我が家に残るピアノ協奏曲4番のCD、多分コネチカット州ハートフォードで1980年代後半に購入したと思われます。
指揮者のジョージ・セルも、ピアニストのギレリスも好みの演奏家ですので、古い録音でしたが、よく聴いていました。
YouTubeでもアップロードされていますし、どうも1968年録音の様でした。
数多くの録画がアップロードされていますが、バックハウス83才のピアノ演奏で、カール・ベーム指揮のウィーンフィルハーモニーが気になりました。
Wilhelm Backhaus plays Beethoven, Piano Concerto No.4 - Karl Böhm, Wiener Symphoniker (1967)
鍵盤の獅子王と評されたバックハウスも83才、すっかり好々爺となって、真面目人間のベーム指揮に合わせて大人しく演奏しているのには、寂しい感じもしてしまいます。
従来の協奏曲ではオーケストラは伴奏役に徹するのが常識で、冒頭部分にオーケストラが前座宜しく先にメロディを奏でていると後から独奏楽器が、まるで花道上に現れ歩みを進める主役として、やおら登場し華々しく歌い上げることが多いのですが、進取の気風に満ちていたベートーヴェンは当楽曲でいきなり独奏ピアノによる弱く柔らかな音で始めるという手法を採り入れた。これは聴衆の意表を突く画期的なものとされ、驚きと感動をもたらしたと伝えられている。
他のアップロード動画を見てみますと、Krystian Zimermanのピアノ演奏, Leonard Bernstein指揮のウィーンフィルの方が、思う存分音楽を楽しんでいる様子が感じられますが・・・