ。どんなに青く澄み渡る空も、それを見つめる瞳がなければ、決して見えないから。”リトルイタリーの恋”それは、周りの評価や、今までのことにこだわらないで。本当に自分の目の前の出来事にしっかりと向き合って。解決できないことなんてないから。恋には、運命と、それを受け入れる勇気が必要なの。”銀色の髪のアギト”人として許されない行為にも、決して怒りではなく、静かな激しさで立ち向かいなさい。どんなに科学が進歩しても、人は自然を支配することは決して出来ない。自然とともに生きることしか。なぜなら、人も自然の一部なのだから。”Sugar＆Spice～風味絶佳”恋をして、誰かを思いっきり好きになって、強くなれ。少年よ。恋をして、誰かの胸に飛び込んで、美しくなれ。少女よ。少年や少女の恋も、７０を過ぎた大人の恋も、それを飾るすべてのものを削ぎ落としてしまった後に残る、真実は、きっと変わらない。“エヴァンゲリオン”孤独と自分を見つめ続けたものだけが持つ不思議な力。そして、3rdチルドレンは敵とだけではなく、自分の心とも戦っていく。誰もが持つ幼いころのトラウマや、抑えられない衝動や、怒り。寂しさと捉えられない心を抱えて、いつも人は彷徨う。情報がどれだけこの空を横切っていっても、人は誰かの差し伸べる手なしには生きれないから。

  Dec 1, 2007

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  カチカチ刻む時計の音。

  ＡＰＩＴＡの中にあるＬｅＣａｆｅｔｏｎで、サンドイッチを食べて、お勧めのピーチティーを飲む。ふっと自分の腕を見ると、そこには先週の水曜日の夜に届いたスケルトンになって、歯車の一つ一つが見えるＣｏＧｕの白い腕時計が時を刻んでいた。。　COSIMO GUCCI両面スケルトンウォッチCG-3001M-WHそのオートマチック（自動巻き）の小さなたくさんの歯車達をめまぐるしく回転させながら、彼らは懸命に時を刻む。まるでこのゆるやかな夜の一時を振り返ることもなく大切な仕事に向かう鍛冶屋のよう。その針の動きを見ているうちに、それがどこかで見た動きであることを思い出した。それは。。まだ子供のころ、大きかった父の腕にあった時計がカチカチと音を立て、いつも正確に時を刻んでいくのがとても不思議で、ねだって借りては耳にあててその音を聞いて、それから振ってみて、覗き込んで、まるで鼓動のようなその秒針の音をいつまでも聞いていた。人の思い出は不思議だ。ある時突然、まるで古びた書棚のホコリをかぶった一冊の本が目の前に落ちてきて、そのページを開くように、もうすっかり忘れていた、何でもなかったある日の一ページを映し出してくれる。思えばあの頃の時計の針の一秒ずつが積み重なって、今がある。今はもう父もいない。その頃の時計だって、きっとずっと前に我が家からは消えてしまったろう。けれど、僕の細胞は小さな生と死を繰り返しながら、僕の人生のすべての一秒を覚えている。そう思う。だから、今の一秒も、この先の一秒も僕の人生なんだ。当たり前だけど。そんな今日に感謝。。

  Nov 17, 2007

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• 一番幸せな時。。

  行けなかった同期の飲み会の親友に電話をして、１２時まで開いている松坂屋で明日の朝食のパンを買う。いつものようにマンションの階段をのぼって６階の部屋へ。窓際に置いていた、水をやり忘れていたニチニチソウがしおれかけていた。慌ててコップに水を注ぎ、ごめんね、と話しかけるように植木鉢に水を注ぐ。ふと顔を上げると、ベランダの手すりに巻きつけたクリスマスイルミネーションがゆっくりと青と城の点滅を続け、薄暗い部屋と夜の街をつないでくれる。まるで一日の疲れをはぎ取るように、一枚ずつ服を脱ぎ、時計を外す。さっき買い物した台所のスポンジとトイレの芳香剤をしまい、レンタルビデオで借りたＭＩ：３を今日は見ようと思う。りんどうを一輪挿しにした透明なガラスのボトルの前に飾った夜の東京タワーと月の絵葉書を眺めながら、忘れかけていた夢のカケラを少しずつつなげてみる。今日は金曜日。ボジョレーが解禁になったとニュースの声がする。冷蔵庫を開けると買いだめしたヨーグルトと友達にもらったワインがあった。パソコンにＤＶＤをセットし、たくさんのめくるめく新着映画の予告を見ながらワインを開け、ヨーグルトを食べる。絵葉書の東京タワーが、ゆっくりと回り始め、都会のざわめきの中に僕の魂は泳ぎ出て行く。赤いボージョレ・ビヴィラージュが注がれたグラスは、今宵どんな夢を見させてくれるだろう。。さて、寝室で映画を見ることにしよう。一週間のしがらみから解き放たれ、子供のような瞳で明日の朝の光を夢見て、どこまでも広がる未来と、優しい地球のささやきに包まれながら眠りにつける。なんて幸せなんだろう。この時間が一番好き。。

  Nov 16, 2007

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• 風見鶏のような真っすぐな心

  最近ＹＯＵＴＵＢＥをサーフィンしながら音楽を聞きながら、パソコンに向かっている。少し前にリリースされたコブクロの「蒼く優しく」を聞こうと思って探していると、コブクロの曲がたくさんあったので、なんとなく古い曲とかを聞いていた。そしたら、「風見鶏」という曲があって、それを聞いていて、最初あれっ？と思って、もう一度聞いて、それからもう一度聞いて、涙が出そうになった。こんなブログで書いていいかどうかわからない自分勝手な受け取り方だけれど、先週の金曜日にブログに書いた、生きることの幸せと迷っている自分の心にシンクロして答えているような歌詞がそこにはあった。。金曜日のブログでは、こう想った。”朝は生きている喜びとともに始まり、夜はこの地球（ほし）への愛とともに終わることができたら””風見鶏”の最初の歌詞はこうだ。向かい風を探す風見鶏のように　真っすぐ時代と立ち向かい生きてゆきたい逃げださないように　流されないように　心に深く深く。。突きたてた風見鶏そして次のサビで、朝焼けに飛び立つ渡り鳥のように　幾重の願いが空の果てに弧を描くよたたずむ風の跡、辿ればどこかできっときっと待ってる　君想う。。'Cause　I　believe　my　dream..まるで、高い塔の上に立ち、広がる街や緑の丘を見下ろしながら、冷たい風に真っすぐと向かっている風見鶏に自分がなったような気がして。。どんな時も、いつもいつも真っすぐ、自分の心に正直に前を向いていたくて、けれど、時にその心を失いそうでもがいている自分に、言われているような気がした。そして、暗い夜が明け、東の空が赤紫色に染まり始めるころ。冷たい羽をまずはそっと揺らしてみて、その後一気に力強く飛び立つ渡り鳥になったような気がして。。今日という日の始まりと共に旅立ち、もう同じ場所には戻れないことも、力尽きれば自分の命さえ失うことも知っているようで、それでも、自分の未来の姿を信じ続け羽ばたく自分になりたくて、その先に帰るべき暖かい場所が欲しくて、うなっている自分のことのように思えた。まっすぐに生きていくというのはこういう事だよ。そう言われた気がした。自分の心の中の風見鶏はしっかりと風に向かっているだろうか・・？http://www.youtube.com/v/8CPRCmUA-qQ&rel=1

  Nov 13, 2007

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  クリスマスに向けて！

  昨日アピタでクリスマス用のイルミネーションを買った。6480円。げげっ。どうしようかな、という値段だったけれど、屋外用のブルー＆ホワイトのＬＥＤのきらめきはとても魅力的だった。それと同時に、新しいマンションに住んで、そのマンションの窓にたくさんの人がそんなイルミネーションを飾ったら綺麗だろうな、という気持ちになった。行った事のある人はご存知と思うけれど、欧米の人たちは、このクリスマスシーズンになると競うように自分の家とそのまわりをイルミネーションで飾り立てる。かなり前からクリスマスのために祝日にせっせとたくさんの飾り付けをして、嬉しそう。それがいいかどうかは別にして、そうやって、日々のイベントを楽しもうという態度っていいな、と思う。しかも彼らのいいところは、それを自分のためでなく、みんなで分かち合うことに価値を感じているところ（推測だけど）。自分の家の中だけじゃなくて、みんなに向けてうちのクリスマスはこんなに楽しいよ！と発信しているようで、楽しかった。欧米はそんなイベントが、ハロウィンとか、サンクスギビングとか、たくさんある。それで、まずは自分からクリスマスに向けて発信！というわけです。ベランダに付けられたイルミネーションを見ていたら、自分のところもやろう！っていう気分になるかもしれないから。そのためには早くやらなきゃ。というわけです。もちろん後で調べたら、ネットで購入したら安いものもあったけれど、まず行動！したその一瞬に価値はあったな、と自分で勝手に納得。。素敵なクリスマスが来ますように。

  Nov 11, 2007

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  幸せになる薬

  いつものように遅くまでの仕事を終え、事務所の灯りを消し、鍵をかけて、もうすっかり車の量の少なくなった国道を家路へと走り抜ける。途中のレンタルビデオ屋に寄って偶然見つけたリュックベッソンのアンジェラを借りれて、少し嬉しくなる。マンションの自分の部屋に着き、灯りのスイッチを入れ、冷蔵庫を開けるが、何も食べものが残っていない。仕方なく、野菜ジュースと、朝ごはん用のグラノーラをかじってみる。夕方に友に送ったメールはいまだに返事がない。パソコンに向かい、日記を書こうとするが、あまりの睡魔に寝室へ。身体をベットに投げ出し、冷えた布団にもぐりこむ。もしかしたら不幸なのかな、慣れたはずの一人のベットが寂しく感じるとき。そんな夜だった。けれど、布団の中でふと思った。そして真剣に思った。もしこんな思いで眠ったら、きっとそれは身体に、心によくない。まるで不幸になりますように、と自分で暗示をかけてるようなものじゃない・・！そういえば、最近、あー幸せだなぁと思いながら眠ったような記憶がない。どうだっただろう・・あー早く眠らなきゃ、明日が。。とか、疲れたぁ・・が多い。それじゃだめなんだ。。疲れた身体を休めている間に細胞のひとつひとつが明日へ向かってのエネルギーを貯められるように、それが幸せのエネルギーであるようでないと。結構前に本田健さんの講演会に行ったときに、本田さんが私は眠る前に、今までコンサルタントをしてきたすべての人たちが幸せになれますように、と必ず祈って眠ります。と言われていたのを覚えている。それは素敵なことだな、と思ったことも。そう。朝は生きている喜びとともに始まり、夜はこの地球（ほし）への愛とともに終わることができたら、きっと幸せになれるはず。そのためにはどうすればいいんだろう。。あちこちの雑貨店やら本屋を回り、ビレッジバンガートで地球のポスターを買った。これをベットの枕の上に貼ることにした。この地球（ほし）の上にいることを忘れないように。サブカルポスター『Planet Earth 地球』◆その思いが一粒の幸せの薬にきっとなるはずだから。

  Nov 10, 2007

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  ダボス会議と忘れていた夢

  今の職場には通勤に約1時間ちょっとかかる。しかも車通勤だから、朝も夜も、かなりの時間を車の中で渋滞と割り込みの中で過ごすことになる。これだけ通勤が長いと、さすがにいつものラジオだけでは飽きてきて、最近ＣＤを買ってそれを聞くのがマイブームになった。しかも英語のＣＤ。せっかくだから英語でもやってみようかな、という軽い気持ちだったのだけれど、本屋に行くと最近の英語コーナーはすごくて、ほとんどの本にすべてＣＤがついている。しかもハリウッドスターの英語から、イギリスのＢＢＣ、アメリカのＮＢＣのニュース、2倍、3倍のスピードで聞くＣＤや、ＭＢＡ取得者の聞く英語などなど、盛りだくさんだった。思わず最初にＮＢＣビジネスニュースで、カルロスゴーンや、ＳＯＮＹの社長、それにビルゲイツのインタビューを聞いてみたり、ＮＭＡ取得者のための。。という英語のフレーズを聞いてみたりしたが、その本屋の中で「世界を動かすトップの英語」～ダボス会議に学ぶ～という本＋ＣＤがあった。ダボス会議に学ぶ世界を動かすトップの英語”ダボス会議”が日本でどの程度知名度があるのかは定かではないが、自分は学生の頃にその文字通り世界経済を動かしているであろう、きら星のような人たちの集まる会議に、感動して、いつかあんな場所でスピーチを聞いたり、する立場になってみたい、と思ったのを鮮明に覚えている。http://rerundata.hypermart.net/aum7/4/01davos/スイスのリゾート地ダボスで開かれる、ＶＩＰの祭典、影のサミットと呼ばれる世界中に影響を与えそうなこの会議には、最近はハリウッドスターも登場し、アンジェリーナジョリーが、ブラッドピットと共に参加したとか、貧困の会議を聞いていた聴衆席のシャロンストーンがその場で寄付を呼びかけ100万ドルが集まったとか、華やかな話題も耐えない。1年に1度のこの会議が以前のような力で世界に影響力を与えていないのかもしれないが、自分にとっては、その会議をＣＤで直接聞いて、その解説まで読めるというのは、夢のような、というか忘れていた夢に再び出会ったような、そんな驚きと喜びがあった。すこしずつ大きな何かが形作られていくような、そんな喜びを感じた一冊。これから読んで＆聞いていきます。

  Nov 7, 2007

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• 情熱の育て方。

  今日、これから”求められる人材”というテーマのセミナーに行った。昨日、セブンイレブンで「眠る前に聞く巨富を築く１３の条件」を買った。街には成功法則の本が溢れ、速聴とか、億万長者とか、問題解決だとか、迷う人を追い詰めるようにたくさんの言葉が今のままじゃだめだと囁きかける。けれど、僕は思う。大切なのは”情熱”なんじゃないかな。最後の最後に自分をどん底から広い上げてくれるのは情熱なんじゃないかと思う。諦めないだけじゃ前には進めない。理論だけでは現実に近づけない。闇雲に進むだけではいつか怖さに押しつぶされる。批判だらけの世の中で、頼るべき祈りの言葉も持たないならば、きっと打ちひしがれた自分を救うのは、希望へと向かう力をくれる情熱なんだと思う。妥協しない何かに喜びを感じること。誰の意見でもない、心から自分で決めた何かを完成させること。そうやって、少しずつ情熱の種を育てていけば、きっとどんな強い風にも消えることのない情熱という心の炎を燃やすことができるんじゃないか。そんなことを思った。

  Nov 6, 2007

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• 買い物三昧。。

  昨日の日曜は実は買い物三昧だった。。ドラゴンズ優勝セールに行かなきゃ。。それと髪も切らなきゃ。。という事で、まずは美容院。前のお店からの紹介で来ましたということで割引が効いて4200円。そのまま成城石井で明日の朝ごはんのクルミパン他を買う。３個で420円。一度帰ってから長久手アピタへ。ドラゴンズの応援歌が延々と鳴り続ける中、買いたかった敷き毛布。前の部屋に住んでいたときにＳＥＩＹＵで買ったふかふかの敷き毛布でどれだけ幸せな気分になれたか。。そう思って探したが、今回買ったダブルベット用になると高いものばかり。。それで散々迷ったあげく西川のロングファー敷き毛布（ベージュ）を奮発して購入。5980円が一割引で5382円。一番の目的の毛布を買って、そのまま店内をうろついていると、そういえば玄関のマットが綺麗なものが欲しかった！と思って、ふらふらと探すけれど、キャラクターものとかよくあるものばかりで今一。。そう思っていると、テナントのオシャレな小物屋さんで、丸い形のマットを発見。天道虫の背中の模様のように大きな斑点のある緑のマットを購入。これも一割引で1228円。ついでに散らばってる雑誌を整理したくて、白い布製のマガジンラック購入。1871円。そしておまけに部屋の香り用スプレー（ジャスミン）945円。なんとなく満喫した気分で、そのまま成城石井に戻って、気になっていたシクラメンの花を購入。安いのかどうか不明だけれど880円。そのままレンタルDVDを返して、新しいシングルを4枚ほどレンタル。480円。合計：15,406円。お陰でぐっすり眠れる毎日の生活への投資と思えば安い。。かな。。

  Nov 5, 2007

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• 

  シクラメンを買って。

  今日もまた昼過ぎに起きだして、髪を切りにでかけた。前にずっと行ってた美容師さんが、なんとニューヨークのお店に行くことになってしまったので、初めてその紹介されたお店にでかけた。地下鉄の駅前のビルの中に入っているその美容院は、髪を洗ってもらう椅子がふわふわで気持ちよかった。さっぱりした頭で成城石井をのぞくと、おいしそうなクルミパンがあったので、それを買って、店の入り口にあるたくさんの花たちを見ていて、素敵な赤紫のシクラメンがどうしても欲しくなって買った。こうして衝動買いした植物たちで、部屋の中はそろそろ一杯になり始めてる。けれど、一人暮らしの中で、日々成長したり、水がなくなると枯れそうになってしまう植物たちの面倒を見ながら、それぞれの個性を楽しむのは心地いい。毎日毎日花を咲かせるニチニチソウ。水をやらないと、すぐに枝を垂らして元気がなくなるが、慌てて水をやると、次の日にはすっかり元気でまた新しい花を咲かせる。無限に生まれてくるピンクの花がいつもその植木鉢のそばには散らかっていて、生きていくエネルギーのようなものを感じずにはいられない。それから、どんどん葉を広げていく観葉植物。ホームパーティーの前に買ってきて、鮮やかな黄緑色がいつも目に優しい。静かで、しかもこんなに薄い葉っぱで、よく太陽の光を身体に浴びて、生き生きとしていられるのか、良く見てると不思議に思う。そして、２つの瓶にそれぞれ刺した、青紫色のりんどうと、マーガレット。りんどうは、亡くなった父の好きな花で、この季節になると、父の死を優しく思い出させてくれる素敵な花だ。マーガレットは、そのどこにでもありそうで、けれど、しっかりとした輝きをいつも忘れない、日々の大切さを教えてくれる。それ以外にも100円ショップで買ってきた小さなサンセベリア、マンションに入って最初に買った名前の覚えてない緑の葉っぱの植物。それぞれが、当たり前だけど、水のやり方も違えば、主張してくることも違う。そんなことを少し考えたりしながら、ぼんやりと穏やかな週末の午後を過ごすのは、なんだか贅沢だな、と思う。そして、今日このシクラメンが加わって、昔母が好きだったシクラメンの曲を思い出した。この花の色を見ていると、なんとも言えない淡い、青春の恋のような気持ちに捕われるのは自分だけだろうか。。

  Nov 4, 2007

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• ポルシェを買いました。

  突然ですが・・・ポルシェのボクスターを買いました。９８年式でミッドナイトブルーです。今まで長いこと、もう１０年も乗っていた愛車がついに音を上げてしまって、いつ止まってもおかしくないくらいになってしまったのもあり、けれどよく車の雑誌に合言葉のように書いてある、車で人生のスタイルを変える事が出来るなら。。そんなことを考えながら選んだ車です。（もちろん財布の中身ともかなり押し問答しましたが。。）というわけで、いざ。ポルシェを買いました。そのサウンド、安定感、個性、今のところ最高！です。そして、人生をスタイル？という言葉から勝手に自分の描くポルシェに乗るときのスタイルを考えました。ポルシェな生き方その１　　＞＞　思いやりと鋭い牙の両方を備えている事ポルシェな生き方その２　＞＞　一秒たりとも人生を無駄にしない心構えでいる事ポルシェな生き方その３　＞＞　風と空と変わりゆく季節を愛する事ポルシェな生き方その４　＞＞　自分自身を含むすべての人を心から信じる事ポルシェな生き方その５　＞＞　スタイリッシュである事ポルシェな生き方その６　＞＞　人生に答えを出さない事とりあえずは気に入っているこの言葉たち。車とともに大切にしようと思っています。。

  Oct 29, 2007

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• ｃａｆｅをたずねて

  最近たくさんの夜遅くまでやっているcafeを見つけた。cafeJi:coo　これは覚王山のフランテの２階にあって、いまだに大好きでよく行くcafe。知り合いのウェイトレスの人も多く、いつもありがとうございます。と微笑んでくれたりする。近くのちょっとした高級住宅から来る家族連れや、買い物に来た主婦やおばさんの群れ、サラリーマンや定年になったおじいさんの憩いの場でもある。学生にはちょっと高いディナーのパスタセット1600円。プッタネスカが大好き。大きな丸テーブルでいつも書き物をしてることが多いな。23時まで。CuccioloCafe　本山の猫洞通りという童話のような名前のお気に入りの道のくねくねした下り坂の途中にある。ペットも連れ込めるお店で、ベーグルがおいしい。1000円のランチセットがお得。夜になると、なぜか高級外車がよく止まっていて、カップルが多い。ソファの席は秘密の席のように、独特の雰囲気があってまだ座ったことがない。駐車場がとても止めにくいので苦労するけど、フランスの街角のような錯覚を起こす壁いっぱいにチョークで書かれたメニューや、こじゃれた椅子などが心地よい。平日24時まで。明楽時運（アラジン）　日進にあって、旧日本家屋を改造した喫茶店で、昔の大黒屋のようなセピア色の雰囲気。中庭には小さな砂庭園もあって、くつろげる。ちょっとした高級感があるわりに珈琲が安く、長くいられるので、いろんな種類の人で溢れている。しかも１時までやっているので、週末の夜にはくつろげて嬉しい。BritBowlこれも日進にあって、23時までやっていることを今日発見。夜のランチは1600円だけれど、デザートと前菜をなしにすると1050円。夜遅くてたくさん入らないときには、これで充分かな。ここは自然食のお店で、玄米やら長いもやらを使った料理で、なんだかとても身体に優しい感じ。置いてある本も良くて、Coccoの絵本や、「こころのチキンスープ」やそうじの本、ビジネスの本、インテリアの本、なんとなくセンスが良かった。ここもペットが入れるお店で高級そうな犬を連れた人や、芸術家風の人が訪れる不思議なお店。CafeROOM少し今の場所からは遠いけど、今池にあって、マンションの一階で、黄色の雰囲気。壁には大きなひまわりが黒い筆で書いてあって、ソファはベージュ。ElleDecoやStudioVoice、Ku;nelとかFudgeとか、風の詩とか、ちょっと芸術家よりのマニアックな雑誌がいい。ちょっと狭くて人が多いとうるさい感じがするけれど目の前の環状線を走る車を眺められる大きな窓もいい。ここも自然食で、味は濃いけれど、煮物や穀物を中心としたメニューがおいしい。24時までで、近くの若い人たちで遅くまで多い。こんな風にしてたくさんの夜遅くまで空いているcafeを見つけることは、とっても楽しくて、嬉しい。まるで高校を卒業して初めて一人暮らしを始めたときのような、未知なる世界に自分の好きな場所をたくさん見つけていくような、そんなときめきがある。何かから解放されて、自由に空に絵を描いているような、今はそんな気持ち。

  Oct 8, 2007

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• くぅちゃんの言葉。

  倖田來未がラジオのゲストで出ていた。エロカッコいいあの彼女である。賑やかな大阪弁で楽しそうにラジオのＤＪとしゃべっていたけれど、よく聞くと500円の大須のパンティーの話のような面白い話に混じって、すっごくいいことを言ってた。高校の３年の時に勉強が好きになった。それはその時の社会の先生がとても面白かったから。だから、今勉強が面白くないという学校に行ってる人たちに言いたい。先生、もっと面白い授業して。だって私はそんなに勉強が面白いなんてしらなかった。今テレビの番組で高校生に授業を教える企画があってやってみたけど、とても楽しいもん。きっと私は音楽が好きだから、国語とか歴史とかそこに出てきた言葉の深い意味とか、そんなことを楽しく教えられる自信が私にはある。いろんな人に中傷を受けたり、つぶされそうになって、止めようと思ったこともなんどもある。けれど、自分がこれでいいと思って決めたんなら我慢しなきゃ、そしたらきっとその先に素敵な未来がある。ａｖｅｘでデビューが出来たときはもうそれだけですっかりいい気分で、すぐにチャートのトップの方にいけるのかと思ってた。けど、最初の曲は５０位にも入らず、やっぱりそれだけ一握りの人だけなんやな、と心から思った。このまま２年続けてこんな風だったら、この世界では生きていけないと本当に思った。夢は叶う。けど、夢を叶えるには努力をしなけりゃ始まらない。私がどんだけ努力という言葉が嫌いだったか。でも、やっぱりチャンスはみんなに同じだけ巡ってくる。けど、そのチャンスを生かすには努力しかないんやな、そう思う。ゴールデンクラブ賞を受賞して、歌唱賞を頂いたときはそれは嬉しかったわ。みんなが自分の歌を聞いてくれて、自分の歌が認められて、でも本当のことを言うと、ファイナルファンタジーの仕事をしたときに、その人たちのそのゲームにかける熱意に動かされて、この人たちの作るゲームを自分の歌で少しでもいいものにしたい、みたいな自分よりも先に人の幸せを思って、それがうまくいくことが自分の幸せなんだと思えた。恋の歌を歌っていて、自分が全然そんなふりをしてなかったらやっぱりおかしいじゃん。だから、いつも恋してる自分を見せていきたい。アイドルの人とかで、どうしてそんなに綺麗でいられるんですか、って聞かれて「特に何もしてないんです。」なんてこと、絶対ないから！みんな努力してて、それを隠すのはおかしいと思う。キューティーハニーから露出が多くなったとみんな言うけれど、実はデビューの最初からそんな路線だった。けど、やっぱりそれまでは思い切りがなくて中途半端やったんやな。足が太いから見せたくない、とかそんなことを言ってた。けど、日本人でこれができるのはくうちゃんだけだよ、と言って励まされて思い切れたの。彼女のホームページにもこんなプロフィールが乗っている。http://www.rhythmzone.net/koda/profile/index.html快進撃ばかりではない彼女のその心からの言葉があるから、誰もが聞きたくなる歌になるのではないかと思う。

  Oct 1, 2007

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• 今日という一日。

  休みの日に朝遅く目が覚めたり、２度寝した後はなんだか気分がよくない。。せっかくの休みの日の朝がもうこんなに過ぎちゃったみたいで。。それで慌てて今日やることを考える。。9月24日今日のやることメールで見つけた”９ステップ”についての本を探して読まなきゃ。買ったままの吉本ばななアムリタ（下）はいつ読もう？藤原新也の「名前のない花」はいつ完結させて感想文を書くつもり？今日やろうかと思ってた仕事のローディングについての準備もしなきゃ。いつも今日が何日かわからなくなるから、カレンダー買おうかな。こんな感じ。けど、実際にやったことを今になって振り返ると全然違う。。朝起きだしたのは結局10時ころ。6時に一度目が覚めて会社に行くか相当悩んだけど、ダウン。結局お茶を飲んで、実家から送られてきたミニトマトを食べて、少しテレビを見て、メールをチェック。風呂に入り、少しだけ部屋を掃除。14時半のランチにまだ余裕だなぁと思いながらＷＥＤＧＥ（ビジネス誌）を読み、ＷＥＢでマッキンゼーとかアクセンチュアとかアビームとかのコンサルティング会社を調べてた。。そしてその中で、今日やらなきゃ、と思ったことを書き出しているうちに、どんどん時間が過ぎ、慌てて出かけたが。。14時半までに行ってランチを食べたかったcaféJi:cooに行くのに抜け道を使ったが、その道も混んでて結局間に合わず。。時間管理できない自分に腹をたてたまま、どこへ行くか迷いながら、走り、途中で思い出して今池のroom:deli　caféに行く。自然食で思ったよりおいしく、その上、そこにあった雑誌がElleDeco（インテリア家具の雑誌）で、とてもセンスがよくて気に入った。定期購読（7200円/年）検討中。豚キムチランチ（惣菜、梅干、味噌汁とご飯つき）で1000円にチャイをもらって＋500円部屋のレイアウトを改めて検討して、大きな変更と必要なものをピックアップ16時前に店を出て、そのまま自転車屋へ。昨日ＡＰＩＴＡで自転車用品のライトと空気入れを買ったのに、空気入れがうまくいかず後ろタイヤがまったく空気が抜けてしまったので、それを直しに。空気を入れてもらって、話を聞くと、そのタイプは、アダプターがいるのだそうだ。購入：210円。納得と嬉しくなって、三越へ。クッションが欲しかったが、ＴＣに行くと1個3100円から。高いので諦めて、2階のafternoonteaを覗き、Marks&webへ。Marks&webで室内フレグランススプレーを購入。ラベンダーと、9-10月だけというシトロネラの香りを購入。2本で1300円。セール中でない三越はやっぱりちょっと高い。。そしてそのまま駐車場に行くときの花屋に立ち寄る。そういえばなんか観葉植物。。と思ってたのだけどきっと高いと思って見回すと、30cmくらいの高さで意外に手ごろな植物・・名前を忘れたが700円。そして父の好きだったりんどうがあったので２本400円。鉢植えの木の育て方を聞いて車へ。駐車場代が購入のお陰でフリーに。少し暗くなった街を本山のビレッジバンガードへ。いつもの写真集やらぐるぐると楽しいものを見て回って2匹のイルカのポスターを購入。1260円。駐車場に行って駐車量200円。18時過ぎだったので、さっき遅い昼ご飯をしっかり食べたので、どうしようか迷いながら家の方向に。そして、サンドイッチのDowneyに行こうと思い立ち、携帯で住所を調べて名東区のDowneyに向かったが。。ない。もう一度確認して戻ってみると、それらしい建物がペットのホテルに。。どうも今日は行こうと思った場所になかなか行けない日か。。と思いながら引き返し、そのままレンタルビデオ屋へ。目の前のいちゃつくカップルにイライラしながら、ぐるぐると回って、久々に身体が動かしたくて、というか動かさなきゃ、ダンスのビデオと昨日youtubeで見て見たくなったプロジェクトXの中で「町工場世界へ翔ぶ」～トランジスタラジオ営業マンの戦い～を借りる。なんだか満足しながら店を出て、近くのモスバーガーへ。これも一度見逃しそうになったが無事到着。サウザン野菜バーガーとポテトＳとコーンスープの夕食。600円。昔はそれでも結構高いと感じた夜ご飯が今はお手ごろ価格に感じる。2階に上がると、クーラーが効きすぎの少し寒い席が空いていて、周りにはぼんやりした女の子と、何か聞きながら、一心に勉強する女の子、本を読む女の子が、飛び飛びに座っていた。それぞれの時間があるんだなぁと思いながら、金曜日の出張の帰りの新幹線で買ったＷＥＤＧＥを読んで、気になるところをメモしていた。こういうビジネス誌を読んでいると、今の自分たちの会社が本当に時代から乗り遅れているような気がしてならない。そして雑誌の最後に自分の尊敬するトヨタ改善方式の伝道者山田日登志さんの名古屋講演の案内が載っていたので嬉しくなって、気分よくモスバーガーを後にした。今日のトータル：食費（2100円）＋雑貨（4630円）＝6730円ｐｓ：昨日からYouTubeで音楽サーフィンしながらパソコンをやるのが気に入ってる。。いきものがかりから「踏み出せばいい大丈夫だよ恐れる心は”強さ”へと変わる・・」今週末のお気に入り。以上の３連休最終日でした。

  Sep 24, 2007

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• 叔父さんの思い

  すっかり時間が経ってしまったけれど、先週9月9日に叔父さんが亡くなった。末期のガンで、この先長くないことはわかっていたけれど、あっという間の突然の死だった。連絡があってすぐに叔父さんの家まで飛び帰り、通夜と葬式、納骨までを見届けた。今日喫茶店で、ぼんやりと叔父さんを思い出していた。それはまるで走馬灯のように、自分が幼い頃から、やがて大きくなり今に至るまでの経緯をなぞるようだった。自分がまだ小学生で小さいころ、叔父さんはいつもお土産を持って僕の家に現れた。住んでいる場所が離れていて、電車で１時間半くらいだったと思うけれど、小学生には途方もない距離だった。けれど、そのお土産を持って現れる叔父さんが来るのがとても楽しみだった。叔父さんにはたくさんおねだりをしたような気がするけれど、持ってきてくれるお土産はいつも電子のキットやプラモデルで、しかも複雑だった。今思えば理科が好きで、機械にとても興味があった自分の能力を引き伸ばしてくれたのは叔父さんじゃないかと思うくらい、いろんな珍しいものを持ってきてくれた。スポーツも万能だった叔父さんは、僕だけでなく、近所の子供たちにもすぐに人気者になってそれが僕は嬉しかったのを覚えている。それからしばらくして、再び僕が叔父さんを思い出すのは、父の入院と死の時だった。大勢の親戚の中では叔父さんはあまり前に出てこない方で、いつも遠くで見守るという感じだった。葬式の時もたくさんの人たちにまぎれて、そっと「稔君も大変だったね。」と小さく話しかけてくれた。ここ数年は、会社を辞めて農業を始め、育てた野菜や、鳥の卵を持ってきてくれた。いつも正月とお盆に帰省するとお墓参りに必ず来ていて、うちに寄ってくれた。ミニバンにたくさんの野菜や、卵を積んで土まみれの叔父さんは嬉しそうで、それでいて、ちょっと淋しそうだった。それから病気がわかり、入院してから母が送ってきてくれた携帯の写真はびっくりするくらいに頬がこけて、まるで入院中の父を見ているようで痛々しかった。とても言えなかったけれど、死の空気が漂っていた。手紙を送ったり、電話で話をしたのがそれから少ししてからで、「エライわぁ」という嘆きと「稔君も頑張って。」が僕の聞いた最後の言葉だった。通夜の棺おけに眠る叔父さんの顔は、人間からは少し遠ざかりつつあるかのように血色がなく、人形のようだった。もうここには何も残っていない。。そう思わせた。そして、火葬場に運ばれ１時間半が過ぎるとその身体の大部分は空へと舞い上がり、骨だけがそこに残った。係の人が骨を砕きつつ骨壷に入れる指示をしてくれて、たくさんの灰とともに、骨となった叔父さんは、もう決して再生し、同じ人生を再開することはないことをはっきりと示していた。骨と灰の載せられた台車を離れ、集まっていた家族、親戚、それぞれが家路につき、青い空の下をそれぞれの人生が再び始まった。あの骨や灰はやがて土へ帰るだろう。そして魂はきっと空へと舞い上がっていっただろう。魂はこの先も旅を続けるに違いない。そして、残ったのはそれぞれの胸にある叔父さんへの思いだけだ。それははっきりと形になって思い出せる言葉であったり、ぼんやりとしたその場の空気であったりする。けれど、その人との出会いが織り成す波紋のように、重なり合い、何かを感じた心は、気づくと気づかないに関わらずその人の思いをその胸に刻んでいく。人が残せるものなんて、そんなものじゃないかと思う。いがみ合いも、憎しみも、権利も、名誉も、人が死んだ後に残るのは、その思いという形だけなんじゃないか。そう思った。

  Sep 16, 2007

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• ぽつんと、久々の日記。

  なんだか久しぶりの日記。空気に押されてここまで来ました。そして思う。。今日はどんな一日だったろう。。月曜日。眠気。久々のメール。初めての黒酢。来なかった小鳥。人生は楽しく。ポルシェ。住宅ローン。深夜のラジオ。自由な言葉。オーディション。いろんな言葉が紡ぎ出されていく。それでいいんだな、と思う。僕の頭の中には軽石のようにたくさんの穴が空いていて、水につけた軽石の穴に空気が泡になって入り込むように、それぞれの穴にたくさんの何かがきゅきゅっ。きゅきゅっ。と入り込んでいく。それらは知らぬ間に頭の中に入り、知らぬ間に出て行ってしまう。そしてたくさんの空気はやがてその軽石を持ち上げていく。川の流れの中にふらふらと浮き上がり、ゆらりゆらり流れていくだろう。その先にたくさんの未来を夢見ながら。

  Sep 10, 2007

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• ブルーハーツを聞いていた。

  いつもの通勤の車の中でブルーハーツを聞いていた。「リンダ・リンダ」「人に優しく」「シャララ」「青空」「終わらない歌」・・・シンプルなメロディーと、情熱と、飾らない言葉、それは、時に運動場で一人膝を抱えて見上げた空の色だったり、裏通りに投げ出されて壁を叩いた思いでだったり、誰かを好きになったときの涙の味だったり、いつまでも大人になりたくないと思った地下鉄の通路の匂いだったり、ちょっと渋くて、行き場のない物語のようだ。そして、なんだか昔のことを思い出した。多分中学の頃だったと思う。僕は将来どんな人になりたいんだろう・・？と考えてた。廊下の手すりから自転車置き場や、焼却炉を見下ろしながら。。そして思った。”カッコいい大人になりたい。”優しさとは何かの答えを知っていて、本当の自分の言葉でしゃべることが出来る人、そんな、カッコいい大人になりたかった。

  Sep 2, 2007

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• 夜空のの蝶

  今日は会社の定年退職者を見送る会があり、それがホテルの高層階であったのだけれど、高いビルの窓から夜の街を見下ろしていると、なぜか誰もがロマンチックな気分になるらしい。５０歳以上の男ばかりの集まりながら、その夜景を携帯に撮ってみたり、声もなく眺めていたりした。僕はいつでもそんな景色を見ると、すごい勢いで夜の空気の中に吸い込まれていく。目でビルの明かりや、屋上の少しくらい様子や、きらびやかなネオン、行きかう車と街路樹と信号機、遠くに傾きかけた月や、高速道路や、電車の窓の明かり、そんなものを見ていると、映画「マトリックス」に出てきたネオのように、このガラスをすり抜けて、空を飛び、この手の平を待っている誰かのところへ飛んでいきたくなる。そして思う。時の流れは決してひとつじゃないんだと。手のひらが伝えるのは温度だけじゃないんだと。にぎわう街が夜の空気をあたためていて、人々の心は蝶のように舞う。誘惑と、高揚と、友情と、幻想と、希望と。。たくさんの魂が何かを伝えようとあがいている。夜の街はキズナに飢えていて、孤独と愛情は紙一重。優しさと欲望が同棲し、未来と過去が交錯する。夜空を舞う蝶がささやく。「今夜、時の手のひらに触れてみたかい？その永遠という残酷さに。。」

  Aug 24, 2007

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• 戦後　特攻

  ちょっと前ですが、「特攻」というドキュメント映画があってちょっと話題になりました。「神風」特攻隊に志願しながら出撃を前に終戦を向かえ、その志願した事を死ぬまで黙っていた、そういう叔父を持つ日系２世の女性監督の撮った映画です。http://www.cqn.co.jp/tokko/名古屋ではもう少しで上映されるので観にいこうと思っているので、その後また語報告します。太平洋戦争、第２次世界大戦という日本では薄れいく記憶となりかけていますが、自分の故郷広島では、いまだに身近な存在としてそれがあります。そして生き残った人々の声。死んでいった人々の声。これからの人生に捧げる言葉。生きていく誇り。なんだかそんなものを感じた帰省でした。詳しくはメルマガにて。http://blog.mag2.com/m/log/0000131766/

  Aug 23, 2007

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• おだやかな心。

  友達からメールがきた。タイトルが「できそこないハートな雲」そして、本文には”穏やかな人になるにはどうしたらいいですかぁ”と書いてあった。うーん。。って考えて返事をした。そうねー。。俺が思うには。。おだやかな人っていうのは。。誰かの基準で自分を評価しないでいい人。優しい人は。。できそこないの部分も含めて愛せる人。世の中には完全なものなんて一つもないから、だから人生はきっと愛おしい。うん。きっと。。

  Aug 22, 2007

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• 嘘と現実。

  日曜日にブログに出てきた「黒革の手帳」の最終回で、こんな言葉が出てきます。　嘘ばっかりのこの街で、あなたも、私もうそつきだけど、　もし。たった一つだけ、奇跡みたいな本当があるとしたら、　それはあなたと私の間に生まれたものだと思ったりもしたの。。嘘と本当。それって何だろう。。そしてふわりふわり湧き上がってきた言葉たち。。人はいつも気づきかけた嘘に夢を描きたがる。。嘘の先にある本当の真実が見抜ける人は必ずしも幸せではない。。優しさの中に潜む嘘とは、水道水に入れたレモン汁のようなものだ。。人の本当の顔とは、炭酸の抜けたスプライトのように味気ないものかもしれない。。嘘は涙を含むほどに美しく輝く。。

  Aug 21, 2007

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• 「黒革の手帳」を見た。

  少し前のドラマになるけれど、大ヒットした松本清張「黒皮の手帳」を見た。http://www.tv-asahi.co.jp/kurokawa1/平凡な銀行のＯＬ元子は日々目の前を流れていくお金を眺め、架空口座による脱税に人々の欲望を操るお金に復讐を誓う。やがて、それらの口座から１億２千万円を横領した元子は銀座に一軒の店を持つ。店の名は「カルネ」架空口座の名義と金額を書き込んだ切り札の「手帳」のフランス語。嘘と真実と、お金と欲望と、権力と孤独と、野望と恐怖。たどり着く先のわからぬまま人々は地をはい、涙を流し、見下し、見下され、何かを手にし、すべてを失う。。激しい駆け引きの中で、米倉涼子演じる元子は決して誰かの力を借りることなく、誰かに身体を許すことなく、銀座の頂点を目指していく。お金にも、欲望にも、権力にも決して屈しないその姿は潔く、猛々しく思う。どんな逆流にも決して目を閉じることなく、自分の信じる道を進む姿。汚れきった世界の中で、その汚れに染まりつつ、決して自分を失わない。松本清張が1983年に書いたこの本に出てくる主人公は、次々と積み上げてきたものを失い、落ちていく砂をすくいあげようと奔走するが、どうにもできず、すべてを失い、けれど決して自分の信念を曲げず、そこからまた這い上がる。それはまるでバブル経済の崩壊後、すべてを失った経営者たちや、今も激しい時代の流れの中で、その浮き沈みに翻弄される我々の心への提言なのかもしれない。（主題歌：「Here alone」）http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B08184

  Aug 19, 2007

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• アムリタ、そして名前のない花

  お盆休みの中で２冊の本に出会った。吉本ばななの「アムリタ（上）」。これはブックオフで買って読みきった。そして、藤原新也の「名前のない花」。これは家族で本屋に行った時に買って、現在半分くらい読んだかな。。「アムリタ」と「名前のない花」は、方や小説、方やエッセイ、しかも小説家と写真家、というまったく関係のないような組み合わせなのだけれど、その二つの本には共通点がある。そして、その本をまるで生まれたばかりの海がめが何も知らなくても砂浜から海を目指すように、何かに惹きつけられるようにしてその本が僕の手元にはあった。そのどちらの本にも人が人生の中で感じる魂の記憶と、生と死の同居、そして、目に見えないもの、言葉にならないものの大切さ、について書かれている。アムリタの中にこんな一節がある。いとしいものの寝顔はみんな同じに見える。とおくて、さみしい感じがする。眠れる森の美女のような影を落として、私のいない世界をさ迷っている。そしてもう一節。何かしてやりたいどうして人は人に対してそう思うのだろう。何もしてやれないのに。海が海であるだけで、よせてはかえし、時には荒れ、ただそこに息づいているだけで人にさまざまな感情を喚起させつみたいに、ただそこにいるだけの人として生きていきたい。がっかりさせたり、恐れさせたり、慰めたり。でも、もっと何かしたい。そう思うことを止めることができない。名前のない花にはこんな一節。Ｋ子の花が不意に私の視線を捉えたのは、その時のことである。（中略）静けさのなかで、まるでそこに何かの意識を持った生き物が呼吸しているように「花」は、私をじっと視つめていた。そのような過去の出来事にまつわる色というものが、人間の記憶の古層には化石のように眠っており、ある時、何かの折りに不意に目を覚ますということもあるのかもしれないな、と。そして、私はそういうものに向かって無意識にシャッターを押しているのかもしれない、と。「名前のない花」はまだ途中であるけれど、これを読みながら、いろんな思いが交錯し、自分の中から湧き上がってきているような気がする。二つの本は、目の前にある空間から、恐ろしいほど多くの何かを感じ取り、そしてその中から「生きていく」ことの意味を紡ぎ出している、嫌、「生きる」こと自体の切なさや、空しさにこそ、大切な何かが溢れるほどに含まれていることに気づかさせてくれているような、そんな気がする。

  Aug 16, 2007

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• 空気を読む。

  このお盆休みは実家の広島に帰省していた。その帰省初日の１２日のこと。夕方とは言え混み合う新幹線の中、立ちっ放しで疲れる人々、その合間で、自分は新大阪あたりで席に座ることができた。そして日々の疲れもあり、うつらうつらしていた。それでもたまに起きていたのだが、その時、近くに立っていた若い夫婦連れの奥さんが抱えていた赤ちゃんが泣き始めた。お腹がすいたのか、眠たいのか、よくわからないが、お母さんがあやしても泣き止まない。そりゃあお母さんも大変だよな、と思って、少ししてから、その夫婦に声をかけた。「あの、座ってください。。」「いえいえ、次の岡山でもう降りますから。。」慌てて断る若い夫婦。それと同時に「もうすぐ岡山」の案内が流れ、確かにもうすぐであることをアナウンスが告げる。それでもなんだか嬉しそうな二人。そうですか、と言って、自分が座ってからも何度かこちらに礼をしてくれる。なんとなく暖かい空気がそのあたりに漂う。。少し照れながらもよく見ると、不思議なことにその赤ちゃんがすやすやと眠り始めた。自分が声をかけてから本当にあっという間の出来事。ん？当然のようだが、何かおかしい。なぜさっきまでぐずっていた赤ちゃんが突然泣き止んで眠り始めたのか？社内の混雑も、お母さんの抱いている方法も何も変わっていない。変わったのは。。そうその場の空気だけ。思うに、赤ちゃんというのはやはり敏感に周囲の状況を感じ取っていて、母親の疲れを代弁するかのように泣いていたのではないだろうか。そして、誰かが助けてくれようとした、そのホッとした空気すらも感じ取って、安心して眠り始めたのではないだろうか。人には本来そういう空気を読む力が自然に備わっているのでは。。そういう空気を作り出すことで安らぐ心もたくさんあるのでは。。そんなことを考えた社内だった。

  Aug 15, 2007

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• 天と地の間

  僕は空を飛ぶ夢を見る。ある日僕は銛を打ち込まれた一匹のサメだった。生への執着を身体中で表現しながら、血を流し、のた打ち回るサメ。どれだけの血が流れても、意識が遠くなっても、身体中がしびれてきてもそのサメは決して生を諦めようとはしない。広大な海が血で染まり、やがて訪れた夕陽のオレンジに溶けていく。船が壊れるほどの勢いにやがて銛をつなぐ麻紐を漁師は切り離す。解き放たれ、たくさんの仲間のいる海の底へと帰っていくサメ。けれど、戦いに終わりはなく、新たな傷はサメの身体と心から離れることはない。強さとは何か、正義とは何か、なぜ生きるのか、どこまでも続く海の中での点のような存在、その点が波を起こし、血を流し、空に向けジャンプすること、涙を流すこと、叫ぶこと、傷つくこと、抱きしめること、そのすべてが生であり、正義なのかもしれない。ある日僕はその広大な海を見下ろしていた。意識を失いそうなくらいの濃紺ののっぺりとした平面の上に白い波がまるで千鳥模様のように綺麗にならんでいた。いつかのサメが海面に一度だけ姿を見せ、その残虐で細い目で空を仰いだ。雲が流れ、雨が降り、雷が鳴った。大荒れの海の底で魚たちは息を潜め、嵐が過ぎるのを待っているのか。漁師たちはうらめしそうに空を見上げながら、港に立ち尽くしているのか。僕は早く戻りたかった。自由に空を飛んで、様さまな人たちの暮らしを見ているよりも、目の前の困難や、出来事に一喜一憂していたかった。右も左もわからずに何かにぶつかって、砕け散ったり、突き通ったり、身体中を傷だらけにして、空をうらめしそうに眺めながら、手の届かない力を望み、泣き崩れ、地を這い、けれどそこにある小さな花を見つけては微笑み、笑い飛ばし、大声で叫んでいたい。

  Aug 12, 2007

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• 夏の雨

  彼と出会ったのは夏の雨の日だった。昼間でのじっとりと重たくて暑い空気が突然はじけたように夕立になった。私は買ったばかりのワンピースをどうやってもかばいきれず雨の中を必死になって近くのコンビニへと雨宿りするために走った。なんとなく店内に入る気にもなれず、ぼんやりと明るい空から降る雨を眺めていたら、なんだかこの先いいことが起こりそうな不思議な予感がしたのを覚えている。「あの、傘、使います？」少しだけ首と背骨を傾けて、まっすぐに見つめてきたその真っ黒で深い瞳を、私は一瞬で好きになった。普通なら「いえいえ・・」と言ってあっという間に横を向いてしまう私の身体は、なぜか彼を見つめたまま、「いいんですか？」と口走っていた。「ええ。」ちょっとほっとした表情で微笑んだ彼は、そのまま白いシャツをなびかせて、駐車場の車に走っていった。小柄な彼の背中がなんだか少しかわいらしく見えた。雨に濡れながら、小さなビニール傘を持ってきてくれた彼は「どうぞ」とまた首と背骨を傾けながら私の瞳を覗き込む。「どうやって返せば・・」と言う私の言葉をさえぎるように、「いいんですよ」と彼は微笑んだ。確かにこんなビニール傘。。と思ったが、私の口から出た言葉は、「そんなわけにはいきません。必ず返します。電話番号か何か教えてもらえますか？」とっさにしてもずうずうしいその言葉に、一瞬戸惑った彼だったが、その戸惑いはすぐに雨の中に消え、さっきの微笑みの口元から電話番号が私の耳に届いた。慌てて、携帯に登録した私は、「ありがとうございます」と短く頭を下げて、なぜか急いでいるフリで、彼の車と違う方に歩き始めた。背中を不思議そうに見つめる彼の視線が痛いほど気になったけど、顔が赤くなっていることがばれそうで、振り向かなかった。そして、しばらく歩いてから、やっと私は行くはずだったスーパーからすっかり離れたところに来てしまった事と、彼の名前を聞いていないこと、そして雨が止んでいることに気がついた。。（つづく）

  Aug 8, 2007

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• 欲望と魂と

  今日帰りの車の中でぼんやりと考えていた。「欲望」って心のどこから湧いてくるんだろう・・・？たとえばストレスに比例して大きくなるような気持ちもするし、たくさんの情報があれば、それによっても膨らみそうだし、一つの欲望を満たすとまた次の欲望へと限りがないような気もするし、なんだろうって。そもそも欲望というと、何かネガティブな香りがする。名誉欲とか、金銭欲とか、性的欲求とか。。もちろん愛する欲望とか、探求する欲望とか、前向きな言葉とくっつけることもできるけど、どうも、欲望っていうのは人の本能的な部分から導かれているように思う。その本能の根源は生きるということになると思うのだけれど、実際に生きていくことと、その時の生を楽しむというのとで、本能の目指すところにずれが生じてくる。例えばタバコを吸いたいという欲求は、たとえ生を縮めるとしても抑えることができない。それは、生きる欲求が、長く生きるという欲求ではなく、今の快楽に生きる意味を見出す、という生の長さよりも太さを求める方に頭の回路が変更しているのではないか、と思う。ギャンブル、金、酒、女、デザート、長電話、ゴシップ。。。様々な目の前の欲望を人はそう簡単に抑えることができない。つまり欲望とは今をより充実させて生きるという錯覚を起こさせる心なのか。だからそこでしか得られない満足感とか、充実感とか、爽快感とか、そういうものを求めるのは、生を充実させるための生きる本能から来ている。そうすると、生の重みを実感できなくなればなるほど、短絡的欲望が強くなる。そうやってしか生を感じられなくなってくるからだ。けれど、短絡的欲望は、あっという間に消えてしまい、積み重なることがない。それで、何度も繰り返すうちに肉体や、貯金がその犠牲になっていく。最終的には究極の生を感じる方法は死、という結末もありえるのかもしれない。。じゃあどうすればいいのか、この生への欲望は、肉体的な存続への執着というのに近いと思います。生存を追及すると、いかに自分のＤＮＡを生かし続け、つないでいくのか、ということになるのでしょうか。それを、精神的な欲望に重心を置き換えていくと、精神を高めていくことの欲望が生まれ、それを追求すると、受け継がれているだろう魂をどれだけ輝かせ、今生きているこの生でなすべきことをやっていくのか、ということになるのかもしれません。人は常に肉体と意識という２つのバランスに苦労しながら生きているんだと思います。何かわからないけれど、自分がこの限られた肉体の寿命の中で、できることを精一杯やって、出来る限り魂を磨いて、自分や周囲の人を輝かせることができたら、素敵なんだけどな。

  Aug 7, 2007

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• 車退院。

  昨日１週間ほど故障で入院していた車が帰ってきた。この車にはもう１０年ほど乗っていて、苦楽をともにしてきたような愛着がある。もともとでっかい車が好きで、安くてでっかい中古車。。で見つけたのが今のアメ車なんだけれど、個性がむっちゃ強くて乗りにくいところまで気に入ってる。今回１週間の入院中は１５年くらい前の軽自動車が代車で、普通に乗ってる車の半分以下の小回りと排気量で、スピードを上げるとエンジンがうーん！てうなってた。けれど、２日も乗れば慣れてきて、結構自分ってどこでもどんな生活でも生きていけるんだなぁ、と不思議に感心したりしてた。けど、やっと車が帰ってきて、席に座るとやっぱり我が家のような落ち着きだったし、不思議だったのは、席に座った瞬間よりも、ＭＤのスイッチを入れて、音楽が流れてきた瞬間。あーこれが自分の世界なんだ。と感じた。それはまるで、ビーカーに張った水の表面にブルーの絵の具の水滴を垂らしたときのように、すーっとすごい勢いで広がって自分を包んだ。今までの車に乗っていたときの微妙な空気の違和感が一瞬で消えて、この車と過ごしてきた想い出までもが蘇るくらいに透明な力で、目の前の景色を一変させた。人の心にはいろんなスイッチがあるんだと思う。そのスイッチはその人だけしかわからない不思議な暗号によって作られていて、本人すら気づかないタイミングで心の湖に一瞬の鳥のキラメキを写し取る。たくさんの心のスイッチが、いつ心の回線をオンにするのかなんて、さっぱりわからない。それって、素敵だな。と思う。

  Aug 5, 2007

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• 優しい朝。

  優しい朝に目覚めたときは、歌を歌い、パンを焼いてバターを塗ろう。優しい朝に目覚めたときは、賑やかな小鳥のさえずりにパンをちぎろう。優しい朝に目覚めたときは、朝の空気に優しく歌い、軽やかに踊ろう。優しい朝に目覚めたときは、手を挙げ、空の青と、木々の緑を部屋に招こう。優しい朝に目覚めたときは、手をつなぎ、笑い合って出かけよう。遥かなる未来へ。。

  Aug 4, 2007

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• 喜びの表現力。

  先日阿久悠さんが亡くなって、以前ラジオに出てきたときの言葉が流れていた。「今の日本には悲しいニュースが多すぎる。いい人だって、すごい人だっているはずなのに、悲しいことに目をむけてしまうようにみんながしてしまっているように思う。。」そんな言葉だったと思う。その通りだと思う。眉をひそめたニュース番組ばかりが流れていく。会社で働く若者たちにも覇気はなく、大きな夢も希望も砂漠の城のように遥かにかすむ。けれど、思う。みんな、喜ぶこと、嬉しさを表現すること、その方法を知らないんじゃないだろうか。メディアに追い掛け回されたスポーツ選手たちは、すごい試合で勝っても、偉業をなしとげても、「いやぁ、みなさんのおかげです。。」とか「大したことじゃありません。。」とか言う人が多い。もっともっと喜ぶときは心から叫んだり、嬉しさを身体中で表現したり、そんな人がたくさん出てきたら、きっと楽しいと思う。

  Aug 3, 2007

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• 変わりゆくね。

  気がつくと太陽はいつの間にかその一日の長さを変え、気がつくと月はいつの間にかその形を変える。気がつくとざわめきは消え、気がつくと静けさがこだまする。気がつくと人は皆大人になり、気がつくといい人はみんな死んでいく。気がつくと星はまたたき気がつくと僕はひとり。気がつくとテレビは終わりを告げ、気がつくとカーテンが風にたなびく。変わり続けるこの一秒の中で愛の意味を考えてみたりする。。

  Aug 2, 2007

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• 夜の闇

  もうすぐ満月。冷たい舌を持った肉食の獣に首筋をなめられるような怪しげな光が遅い時間の長距離トラックだらけの国道を走る僕の車の中に差し込んでくる。遠くには二つの巨大な橋のアーチが見え、まるでお腹を空かせたしなやかな野生動物の背中を見ているようだ。僕は思う。これだけの大量の車が大地を揺らしながら夜の闇に突き刺さるなら、いつしかその無神経さに怒りを露わにした夜を支配する闇の恐怖が、その大きな動くだけで世界が凍るようなその身体をひるがえし、僕らを飲み込む時が来るかもしれない。そこには時も、光も、美も、ささやかな痛みの感覚もなく、無という巨大な孤独が皆を包み込んでしまうのだと思う。。遥か遠くへ。。

  Jul 31, 2007

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• メルマガ再開と寺山修司

  明日の朝に昨年の１０月からずーっと発行を止めていたメールマガジンを再開することにしました。昔からこのブログを読まれているかたはご存知と思いますが、「仕事と人生を３０倍楽しくする４つのバリュー」というタイトルです。仕事や日々の生活の中で、新しい気づきをヒントにして、生活を、人生を輝くものに変えて行きましょう！みたいなメルマガです。http://www.mag2.com/m/0000131766.html仕事の混乱の中でずっと中断だったのですが、このブログを突然先々週から毎日書くのを復活させたのと合わせて、復刊することに決心しました。なぜか？自分の中に毎日入ってくるものをただ坦々と受け入れていては、つまんない人になってしまいそうだからです。そして、受けたものを何か形にしないと、それを感じ取る力も、発信する力も、共有する喜びも、何もなくなってしまう。。と思ったからです。そして今回のきっかけの大きなものの一つが実は寺山修司の「両手いっぱいの言葉」という言葉集です。今まで気になりつつずっと手にしていなかった寺山修司、言葉と発想の錬金術師と言われ、「どんな鳥も想像力よりも高く飛ぶことはできない」、「書を捨てよ、町へ出よう」、「なみだは人間の作るいちばん小さな海です」などの名言を残し、劇作家であり、歌人であり、映画監督であり、詩人であった不思議な人です。けれど、その小さな文庫本のあちこちにどうしてこんな風に心に響くのか。。と思う言葉に出会いました。そしてなぜか思ったのです。言葉を紡ぐことを決して諦めてはいけない。それは時計の秒針が一秒一秒を刻むように、自分の中の過ぎていく一秒を心に刻む大切な工具なんだ、と。時計の秒針が右にしか回らないように、自分の身体も心も、常に一秒ごとに変化し、衰え、研ぎ澄まされていく。それが成長と呼べるものではなかったとしても、言葉の中には人生があり、生き様があり、眼差しがあり、呼吸がある。そう思えたからです。今を大切に生きるために、僕は言葉を綴りたい。そう思いました。ので、できる限り続けていきます。ブログともどもよろしくお願い致します。

  Jul 29, 2007

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• わたくし、本日、未熟者。。

  今日「受験の神様」というドラマをなんとなく見た。http://www.ntv.co.jp/juken/story/01.html中学受験のためになんとしてでも息子を勉強させて成績を上げたい。そのために「受験の神様」と言われる伝説の女子中学生に家庭教師を頼むのだった。その「世の中には公平なことなどない。」とか「人はいつも誰かを利用している。」とか、奇麗事ではないけれど、世の中にある真実を見つめた冷たい瞳が印象的な面白いストーリーだった。そしてエンディングの曲が中島みゆきの作詞作曲のＴＯＫＩＯが歌う「本日、未熟者」という曲なのだけれど、これがまた良かった。http://blog.so-net.ne.jp/takeuchi_kisha/2007-07-24その歌詞の中で、　野望はあるか　義はあるか　情はあるか　恥はあるかという言葉が出てきます。このドラマとうまくシンクロしながら、今という時代を映し出しているなぁ、と思いました。野望という言葉があまり聞かれなくなった時代、けれど、知らないままでいると、いつしか取り残され、格差が開いていく時代、義という事をあまり追求されない時代、けれど、何か道を外れるとすぐに義の下に攻撃される時代、情という言葉だけが大切にされる時代、けれど、本当の情はどこにあるのかよくわからない時代、本当に何が恥なのかよくわからない時代、けれど、恥をかいた途端に誰かから蹴落とされてしまう時代、人は子供から大人になり成長を続けていくけれど、明日の新しい自分にはいつも未熟者、そして、その未熟者であることを隠しながらしか皆生きていけない。。

  Jul 28, 2007

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• 人の脳

  ある自閉症の子供が言った。僕は月に住んでるんだ。。人と動物の違いは何だろう？単純には説明できないけれど、最近思うのは、人には理論の構築という絶対他の生物には見られない知能がある。理論でしかわからないもの、それは例えば”地球”の存在。我々は今大地の上に立って生活していることは理解できる。けれど、宇宙の中の、太陽系の惑星である地球に住んでいるかどうかは、どんなに経験を積み重ねてもその上の理論がなくては実感することができない。人自体もその理論にたどり着くまでかなりの年月を費やしてきた。。人の知識の中には経験の裏づけによって体験できた知識と、理論や教えによって理論づけられた概念と、が存在すると思う。人は誰も自分の体験にすがりつく。それは生きてきた歴史だから。人は常識という有力者の言葉にすがりつく。なぜなら自分の中にその理論を生み出す力がないことを悟られたくないから。人は時に真実から目を背ける。それは自分の経験を否定され、それが生きてきたことをも否定されるように感じるから。人は時に大切な変化に気づかない。それは新しい理論を学習するだけの意欲がわかないから。理論という知能を身につけたが故に人はそれに翻弄され、時に大切なものを見失う。大切なものは本当のことじゃない。大切なのは、何かを感じ、それを信じる感性だと思う。

  Jul 27, 2007

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• 日本の音楽シーンと教育

  レンタルビデオ屋でもらった、歌詞集を地下鉄の中で見ていた。絢香のJewelry dayや、倖田來未のfreaky、ケツメイシのまた君に会える、なんかが載っている。どの歌詞を見ても、失恋の切なさだったり、明日への希望だったり、大好きな彼女への思いだったり、日本の音楽シーンて素敵だなと思う。アメリカのラップではいつまでたってもテーマがお金と女とギャングだったりして、それがラップのテーマになっている。それでいつも同じようなプロモーションビデオだったり、アメリカ政府がラップの曲をランク分けして規制とかいう事態にまでなったりする。けれど、日本でのラップはもちろん文化や環境があるにせよ、友情だったり、恋愛だったりして、歌詞が本当の詩になっていることが多い。それはとても幸せなことだと思うし、こんな言葉たちが日本の子供たちの心のレベルを引き上げていると思う。教育論争盛んな昨今だけれど、心を鍛えているのは、学校教育なんかじゃなくて、日々流れる音楽が大きな部分を占めているんじゃないか、そう思ったりする。絢香jewelrydayから、Ohいつかは終わる旅の中愛する喜びをくれたあなたに”ありがとう”叫ぶよ聞こえてるなら声を届けて　お願い・・AIのI'llrememberyouから、地球が回ってるように君の周りも変わってくから自分は変わらなくとも時に進まないといけない「あ～あのときにああしとけば」とか人はいつも後になって気付くことがあるケドそうやって育ってくんだ分かってくんだ巷のニュースは毎日悲しそうな目をしたアナウンサーが、多くの人々の不幸や批判を次々と語っているけれど、こんな歌詞が次々と生まれてきている日本は、きっといい方向に向かっていくのでは。。と楽観視してしまう。こんな風に誰かを思いやったり、自分が成長していくことをしっかりと見つめられたなら、教育よりもずっと大事なものを日本人は決して失わないだろうな、そう思えてくる。。

  Jul 26, 2007

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• おじさんへの手紙

  月曜日の夕方ににふと思い立って母に電話をしたら、おじさんがガンで入院しているという話を聞いた。。そして、是非手紙を書いて欲しいという。いつから？と聞くともう２週間にもなるらしい。。症状はもう骨にまで転移が進んでいるらしい、との事で、いわゆる末期ガン。今いる病院というのも、あちこちからそういう患者さんが集まってくるような特別なところだそうだ。余命については、以前の病院では、約半年と言われたらしく、なんとか今の病院に移って、この２週間で体重が２ｋｇ増えたことを本人が喜んでいた。との話だった。衝撃的な話だけれど、どうすることもできないまま、手紙を書くことにした。月曜の夜のいつもの喫茶店の丸テーブルに座って、僕はノートを広げた。久しく会っていない人に手紙を書くときは、まずその人のイメージが浮かばないとどうしても書けないので、ノートに向かったまま、しばし目を閉じた。そして、その人の昔のイメージではなくて、今のそのおじさんの住む町へと心を旅立たせていく。。額に折り曲げた人差し指と親指をそっと押し当てて、まるで魔女の宅急便のキキがホウキに乗って夜空に舞い上がるように、空から街を見下ろして、遠くおじさんのいる病院まで僕の心は飛んでいく。そして、空想の中で、その病院に舞い降りて、おじさんの病室を僕はそっと訪ねる。その窓から入る風を感じ、窓から見える景色を感じ、おじさんが昼間ベッドの上からきっと見つめた空を思い浮かべながら、僕はおじさんの心へと入っていく。それはまるで深い森の中で、雨上がりのこけやシダからゆっくりと湯気が立ち上がり静かな靄を形作っていくよう。。そして僕はその時浮かんできた言葉たちをノートに書き始めた。窓からの風はじっとりと、深い命の重みをたたえた夏の空気を含んでいる事と思います。。そして僕は２つの物語を書く。一つは、どんな病気の時にも、迷うことなく、自分の生きる道を選ぶ、一本の杖を持ったお坊さんのお話。もう一つは、坂本竜馬やたくさんの維新の志士たちが海を越え、日本に何かを伝えようとし、東奔西走する中で持っていた魂と、今も変わらない日本人の心とＤＮＡについてのお話。これらがおじさんを励ましてくれるかどうか、少なくとも嫌な気分にさせないかすら、僕にはわからない。ただ、心の耳を精一杯に澄ませて紡いだ言葉がおじさんに届けばいいな、そう願うのみ。早く良くなりますように。。

  Jul 25, 2007

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• 

  花

  マンションに引っ越してから、時々植物を買ってきて育ててます。育て方がよくわからなくて、もう枯れてしまったのもいくつかあるけれど、この花はいつも元気に咲いて、次々とたくさんの花を咲かせてくれています。水を忘れたままにしていると、次の日ぐったりしているのですが、慌てて水をやると朝にはしっかりと茎をもたげて、花を咲かせます。枯れない心みたいで、なんとなく嬉しいです。植物を育ててみたいな、と思ったのは吉本ばななの「キッチン」の中に、こんな言葉があったからです。本当にひとり立ちしたい人は何かを育てるといいのよ。子供とか、鉢植えとかね。・・・いやなことはくさるほどあり、道は目をそむけたいくらい険しい・・・と思う日のなんと多いことでしょう。愛すら、すべてを救ってはくれない。それでも黄昏の西日に包まれて、この人は細い手で草木に水をやっている。透明な水の流れに虹の輪ができそうな輝く甘い光の中で。人は生きていく中で何かに出会い気づくことって本当に多いんだな、と思います。それが成長かどうかは分からないけれど、辛いことも、楽しいことも、美しい人生があるとしたら、それは生きる喜びや悲しみを心から体験して生きることかもしれない。そう思いました。

  Jul 24, 2007

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