私設黒ネコ同盟横浜・港北支部

日経新聞で野村克也氏（シダックス監督）が短期連載の文章を書いている
そうです。
その内容はやはり故鶴岡一人氏や阪神の今岡誠、藪恵壹（現アスレチックス）
への皮肉だとか。
彼ほど浮き沈みの激しい人物、またスキャンダルに見舞われた人物はそうそう
いないのではないでしょうか。
極貧の家庭で育ち、高校時代は全くの無名選手。テストを受け南海に入団すると
そこから捕手のレギュラーを掴み、５回のＭＶＰ、戦後初の三冠王を獲り南海
黄金時代を支えました。７０年代に入り選手との兼任監督となり、そこで
優勝を果たします。しかし女性問題で南海監督を解任され、ロッテ、西武と
渡り歩き４６歳まで現役を続け、日本プロ野球史上唯一の三千試合出場を
成し遂げました。引退後は解説者を経て９０年にヤクルト監督に就任。古田
を始め多くの選手を育て（一方では潰し）「ＩＤ野球」で４回のリーグ優勝、
３回の日本一。だがヤクルトを退団してすぐ阪神監督となると３年連続最下位
の上に奥さんが脱税により逮捕、そして退団・・・
また現役時代５２ホーマーの新記録を作った時試合中雨が降り野村の本塁打を
パーにしないため選手がグラウンド上にガソリンをまいて火をつけて試合を
続けたり、スパイ野球の祖とも言われたこともあったり（江本孟紀氏が
「スパイなんて７０年代はどこもやってましたよ」とシュートな発言）、
反沙知代分子を狩るためにロッカーに盗聴器を仕掛けたり、
スパイ野球に反発した広瀬淑功らが試合中ベンチ裏で碁を打っていたり・・・
とどこまで本当なのかはわかりませんがこういった伝説が存在します。
この人はなにせ２回もグラウンド外の事件、それも奥さんが起こした問題で
監督を辞めているという後にも先にも例がない事をしてしまった人です。
野村監督が巨人の野間口貴彦に「ワシに恥をかかすなよ」と言ったらダンカン
が「それ奥さんに言ったら？」と言ったのは笑いました。

さて野村監督など、名将とされた人はことごとく晩節を汚しているという
ジンクスがあります。
まず古葉竹識監督。（野村監督のもとでスパイ野球を学び？）広島を初優勝
に導き、赤ヘル黄金時代を築いた人。しかし大洋（現横浜）ではチームの
改革に失敗し優勝はおろかＡクラスにもなれず辞任してしまいました。
上田利治監督。史上最強とされた阪急（現オリックス）を率いて３年連続
日本一に。しかし日ハムでは家族の問題などで揺れて優勝できず。
森祇昌監督。８０年代から９０年代前半を制圧した西武黄金時代の名将。
しかし横浜で弱体化していたチームを押し付けられて最下位に転落、辞任。
そして野村監督の阪神。どうもこう見ていると弱体化しているチームが
監督を変えるだけでチームを強くしようとして失敗、という例が目立ちますね。
やっぱり野球は監督ではなくて選手がやるものなんですね。