テーマ:気になったニュース(30230)
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世界の超優良企業とされて来た米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)が低迷し、遂にNYダウ工業株平均構成30銘柄から除外されるとの報道に驚きました。
GEの除外は、米産業界における製造業の地盤沈下を改めて示す動きで、トランプ大統領主導の日中貿易戦争でも回復は難しいのかも知れません。 日本でも、重機械メーカーの雄である三菱重工に加えて、川崎重工、IHIも、日経ダウに対する影響は至って少なくなり、日本でも製造業の地盤低下は著しいものがあります。 1960年代は国力の源泉とされた第2次産業の鉄鋼、重機械メーカーにこぞって就職を希望した時代でしたが、1980年代以降は第3次産業であるサービス産業に人気がシフトして、様変わりし、優秀な人材・後継者に恵まれない状況となりました。 鉄鋼、重機械メーカーの復権は、日本でも難しくなりつつありますが、従来から未来にても「技術立国」を標榜して来た/する日本の行く末が懸念される情勢となりました。 米国株式市場を代表する株価指数「ダウ工業株平均」を構成する30銘柄から、米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)が外れることになった。ダウ平均がつくられた1896年に構成銘柄となり、今も採用される唯一の銘柄だった。 NYダウ平均を算出するS&Pダウ・ジョーンズは、構成銘柄を6月26日付で入れ替え、GEの代わりにドラッグストア大手のウォルグリーンスを加えると発表した。 GEは老舗電機メーカーで、米国を代表する優良企業だった。1990年代にはウェルチCEOの下で金融やメディアにもビジネスを広げ、複合企業(コングロマリット)の成功例とされ、世界最大の時価総額を誇る時期もあった。 しかし、2008年のリーマン・ショック後は家電や金融から相次ぎ撤退し、「選択と集中」を加速させて来たが、再生可能エネルギーの普及で主力の発電機部門が苦戦し、保険部門で巨額損失を計上するなど業績が低迷。最近は株価の下落に歯止めが掛からず、GE株はこの1年間で55%も急落。ダウ平均に与える影響が極めて小さくなっていた。 ダウ平均の構成銘柄は優良企業の証しとされ、米産業界の栄枯盛衰を映し出してきた。2000年以降、写真フィルムのイーストマン・コダック、自動車のゼネラル・モーターズ(GM)、パソコンのヒューレット・パッカード(HP)などが除外された。代わりにナイキやアップル、ゴールドマン・サックスといった銘柄が加わった。GEの除外は、米産業界における製造業の地盤沈下を改めて示す動きと言えそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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