海外旅行紀行・戯言日記

2020/10/25(日)15:00

NHKドキュメント-サヘルの旅~傷みと生きると言うこと

TV(69)

女優として又タレントとして活躍するサヘル・ローズさんの7年間のドキュメント番組は久しぶりに見応えがありました。 4才の時に空爆で両親を亡くして瓦礫の中からボランティアに助け出され、自分の名前さえ分からぬまま、孤児院で育つ。その後、ボランティアとして救い出してくれた女性は、運命を感じ養子縁組する為、親族の反対を押し切って不妊手術をして、養母として引き取り、名前をサヘル・ローズ(砂浜に咲く薔薇)と付けてくれた。それでも孤児と言うことで養母の親族から性的虐待を受けたこともあり、イランを離れて8才の時に2人で来日、貧困や差別に苦しんだ少女時代を経て、今タレント・女優として活躍するが、養母に癌が見つかったことを機に、孤独感や不安が募り、自分は何の為に生きているのかと自問しつつ、イラン、バングラデシュ、イラク…。人生の意味を求めて模索するサヘルさんのこころの旅に密着した7年間の記録でした。 結局は自分に希望のある人生をくれた養母を慈しむべく、結婚もせず、女優・タレント業を通して、同じ様に虐待される人々への支援活動に、人生の意義を見つけた様です。 イラン西部のホラムシャハルに近い小さな町に生まれる。イラン・イラク戦争最中の1989年2月、国境近くにあった町はイラク軍の空爆により壊滅、13人の大家族の中で生き残ったのは末っ子のサヘルだけだった。壊滅した町への救護隊としてテヘラン大学からかけつけていた、後に養母となる大学生のフローラ・ジャスミンに救い出され、孤児院で暮らすこととなる。 空爆被害で本来の出生年、出生名が不明となり、養母が考えた出生年や名前を使用することになる。サヘル・ローズとは砂浜に咲く薔薇という意味。養母が、薔薇は砂浜に咲かない筈だが自らの力で困難に立ち向かう力強さを持ってほしいという想いでつけた。 知り合いがいたため、1993年8月に養母に伴われ7才で来日、当初の生活は非常に貧しく、2週間ほど公園でホームレス同然の生活を経験したこともある。 通っていた小学校の校長に日本語を学ぶ。東京都立園芸高校出身、大学時代にはITを専攻しており、セキュリティのプログラミングを学んだ。

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