テーマ:気になったニュース(30244)
カテゴリ:Opinion
大都市圏で近年、宗派や国籍を問わずに遺骨を受け入れるビル型納骨堂の建設が相次いでいますし、宗派を問わず遺骨を受け入れることで人気が高くなっている様です。
そんな中、納骨堂を所有する宗教法人に対し、東京都は課税を通知したと言うニュースが流れました。宗派を問わず遺骨を受け入れることや、販売委託会社にスペースを提供して手数料を払う運営方法が宗教行為に当たらないと判断したらしいのです。 私は家内が8年前に亡くなってから、3ヶ月程墓地を探して、好きだった富士山の見える富士霊園に埋葬したのです。 しかし今年3月上旬、大学同期生の仏前に香を焚かせて頂こうかと遺族宅に伺いましたら、2年半の間、遺骨が造花に加え生花も添えられて丁寧に飾られているままなのです。 奥様は「主人は海の見える場所が良いのだが、面倒の無いマンション式でも構わないと言われ、墓石の無いマンション式やら、何処の墓苑が良いかと考えている内に2年半が経ってしまいました」とのことで、埋葬には納骨堂を選ぶかも知れないと熟慮している様子に共感も持てました。 平成28年の出生数98万人に対して死亡者数は130万人。2035年の出生数78万人に対して、死亡者数は36万増の166万人となると予測されます。 死者数の増加に伴い、埋葬場所を巡る問題が大きくなり、現在多くの高齢者が居住する東京を中心とした大都市圏では、埋葬場所が確保できるのか否かも甚だ疑問です。 墓地の数は減少していて、平成20年に8万8千あった墓地数は27年には8万6千と約2千も減少しています。墓地の運営主体別に見ても、地方公共団体、民間法人、宗教法人、いずれもその数は減っています。 一方で、近年その数が増加しているのは納骨堂で、初期には霊園や墓地の片隅で一時的に遺骨を預かるだけの施設でしたが、その後長期的に弔うための施設として、棚式・ロッカー式、次いで仏壇式のタイプの納骨堂が登場してきました。 近年では、より利便性を追求した納骨堂が登場、最寄りの駅から近く、冷暖房完備の室内で、機械式による自動搬送で遺骨が礼拝堂に運ばれてくる室内墓所と呼ばれるもので、自分専用の墓地を購入するよりも比較的安価な価格もあり、人気を集めているようです。 先祖代々の墓を守ると言った意識の希薄化、少子化傾向が続く中、その墓すらも守ることの出来ない世帯が増えていく中で、このような共同管理型の納骨堂はさらに人気を高めていくことでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.08.21 09:20:42
コメント(0) | コメントを書く
[Opinion] カテゴリの最新記事
|
|