2011/12/15(木)08:37
桃花幻想記:秘密の小瓶
桃花幻想記:秘密の小瓶
~大掃除~
通鷹との結婚式も終わり、季節も秋から冬へと
移り変わろうとする朝、リンは部屋の大掃除をしていました。
『少し家を広げましょうか』
一人暮らしのリンの家では、少々手狭になったので、
通鷹と相談して室内を広げることにしたのです。
それと同時に外観も少し変えたいというリンの意見も
取り入れ、それならと家を建て替えることにしました。
元はリンの家、ほとんどリンの私物です。
しばらくの間、いるものといらないものを整理していました。
懐かしいものを取り出しては、少し寂しい気持ちとともに
処分していきます。
一人暮らしで、寂しいと思ったこともありましたが、
たくさんのものがリンを優しく見守り、あたたかく
包んでくれていたことに気がつきます。
古いカーテンや、シーツにタオルケット、
枕カバーからぬいぐるみ。
キッチンセットの中にも思い出が、たくさんつまっています。
少し切ない気持ちになりながら、どんどん片付けていきます。
その中で、リンは、小さな小瓶をみつけました。
つづく