家内の実家は、新上五島町中央部に位置する榎津郷にあって多分築130年を超える民家で、家の土台や周囲下部の腰板には砂岩の五島石が使われていて、浸水や湿気から家を守る様に工夫されています。
近頃は、土台もコンクリート製ですし、家の外板も対候性のある合板ですので、面倒な五島石が使われることがありません。
此処の腰板は高さが1.5mも大きな五島石、隣家との隙間は実家の敷地、残念ながら隣家は敷地一杯に建てられていますので、外れている腰板を戻す作業スペースは確保出来ませんが、まあよくも建築許可が下りたものです。
新上五島町の東部エリアの友住を含む崎浦地区には、石畳のような板石材に適した五島層群が広く分布している。五島層群は加工しやすい砂岩層が中心で、幕末から明治に海岸に露出する砂岩を採石する石材業が盛んになった。「五島石」と呼ばれ、石畳や石塀、家の腰板石などに利用されてきた。崎浦地域の集落では、五島石が暮らしに溶け込んだ独特の町並みを見ることが出来、迷路の様な細道、立派に積み上げられた石垣、そして家の腰まわりには厚さ5cm程度の板石が張り廻されている。
動物からの被害を受けない為、或いは、温度湿度を調整する為に腰板を採用したのではないかと考えられている。その他、防火水槽、庭の敷石にも五島石が利用され、その独特な集落景観が評価され、2012年に国の重要文化的景観に選定されている。