2012/06/24(日)13:10
北北問題 ~やがてはアジアでも~
お恥ずかしい限りだが、初めて聞いた。
「南北問題」というのは、以前から知ってはいたのだが。
日経によれば、EU内の経済格差の問題、という意味らしい。
今回、さすがのギリシャも、緊縮財政派が多数を占めるという選挙
結果にホッとするのもつかの間、報道を見る限りでは、当のギリシャは
「金融危機の引き金を引いたのは米国だ(=リーマンショック)」など
と、ピントのずれた発言を繰り返している。
EUの両頭だったドイツとフランスにも、フランスの政権交代をきっかけに、
失業率傾向の格差など、客観的データと相まって、不協和音も出てきて
いる懸念すべき状況である。
ちょっと想像力をたくましくしてみると、同質の問題は、今後数十年の
間に、アジアでも起こるであろう。
一般工場労働者の賃金一つをとってみても、JETROの調査によれば、
中国の月額480ドルに比べて、ベトナムは183ドル。
最近注目されているミャンマーに至っては、95ドルである。
もちろん、賃金がすべてではなく、それぞれの国に様々な価値観はある
というものの、この格差の中で、意図するしないに関わらず、経済圏が
作られていくわけである。
簡単に「アジア共同体」なんて絵空事を口にする政治家もいるが、
この格差をどう吸収していくか?という、現実的な解を示せてから
提起して欲しいものである。
私は、こんなデータも読みこなせないその手の政治家が跋扈している分、
EUよりもアジアの将来が不安である。